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マグネシウムは次代のエネルギーになり得るか ~はじめに~

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化石燃料に替わる次代のエネルギーとして以前このブログでも少し取り上げたマグネシウム社会。
シリーズ新エネルギー①『マグネシウムがエネルギーを生む社会!!』 [1]
シリーズ新エネルギー②『マグネシウムの再生とレーザー技術』 [2]

地球上で利用できるエネルギーは元をただせばすべて太陽と地熱(地球自体)に由来します。このエネルギーが、宇宙空間での地球活動や、動植物の生命活動、物質転換などを通じて、熱や運動や結合エネルギーなど様々なエネルギーに転換、蓄積しエネルギーが循環していきます。
化石燃料とはそのエネルギー循環の中で長い時間かけて蓄積された高密度のエネルギーですが、それを短時間で使用することで負荷を拡大させ、エントロピー(≒循環の乱れ)を増大させてきたところに、化石燃料社会の限界があります。
その点で、矢部孝氏の「マグネシウム文明論」の可能性は、希薄で膨大にある太陽エネルギーを集約し、様々なエネルギーに転換・循環させ、エントロピーを増大させないところかもしれません。

このマグネシウム社会。次代を担うエネルギー源と成り得るか。そのことを結論つけるため、今後数回にわたってその可能性や実現性を検証していきたいと思います。特にポイントとなるのは、恐らく化石燃料に変わるエネルギーとしての量的な検討や、希薄な太陽光エネルギーを集中させマグネシウムの結合変換を促す太陽光励起レーザーの科学的検証、また物質循環や生態系などの循環系が成立するかの検討あたりと思われ、以下の論点で今後記事にしていきたいと思います。 😀

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1 マグネシウムエネルギーとは
マグネシウムエネルギーの仕組みを概観し、これまでの化石燃料や、原子力、太陽光発電、燃料電池など、他のエネルギーと比較して何が違うのか、その特徴と可能性について記事にしたいと思います。そもそもエネルギーとは何ぞや、というのも気になりますね。

2 マグネシウムがエネルギーとなるとどうなる
マグネシウムがエネルギーとして利用できるとして、具体的にどのように利用するのか、マグネシウムでまかなえる範囲とはどこなのか、日本全土を供給するベースエネルギーに成り得るか、といったあたりを記事にしたいと思います。

3 マグネシウム社会を実現するための試算
マグネシウム社会に移行するために必要なエネルギー、資源、コスト、維持管理など、どれくらいのオーダーになるのかを掴みたいと思います。矢部孝氏の本によるとモンゴルや中東からの供給を想定していますが、食糧や資源、エネルギーは本来自給自足が原則と思われます。日本で自給自足が可能なエネルギーなのかを検証したいと思います。

4 マグネシウムに還元する太陽光励起レーザーについて
ここは、一番のポイントと思われます。矢部孝氏の言うこの太陽光励起レーザーが実現すれば、マグネシウム還元に限らず、これまでの化学反応を媒介にした製錬手法がゴロっと転換し、色んな分野に進化を促す技術になり得ます。
太陽光励起レーザーの仕組みについては既に記事にしていますが、レーザーによる還元とはどのような仕組みなのか、そもそも分子間結合を分解するとはどのような事なのかといった基礎理解も含めて追求したいと思います。また、安全性やコスト、規模といった実現性の有無もポイントです。レーザーに変換する媒質の耐久性や、レアメタルの資源調達、エネルギーの変換効率など・・・太陽光励起レーザーについては、数回にわたって記事にしていきたいと思います。

5 塩化マグネシウムを抽出する淡水化について
ここは、エネルギー問題だけでなく水資源問題にも係るテーマですが、淡水化の仕組みから実現性まで検証していきたいと思います。どれくらい淡水化する必要があるのかといった物理的検証や、生態系や物質循環可能かやコスト等を考えていきたいと思います。

6 まとめ
次代を担うエネルギー・資源は【自然の摂理に則っている】【自給自足できる】【共認原理の生産体とセットで構築していく】ことが重要ですが、結論としてマグネシウムエネルギーが、21世紀の共認社会を考える上で、有効か否かをまとめたいと思います。
以上、進める中で軌道修正はありますが、計10回程度の記事になると思います。お楽しみに~ 😀

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