2022-08-21
微視的な環境変化を感知する「皮膚」が、自然界の波動をキャッチする高性能センサーか
全生物の体内と外部環境の境界に存在する「皮膚」。
生物進化の歴史は、 アメーバなどの単細胞生物から始まります。単細胞生物には行動を判断する脳がありませんが、 それでも自らがおかれた環境を知覚判断し、環境に適応してきました。たとえばワラジムシは湿度が低くなると動き出し、高いと止まる性質を持っています。より生存しやすい湿度の高い場所を目指すためです。
単細胞生物がどこで周囲の環境を知覚し、判断しているのかというと、それは「細胞膜=皮膚」だといえます。皮膚は自己と環境を隔てる境界としての役割をもっており、 自己の内部の状態や、外部環境を知るセンサーとしての役割を発達させてきました。
そんな皮膚が担う「触覚」は他の感覚器官とは違う性質を持っています。
視覚や味覚などは、感覚器官が感知した感覚を複数の情報に分解して脳に送り、連合野で統合することで判断していますが、触覚は感知した情報を細分化せず、ほぼそのままの状態で脳に届けています。
また、触覚の持つ微細な感知機能として「アクティブタッチ」と「パッシブタッチ」があります。
言葉の通り、自分の意思で対象に触れて感知しようとするのがアクティブタッチで、他者から触れられるのがパッシブタッチです。
この2つの触覚は、どちらも「皮膚で触れる」ことには変わりありませんが、脳の反応に違いがあります。アクティブタッチでは、パッシブタッチの際には反応しない前帯状皮質が活性化します。
前帯状皮質は社会的認知に関する判断を担っており、自己に関する判断や他者の感情を想像することができます。
パッシブタッチで代表的なものに「くすぐり」があります。自分で自分をくすぐってもくすぐったくないことからもわかるように、くすぐったさは「他者性」が強い感覚です。
ここである実験を紹介します。
いろいろな月齢の赤ん坊を、それぞれの母親にくすぐってもらう実験です。 赤ん坊は生後7〜8ヶ月ごろを境に「くすぐったさ」を感じるようになるそうです。なぜかというと、生後間もない赤ん坊は漠然と「自分と母親は同じ人だ」という認識をもっており、 母親からくすぐられたとしても 「自分で自分をくすぐっている」感覚を覚えます。しかし皮膚感覚を通じて「自己」が確立されると触覚に他者性が生まれ、くすぐったさを感じるようになるのです。
このように触覚は、スキンシップを通じて自己と他者を判別するものであり、さらには他者の感情や状態を感知する感覚になっています。
もうひとつスキンシップに関する面白い実験があります。
他者との触れ合いで皮膚が擦れることで双方の皮膚が振動しますが、この時の振動が「1/fゆらぎ※」という自然界に満ちている振動になるそうです。
※1/fゆらぎ:パワー(スペクトル密度)が周波数 f に反比例するゆらぎのこと。
(例)人の心拍の間隔、炎の揺れ方、水のせせらぐ音、蛍の光り方、金属の電気抵抗など
この1/fゆらぎは「C触覚線維」という全身の毛根にからみつく神経線維を伝って脳に刺激が瞬時に伝達され、リラックス効果とともにオキシトシンを分泌します。
オキシトシンは、信頼感や愛情にも関わる物質であり、スキンシップによって生まれる振動がこれらの脳内物質と連動していることで、信頼感や安心感を同調させることもできそうです。
また、自然界に満ちる1/fゆらぎを感知できることで、ヒトは無意識的に自然環境とも同調しているのかもしれません。
以上のように、皮膚を通じて感知される触覚は、非常に繊細で微視的な変化を感知する感覚器官であることが分かりました。
この高性能センサーである皮膚が、他者との共感や自然界の波動エネルギーの受容に対して何かしらの役割を担っていることはほぼ明らかになったのではないでしょうか。
参考文献:桜美林大学 山口創「皮膚と心」
傳田 光洋「皮膚は考える」
【地震のメカニズム】現代マグマ説の原点となる石田理論
少し前に、元鹿島建設の技術者、野尻氏が書かれた著作で、「地震は、マグマに溶存した熱解離ガスによる水素爆発である」という記事を書きましたが、同じ様な理論を提唱している著書【巨大地震は「解離水」の爆縮で起こる(石田昭)】を見つけたので紹介します。
著者の石田昭氏は、名古屋大学の元教授で専門は土木。そういう意味では、地盤を専門とする野尻氏とも出自が近い。
いわゆる地震の研究者ではなく、「地盤=現実」を扱う方たちだからこそ辿り着く理論なのかもしれません。
石田氏の理論の前提にあるのは、
・爆発にはexplosion、implosionの2週類がある。
・マントルは溶融している。
・水は、磁力をかけたり、高熱に接触させたりすると「水」は「酸素」と「水素」に「分離(解離)」される
の3点。Explosionは外に向かって爆発する現象。Implosionは内側に向かって爆発する現象で「爆縮」と呼ばれます。。Explosionは僕らがイメージするいわゆる爆発です。Implosionについては後ほど説明します。
石田理論の誕生
上記の考え方から、氏は、
地下水がマグマと出会うような「地球深部」では、相当程度の乖離が進んでいるに違いない。そして分離した酸水素の爆発が地震の正体ではないか?
地震発生の原因は、地中内部のマグマから放出される熱によって、水が酸素と水素に分離すること、そして再び結合して水にもどることで発生する。
と仮説を立てます。分離した水素の爆発は【爆鳴気爆発】と呼ばれますが、これを式に表すと、
【2H2O+(マグマの)熱⇔2H2O+O2】
となります。注目点は体積変化で、爆鳴気爆発は、ダイナマイトのような爆発ではなく体積が3モルから2モルへと変化する、体積の減少を伴う「爆縮(Implosion)」現象となります。
また、地震が発生する場所は、マグマを蓄えている貯留庫(マグマ溜まり)、またはガスを充満させている地下の空隙で、高圧に耐えるボイラーの内部のような場所で発生すると推測します。
もう少し細かく見ると、
・ボイラー内部は水の熱解離が進めば圧力が上昇
・そこで、爆鳴気爆発(Implosion)が起きると一気に体積が減少するため、「ボイラーが破壊される」
・ボイラー破壊はExplosionで、ボイラーの最初に破壊される部分によって、Explosionの方向が決定する(地震の種類が決まる)
との説。
・断層は、爆発の結果、地殻が耐えられなくなって、破断した傷跡。
・余震が継続するのは、水の乖離する度合いが熱と圧力の関係によって変化するために、解離水が安定するまで爆鳴気爆発の化学反応が繰り返される現象。⇒熱解離現象が止まるまでは余震は止まらない。
ディテールは異なりますが、考え方は野尻氏とほぼ同じで、素人の私が読んでいても「なるほど」という内容です。
プレートテクトニクス論に消されたマグマ説
野尻氏、石田氏、そして角田氏が唱えるマグマ説(爆縮説)は、非常に説得力のある理論だと思いますが、現在もなお、プレートテクトニクス論が主流中の主流です。
ところが、歴史を溯ると、ドイツの地理学者フンボルトが19世紀には地震活動と火山活動が同じ現象だと見抜いたり、もっと遡るとニュートンやカントも「地震は爆発現象」だと考えていた。さらにギリシャの科学者でも、地下から「爆風」が噴き出ることを知っていた様です。
一方、日本におけるマグマ説の論文は、今回紹介した彼ら以前は「石本巳四雄博士」のマグマ貫入理論しかない。
~何が原因か分からないが、岩盤の亀裂に爆発的にマグマが貫入することで「地震が引き起こされる」~
これは、戦後にアメリカの地震学会会長も務めたこともあるアメリカ帰りの安芸敬一教授が提起した「断層説」にあるようです。断層説を提起すること自体は悪い事ではないと思いますが、問題はその後「プレートテクト二クス論」が絶対になってしまった事だと思います。力を持った学者が唱えた説がセントラルドグマとなり、他の理論が排除されていってしまう典型でしょう。
この間の追求で、マグマ理論がだいぶ整理出来て来ました。
次回は彼らの理論を整理して、そこから追求ポイントを抽出してみたいと思います。
持続というリズムが生み出す螺旋。ループするリズムは、物理的な空間の中で差異を取り込みながら稼働しつづける。
木と人・生命との親和性の根源を探る続編です。
これまで、ミクロの視点から木をはじめとした植物が、細胞レベルで刻まれている螺旋構造の追求。
”螺旋構造”をもつ”電磁波・波動”が生命を統合しているのではないかという視点から、木のゆらぎが人間のゆらぎと共振共鳴して快感覚を刺激している!?
といった仮説を立ててきました。
その螺旋構造による電磁波・波動とゆらぎはどう連関していっているのか、を今回は探っていきます。

画像はコチラからお借りしました。
宇宙を貫く基本波動の存在と、宇宙のエネルギーと同期して、それと同じ渦構造と相似形の対数螺旋構造が組みこまれている多くの現在の生物が存在する
ように、
たとえばアサガオのつるの先の幹と葉の伸び方は左巻きの螺旋状、人間も出産の時、胎児が螺旋状に回りながら出てくるという(またへその緒も螺旋を形成している)。
画像はコチラからお借りしました。
木も一見、まっすぐ伸びているように見えるが、幹をよく見てみると、ねじれ(螺旋を描き)ながら伸びている様子や、細胞レベルで刻まれている螺旋構造からも明らか。
生命現象を貫く要素のもう一つがリズムで、すべての生物は生体リズムを刻む時計を体内にもっていて、生命を維持している。そのリズムは何を根拠につくられているかというと、サーカディアン・リズム。日本語では概日リズムと言われている。これは太陽の動きを基準としたもの。
この螺旋とリズムの相互関係とはどういったところにあるのでしょうか。
磁力の発見の歴史(近代)③~17世紀の機械論哲学(ガリレイ、デカルト)と力
16世紀後半から17世紀の初めにかけて、技術に進捗とヨーロッパ人の活動範囲の拡張により、それまで知られていなかった自然の諸相が明らかになっていったことで、アリストテレスとプトレマイオスの宇宙像が随所で綻びを見せるようになってきた。地球に関する知識の広がりに伴い磁石と地球磁場について多くの事実が判明したことや、17世紀初頭の望遠鏡を用いたガリレイによる惑星の衛星の発見や月面観察のように、新しい観測機器が新しい世界を開いたこともある。さらに、チコ・ブラーエの精密な天体観測が知識をより精密化させたことで、これまでの理論の不十分性や観測との齟齬を暴き出したことも大きい。ギルバードの磁気哲学やケプラーの惑星運動論は、このような時代背景の中で生み出されてきた。一方で、事実の発見に論理が追い付かない(ギルバードはアリストテレスに囚われていたし、ケプラーも新プラトン主義の土俵にあった)状況になっていた。そのため、17世紀になると、アリストテレスや新プラトン主義にとって代わる新しい学問、哲学の創出を目指す動きがヨーロッパ全土で湧き上がってきた。
ここで登場したのが、通常はガリレオ・ガリレイ(1564-1642)やルネ・デカルト(1596-1650)と語られているが、共にケプラーの楕円起動の意義を認めることができず、近代宇宙論の要となる万有引力の発見には至っていない。彼らが、提唱した自然観は「機械論的自然観」と呼ばれており、それは、物体の幾何学的形状と大きさ、そしてその運動や配置や個数のみを客観的なものと考え、物体が呈するもろもろの感性的性質を被説明事項とみなす還元主義となっている。
気候変動問題・脱炭素は「エネルギー安全保障問題」へ、BRICS・新G8の力が増大へ向かう!
ドイツは7月末にロシアからの天然ガスパイプライン(ノルドストリーム1)を当初の20%供給に減らされ、この冬が越せないという危機的な状況が続いています。前回の本ブログでもふれたように、「欧州のエネルギー政策の優先順位は、脱炭素どころでは無く、「脱炭素→エネルギー安全保障へと大きく転換」しています。ここにきてドイツは石炭火力発電の復活だけでなく、原子力に猛反対した緑の党も遂に折れ、2022年に末に停止予定だった残りの3基の原子力発電所の稼働も継続することに。参考:リンク
そもそも「気候変動対策」そのものが、ベースとなる安定したエネルギーの供給を前提としており、その上に天候や風に大きく左右される再生可能エネルギーで脱炭素を目指すストーリー。その足元がぐらぐらに。
そしてこのエネルギー安全保障の問題は、欧州だけでなく、先進国対BRICsの問題として新たな展開へと進んでいます。
「微生物と物質とエネルギー」の自然循環
「微生物と物質とエネルギー」の自然循環
水+CO2+太陽光(エネルギー)→有機物(微生物による光合成)+O2 → 微生物によって有機物を分解(水とCO2へ)しエネルギーを取り出す。
微生物は、太陽光及び地熱のエネルギーを取り込み無機物から複雑な有機物を作ったり、有機物を分解(エネルギーを取り出す)したりして自然循環の主要な役割を果たしている。
※地熱エネルギーについては、
最近の発見で、地球最初の古代微生物は【太陽光が届かない熱水噴出孔周辺には多くの生物生息している。孔付近で放射熱をエネルギーとして利用している】との説が有力となっている。
実現論第1部:前史イ可能性への収束=統合 にある「生きとし生けるものは、全て外圧(外部世界)に対する適応態として存在している」は存在している物質にも適応できるのではないかと考える。
物質の形態は「個体」⇔「液体」⇔「気体」⇔「プラズマ」⇔「○○○○」とあり、外界からのエネルギーの授受状況により、熱エネルギーを受け取ると(物質の温度が上がる。運動エネルギーへ変換)個体から気体へ形態変化を起こす。熱エネルギーを放出すると物質の温度が下がり気体から個体へ変化する。
又エネルギー形態は「力学的エネルギー」「光エネルギー」「熱エネルギー」「磁気エネルギー」「化学エネルギー」「核(原子力)エネルギー」「気エネルギー」とあり
エネルギーは力×移動距離=仕事量(運動量)と定義されていますが、エネルギーのもとは力(重力・電磁気力等)そして「E=mc²:物質(質量)とエネルギーとは相互に転換され得る」と考えられている。
要するにエネルギーは「自然界に起こるさまざまな現象の原動力になる能力」と定義できる
そして自然界の摂理をつかむためには「生物と物質とエネルギーは一体のものである≒自然界の全体性をつかむ(近代科学では、事物の存在を特定の範囲内で理解し、そこに一定の法則を発見する)」事です
磁力の発見の歴史(近代)②~ケプラーの法則の発見に至ったチコ・ブラーエ、ウィリアム・ギルバードとの関連
ヨハネス・ケプラー(1571-1630)は、1596年25歳にして太陽系の秘密を解明したとする処女作『宇宙の神秘』を世に問い、一躍、ヨーロッパ全土に天文学者として大きな名声を勝ち得た。
【ケブラー】
通常の科学史では、コペルニクスによる地動説の提唱が近代天文学ひいては近代物理学の出発点と語られているが、こと物理学の観点からすると、近代科学をそれ以前のものと分かつ真の転換点は、ケプラーと考えるべきである。というのも、コペルニクスは太陽の静止する太陽系を唱えたが、ケプラーは惑星運動の動因として太陽が惑星に及ぼす力という観念を導入し、天文学を軌道の幾何学から天体動力学に、天空の地理学から天界の物理学に変換させた。(古代以来、ケプラー以前まで、天文学とは運動の物理的原因を問わない軌道の幾何学であり、当時の自然学(物理学)は定性的なもので、数学的な天文学には本来馴染まないと見られていた。)
処女作『宇宙の神秘』の時点でケプラーに天文学の改革を促した直接的な問題は、諸惑星の関係にあった。つまり、ケプラーは太陽系を一つの調和的なシステムとして捉えていたのであり、それゆえ諸惑星の運動の間には何らかの有意義な関係があるはずだと信じていた。この関係が起点となり、ケプラーの考え方は動力学的になり、今に残るケプラーの法則の発見・証明に至っている。
ケプラーが様々な法則を見出すことに至るのに、チコ・ブラーエやウィリアム・ギルバードとの関係は重要となる。
磁力の発見の歴史(近代)①~新しい地球像(磁気哲学)を提起しようとしたウィリアム・ギルバードの『磁力論』
磁力発見の歴史の最後は、ニュートンと磁力との関係に行き着くこととなりますが、今回から、そこに至るまでの近代の歴史に入っていきます。
〇ウィリアム・ギルバード
近代電磁気学の出発点に位置すると云われているのがウィリアム・ギルバードの『磁力論』。ギルバード自身の造語である「電気的物質(electricum)」「磁気的物質(magneticum)」が今にも使われていることからもそれが伺える。
ギルバードの生誕は1544年頃とされている。この時期にはコペルニクスの『天球の回転について』、ヴェサリウスの『人体の構造』が出版された時代であり、一方ではアリストテレス自然学、ガレノス医学、プトレマイオス天文学が動揺し始め、他方ではそれに代わるものとしてヘルメス主義や魔術思想が今なお力を有し、知的関心を集めていた時代であった。また、ポルトガル人が種子島に渡来したのが1543年、フランシスコ・ザビエルの来朝が1549年であることから、ヨーロッパ人の活動範囲がついに東の果てまで及んだ時代であったともいえる。
ギルバードの著述の主要な目的は、磁石の研究といった限られたものでなく、新しい地球像(磁気哲学)を提起しようとしたものであった。『磁石論』の冒頭には「これまでまったく知られていなかった母なる地球である巨大な磁石の高貴なる実体、またわが地球の特異で卓越した諸力をよりよく理解するために」と宣言されている。ギルバードにとっては、地球はアリストテレスの云うような冷たくて不活性な土の塊でなく「特異で卓越した諸力」を具有した高貴で生命的な存在であり、このことを明らかにするために『磁石論』が書かれている。
バイオテンプレート技術が語る~自然(万物)への注視こそが新しい技術・発想を生み出す
螺旋を追求するなかで、バイオテンプレート技術という新技術を発見しましたが…螺旋以外にはどのような領域で活用されつつある技術なのか、そもそもバイオテンプレート技術とはどのようなものなのかを追求してみたいと思います。
■自然界の3次元ナノ・マイクロ構造をそのまま鋳型として活用
これまで注目されてきたバイオミメティクス技術のような模倣ではなく、自然界の構造そのものを鋳型として用いることで、自然界のもつ精密な配置。配列を実現することで、単なる成分や構造の足し合わせ以上の性質を創出する。それがバイオテンプレート技術。
その生まれは、自然界の徹底的な観察・注視。
通常の材料科学の研究とは、ある機能の発現を目的として、最適な組織化構造を設計するというものだが…バイオテンプレート技術では、ひたすら自然界のナノマイクロ構造を中止。その中で、普段思い浮かばないような様々な使い道が見えてきて、その発想と自然界の構造をもって技術を生み出していくのだそう。
そもそもバイオテンプレートの研究の始まりも、学生がキャンパスの生垣の葉っぱを裂いて、SME観察したことがきっかけという。
人の頭では思いもつかないような技術・発想の根源は「自然界への徹底的注視」というのは、我々が日々生活・追求するうえでも重要な認識ではないだろうか。
■通信、光源、撥水性と多方面で技術開発が進むバイオテンプレート技術
前回記事でも紹介したスピルリナの螺旋構造を鋳型としたコイルによる超高周波の電波吸収。加えて、生体内の鉄イオンの貯蔵・制御を担っている球殻状たんぱく質フェリチンを用いることで、円偏発光性を持つ新たな機能性光ナノ材料の創出(これまでにない鮮やかな3D画面の光源になる)。
同様のフェリチンをもちいて、超微細過去ナノ構造による撥水性制御も開発。模倣(バイオミメティクス技術等)により開発してきたコーティング膜に比べて恒久的な撥水性が実現されるとのこと。
もちろん、ゴール(目的・実現イメージ)から遡るようにして追求するということも大事ですが…
我々の追求の原動力となるのは「万物への注視」。注視あってこそ、これまでにない・自らでは思いもつかない発想・切り口が見えてくるといえるでしょう。
木をはじめとした植物の二次細胞壁の分子構造と機能~ミクロの螺旋構造~

画像はコチラからお借りしました。
木と人。生命との親和性の根源を探る続編です。
前回は”螺旋構造”その構造をもつ”電磁波・波動”に着目し、木が持つ1/fゆらぎが共振共鳴して心地良さを生むこと。
木材も年輪、木目が1/fにゆらいでいる⇒人間の快感覚を刺激し、ゆら ぎの面からも木材が健康を育てる素材なのではないかというのが見えてきました。
より自然だからこそ、力の吸収・拡散において圧倒的な効率を生み出す螺旋でも追求されているように、螺旋構造が持つチカラも木が人にもたらす潜在的な影響に関係しているのではないか。ミクロの視点で木の構造を見てきたいと思います。
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植物細胞壁:細胞壁形成の設計図
転写制御機構
陸上植物の細胞壁は一次細胞壁と二次細胞壁に大きく二分される.すべての植物細胞がもつ一次細胞壁は,セルロース,キシログルカンなどのヘミセルロース,ペクチンの3つのグループからなる多糖類と構造タンパク質から構成され,植物細胞全般的にその形や生理学的機能を制御している.これに対して二次細胞壁は,セルロース,主にキシランなどのヘミセルロース,そしてリグニンを主要な構成成分とし,維管束組織や表皮組織などの一部の組織・細胞で特定の発生段階で形成される.
二次細胞壁は,細胞に機械的な強度や化学的・生化学的な抵抗性を付与することで,「植物体の物理的な支持」,維管束組織における「水の輸送」と表皮組織における「水分の損失防止」といった植物の陸上化・大型化に必要な機能を担っている.一次細胞壁成分の分子構造や機能については,本セミナーシリーズの第1回目で詳細に解説されているので,今回は主に,二次細胞壁の分子構造と機能,および細胞壁生合成の転写制御について解説する.
■二次細胞壁の分子構造と機能
二次細胞壁は主に,維管束組織や表皮組織などの機械的な強度が必要とされる組織の一部の細胞に発達する.樹木で木材を構成する維管束木部組織の道管や繊維細胞がその代表例であり,二次細胞壁は伸長・拡大成長が終わった細胞において一次細胞壁の内側に形成される.一般に二次細胞壁にはフェノール化合物であるリグニンが含まれており(木材の二次細胞壁では20~30%),セルロースやヘミセルロース同士を架橋することで二次細胞壁にさらなる物理的・化学的な強度を与えている.このように書くと,「二次細胞壁とはリグニンを含む特殊な細胞壁」との定義になりそうだが,ワタの胚珠の表皮細胞から分化する繊維細胞(いわゆる綿繊維)の二次細胞壁はリグニンを含有しないし,傷害やUV照射などのストレスによって一次細胞壁にリグニンが沈着することもあることから,必ずしも二次細胞壁=リグニンが成り立つわけでない.比較のために一次細胞壁の構造を見てみると,一次細胞壁ではセルロース微繊維が骨格となり,ヘミセルロース(主にキシログルカン)が複数のセルロース微繊維と水素結合で接着することでセルロース微繊維間を架橋している.さらに,セルロース微繊維とヘミセルロースの間隙をゲル状のペクチン分子が充填している(図1A).









