2010-05-22
マグネシウムは次代のエネルギーになり得るか ~はじめに~
化石燃料に替わる次代のエネルギーとして以前このブログでも少し取り上げたマグネシウム社会。
シリーズ新エネルギー①『マグネシウムがエネルギーを生む社会!!』
シリーズ新エネルギー②『マグネシウムの再生とレーザー技術』
地球上で利用できるエネルギーは元をただせばすべて太陽と地熱(地球自体)に由来します。このエネルギーが、宇宙空間での地球活動や、動植物の生命活動、物質転換などを通じて、熱や運動や結合エネルギーなど様々なエネルギーに転換、蓄積しエネルギーが循環していきます。
化石燃料とはそのエネルギー循環の中で長い時間かけて蓄積された高密度のエネルギーですが、それを短時間で使用することで負荷を拡大させ、エントロピー(≒循環の乱れ)を増大させてきたところに、化石燃料社会の限界があります。
その点で、矢部孝氏の「マグネシウム文明論」の可能性は、希薄で膨大にある太陽エネルギーを集約し、様々なエネルギーに転換・循環させ、エントロピーを増大させないところかもしれません。
このマグネシウム社会。次代を担うエネルギー源と成り得るか。そのことを結論つけるため、今後数回にわたってその可能性や実現性を検証していきたいと思います。特にポイントとなるのは、恐らく化石燃料に変わるエネルギーとしての量的な検討や、希薄な太陽光エネルギーを集中させマグネシウムの結合変換を促す太陽光励起レーザーの科学的検証、また物質循環や生態系などの循環系が成立するかの検討あたりと思われ、以下の論点で今後記事にしていきたいと思います。 😀
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『次代を担う、エネルギー・資源』トリウム原子力発電8~“再処理”とはどういうことなのか?~
前回、原子力発電における、バックエンド問題についてふれました。
それは、もんじゅ自体の技術的問題だけではありません。この、高速増殖炉の開発の前提となる、バックエンドと呼ばれる廃棄物の処理システムそのものが、さまざまな意味で実現可能な課題なのかどうか?という問題に行き着きます。
『次代を担う、エネルギー・資源』トリウム原子力発電7~原子力発電の推進体制を考える1・・・日本の原子力推進体制
そこで今回はまず、バックエンド問題を考えるにあたり、六ヶ所村や東海村の工場で行われている
“再処理”というものがどういったものなのかを調べてみました。
以下が再処理の工程です。
※上記の図は原子力資料情報室(CNIC)及び、『プルサーマルの科学/桜井淳』を参考に作りました。
それでは、再処理の流れを追ってみたいと思います。
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『次代を担う、エネルギー・資源』 環境問題・新エネルギーをめぐる観念パラダイムの逆転③
こんにちは。環境問題・新エネルギーをめぐる観念パラダイムの逆転シリーズ③です。
近年の様々の環境運動・活動は、環境問題を本質的な解決の方向へ導いているとは、とても言い難く、状況は悪化しています。あらためて、よくよく考えてみると、環境運動に限らず、歴史上、現在までの社会運動と呼ばれるものは、その理念や理想、目標は、達成された試しがないのではないかという疑問が浮かんで来ます。 とすれば、そこには、本質的な問題構造が隠れているのではないか?
そこで、今回は、環境運動を初めとする「社会運動」の欺瞞構造
に迫ります。
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『次代を担う、エネルギー・資源』水生圏の可能性 8.藻から燃料、プロジェクトをどう進めるか
藻がつくりだす油脂(燃料)について、発見の歴史、藻が作り出す油脂の原理、研究開発、実用化の動きをみてきました。
今回は、その最終回として、日本の今後を考えてみます。
最も研究が進んでいる、筑波大渡邊教授が焦点を当てている微細藻・ボトリオコッカス
ボトリオコッカスが、細胞外に油成分を分泌している様子を写した顕微鏡写真
日本は、どの藻類に注目するのか、どのように研究開発と実用化のステップを踏んでいくのか、取組主体はどうするのか、等々です。日本の開発・実用化ロードマップですね。
以下、最終回の構成です。
1.藻類が生成する油脂類、その恵みに対する期待
2.研究開発は、実用化の一歩手前まできている
3.日本における開発・実用化ロードマップ(実用化への7か年計画)
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『次代を担う、エネルギー・資源』トリウム原子力発電7~原子力発電の推進体制を考える1・・・日本の原子力推進体制
1995年12月に起きたナトリウム漏出火災 事故以来、運転停止している高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)が、14年と5カ月ぶりに運転を再開した。経済産業省原子力安全・保安院の事前の立ち入り検査を経て、5月6日午前10時36分、日本原子力研究開発機構が原子炉を起動した。燃やした以上の燃料を生み出すことから、エネルギー資源の有効活用に大きく貢献するとして、「夢の原子炉」と期待されながら、事故で研究開発は頓挫。虚偽報告や現場撮影ビデオの隠蔽などで、国民の不信を増幅し、一時は廃炉の瀬戸際に立たされたこともあった。
当時の組織は解体され、2005年から2年か けて、ナトリウム漏れ対策の改造工事も実施、「もんじゅ」の安全性は大幅に強化されたという。
『もんじゅ』の運転再開。推進派からは、いろいろな再開理由が出されています。しかし『何か、不透明な動きを感じてすっきりしない』というのが一般人の感覚だと思います。また、地元民を支援する反対派の理由も、国家としてエネルギー問題をどうする?や、壊されていく地元の共同体社会をどうする?といったという本質問題は脇においたままで、これも本質をぼやかしていくように見えます。
そして、研究開発着手開始から9000億円も投資して、いまだに数多くの問題を残したまです。それは、もんじゅ自体の技術的問題だけではありません。この、高速増殖炉の開発の前提となる、バックエンドと呼ばれる廃棄物の処理システムそのものが、さまざまな意味で実現可能な課題なのかどうか?という問題に行き着きます。
それゆえに、このような問題に触れることなく、反対か賛成かという二元論でしか議論できない現状が、今もっとも大きな問題なのだと思います。ここを何とかするために、日本における原子力推進体制の問題発掘を行い、今後のエネルギー開発体制に必要な条件を考えてみたいと思います。
まず今回は、概観まで。
次代を担う、エネルギー・資源』水生圏の可能性 7.プロジェクトにはどれ位お金がかかるのだろう?
みなさん、こんばんは 😀
今回は、もしこれから国家プロジェクトとして「藻のエネルギー研究開発」を事業化していくとしたら、いったいどのぐらいの予算が必要なのか? という現実的な側面から、今回は、藻のエネルギー研究・開発における投資額のオーダー感覚を掴んでみたいと思います。
「新エネルギー事業って、いくらあったらできるの???」
気になりますよね 😉
「へ~。このぐらいの費用があれば、このぐらいの研究開発ができるんだ~!」
記事を読み終わった後にそんな感覚を持っていただければ幸いです 😀
それでは、現在日本で取り組まれているいくつかの新エネルギー事業の現状と、海外での藻プロジェクト等を参考にして、藻のエネルギー化プロジェクトにはいくら必要なのか?に迫ってみたいと思います
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『次代を担う、エネルギー・資源』状況編8 資源(コモンメタル・レアメタル)の自給の可能性② ~資源開発~
みなさん、こんにちは~
前々回の記事では「金属資源の状況」、
前回の記事では「国内自給の可能性」を探索してきました
前々回わかったのは、日本は鉱物資源の世界有数の消費国である一方、そのほとんどを輸入に頼っていること
そして、この状況を脱却するべく、前回・今回と国内での自給の可能性 を追求中です
国内自給の可能性を探る上で、軸は大きく2つあります
使用量を減らす
新しい資源を探す
は大前提として「余計なものは作らない」、そして「長持ちさせる」ことができたら、それが1番!
実際、みんなの意識も「もったいない 」など、使用量の削減へむかっていますね
もう一方で、本当に必要な量の資源をどうやって自国で調達するか という課題があります。
前回の投稿では、 の中でも「リサイクル⇒都市鉱山の可能性」では、法・制度さえ変えていければ、かなりの分量を賄えるのではないかという結論になりました
今回は、資源開発に絞って、どんなものがあるのか を調べてみました
(上の図を参照しながら読んでいただけると、わかりやすいと思います 😉 )
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「次代を担う、エネルギー・資源」環境問題・新エネルギーをめぐる観念パラダイムの逆転②
みなさんこんにちは。間が空いてしまいましたが、前回の続編です。前回は、「環境活動が閉塞している一方で、農が注目されているのはなんで?」という事について触れました。共認充足 に導かれるかたちで、旧い観念を突き抜けて農収束しているというお話でした。
今回は、「環境問題や、エネルギー政策を考える上で、どんな観念が必要とされているのか?」をもう少し鮮明にしてみたいと思います。
八方建設さんよりお借りしました。
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『次代を担う、エネルギー・資源』 トリウム原子力発電6-2/2 ~原子力発電を巡る世界の動き【発展途上国編】~
前回の『次代を担う、エネルギー・資源』 トリウム原子力発電6-1/2 ~原子力発電を巡る世界の動き【先進国編】~に引き続いて、今回は発展途上国の原発の開発状況を扱います。
前回の記事でも扱いましたが、近頃では先進国が発展途上国の原発開発を支援する動きが活発になっています。そこには先進国が、発展途上国を原発市場拡大のターゲットにしている思惑も見え隠れします。
それでは、発展途上国の原発開発の実態はどうなっているのでしょうか?発展途上国の中でも、原発開発計画が特に盛んな中国とインドの状況を整理していきます。
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『次代を担う、エネルギー・資源』水生圏の可能性 6.藻から生産する油脂(エネルギー)の生産性を評価する
みなさん、こんにちは 😮
前回は、「藻を繁殖させるにはどうする?」を追及していきました。
今回は、その藻から得られる油脂(エネルギー)の生産性について、以下の3ステップで考えていきます。
①藻からつくられる油脂の生産量について(発表されているデータ)
②油脂生産量は、どんな計算をしているのか?
③暫定的な生産性で試算してみると何人のエネルギーを賄えるか?
写真はコチラよりお借りしました
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