2014-07-29

【ソマチッドは生命の起源か?】科学を身近に☆NewStream

ソマチッド画像
 【イルミナティ白書】より

旬の話題から自然の摂理が学べる!科学を身近に☆NewStreamです。
今週の科学ニュースを紹介します。

皆さん、ソマチッドという有機体をご存知でしょうか?
ソマチッドは約40億年前に誕生したとされる超微小生命体です。

その後に誕生する生命体の祖型・材料となり、人間の身体の中だけでなく、動物・植物・バクテリア等あらゆる地球生命体の体内に共生し、1万mの上空、1万mの深海、地中奥深くにも存在しています。

1000℃の高温、-30℃の低温、無酸素、塩酸の中、硫酸の中、超高圧下、5万レム( 500Sv )の環境下でも死ぬことのないため不死の生命体とも云われており、5億年前の化石の中からも元気に甦ります。

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  投稿者 tutinori-g | 2014-07-29 | Posted in W.科学NewStreamNo Comments » 

【雌雄分化の推進が「癌」を生み出した?】科学を身近に☆NewStream

 

多細胞生物としては最も原始的な「ヒドラ」

多細胞生物としては最も原始的な「ヒドラ」

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ところでみなさん、日本人の死因の3割を占める癌。その起源は一体どこにあると思いますか?

ドイツ・キール大学の研究に依れば、癌の起源は太古の昔、原始的な多細胞生物が登場したのと同時であることが分かったようです。

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  投稿者 tutinori-g | 2014-07-25 | Posted in W.科学NewStreamNo Comments » 

【光合成は量子コンピューティング】科学を身近に☆NewStream

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光合成が非常に効率が優れているのは、エネルギーが同時に複数の場所に存在し、常に最短のルートを見つけ出しているという「量子効果」が作用しているからだということを示す研究が発表されたそうです。

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  投稿者 asaoka-g | 2014-07-24 | Posted in G.市場に絡めとられる環境問題No Comments » 

【指紋で犯行時刻が解る】科学を身近に☆NewStream

刑事ドラマで指紋を採取する場面を多く見かけますが、このほど「誰の指紋か」だけでなく「何時つけられた指紋か」までを特定することができるとの記事がありました。

指紋とは、紋様の物理的形だけと思っていましたが、「指紋痕跡には、皮膚の脂肪分やタンパク質などが残っており、このタンパク質を構成するアミノ酸のひとつであるトリプトファンが、365nmの紫外線を当てると、青白く浮かび上がって見える。そして時間が経つと、徐々にトリプトファンが酸化を受け、別の波長の光を吸収して蛍光を発するようになる。」事により指紋により犯行時刻が推察できるとの事です。

蛍光を発する現象は放射性物質が有名ですが、どちらもエネルギー(電磁波)を放出して統合から分散へと向かう過程ですね。生物は無機物(水と二酸化炭素)+光で高分子の有機物を作り、生命活動の中止と同時に有機物を無機物と光に分解するように見えます。

ところでトリプトファンはセロトニンやメラトニンと言った物質の材料である。

又トリプトファンは吸収した紫外線によって、その構成元素の内殻の電子が原子外に弾き飛ばし、そのようにしてできた空の軌道に外側の殻から電子が遷移し、余分なエネルギーを蛍光として放出するのである。

アミノ酸一つとっても非常に興味深い物ですね。

 

有機化学美術館・分館

http://blog.livedoor.jp/route408/

指紋から犯行時刻を推定する

犯罪の捜査において、指紋は最も重要な証拠となりえます。指紋は一生にわたって変わりませんし、その紋様を詳しく分析すれば、ほぼ間違いなしに個人の特定が可能です。筆者など、小さい頃に利き手の人差し指をケガして変な指紋になっており、鑑定するまでもなく一発でバレてしまうので、悪いことはできそうにありません。

borogu指紋(筆者のではありません)

 指紋が犯罪捜査に用いられるようになったのは、19世紀末ごろのことだそうです。ヘンリー・フォールズという人が、来日して大森貝塚の土器を調べていた際、数千年前の指紋が変わらずに残っていたことに感動し、研究を始めたのがきっかけといわれます。その他、指紋の犯罪捜査への応用には、いろいろな裏話があるようです(「指紋を発見した男―ヘンリー・フォールズと犯罪科学捜査の夜明け」コリン・ビーヴァン著)。(ところで、日本人は江戸時代から拇印を利用して個人の同一性確認を行なっていました)

このように、犯罪捜査に非常に役立つ指紋ですが、技術が登場、Angewandte Chemie誌に掲載されました。 指紋には、皮膚の脂肪分やタンパク質などが含まれています。このタンパク質を構成するアミノ酸のひとつであるトリプトファンは、特定の波長の紫外線を吸収し、蛍光を発する性質があります。このため、指紋に365nmの紫外線を当てると、青白く浮かび上がって見えます。

ブログ2トリプトファン

 しかし指紋がつけられて時間が経つと、徐々にトリプトファンのインドール環が酸化を受け、別の波長の光を吸収して蛍光を発するようになります。これを測定すれば、酸化されたトリプトファンの量を割り出せます。これで指紋がつけられた時刻を割り出せそうですが、くっついたタンパク質の量にも左右されるため、今まであまりうまく行っていませんでした。 今回著者は、元のトリプトファンと、酸化生成物の「比率」を測定することを考えました。これなら、指紋としてくっついたタンパク質が多かろうと少なかろうと、ほぼ同様の数値が出るはずです。この発想は成功し、約1.9日の誤差で、指紋がつけられた日時を推定できたということです。ただし、3週間以上経過した指紋については正確な数値が出にくく、日時の推定は難しいとのことです。 この方法によれば、犯人がいつごろ指紋を残したのかわかりますし、多数ある指紋の中から犯行時刻ごろにつけられた指紋だけを絞り込むことも可能になりそうです。まだ改良の余地はありそうですが、いずれ研究が進めば犯罪捜査の現場で強力な手法となることでしょう。 推理小説などにも、いずれこうした手法が取り入れられるのかもしれません。指にあらかじめ還元剤を塗っておいて、犯行推定時刻をずらすことで捜査を撹乱する――などというトリックも考えられそうですが、どんなものでしょうか。

 

  投稿者 tutinori-g | 2014-07-22 | Posted in G.市場に絡めとられる環境問題No Comments » 

【世界最大級の「植物工場」、宮城に新設】科学を身近に☆NewStream

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宮城県で、世界最大級のLED照明を使った屋内レタス農場がオープンしました。クリーンルームの無農薬栽培で、既存の農法と比べて面積効率は100倍、成長速度は2.5倍、水の使用は1%なのだそうです。

lettucefarm

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  投稿者 asaoka-g | 2014-07-14 | Posted in W.科学NewStream, W01.科学NewStreamNo Comments » 

【O-157は先進国でしか流行っていなかった!】科学を身近に☆NewStream

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今週の科学ニュースを紹介します。

o157graO-157 (写真はこちらからお借りしました。)

 1996年に日本全国で話題となったO-157を覚えていますか?

当時、学校給食にて発生したことや連日に及ぶ食中毒発生によって全国で話題となり、約1.5万人の感染者がでました。これは、WHO(世界保健機関)でも「桁違いの記録的な患者数」という事態に驚きを示しました。

2006年にはアメリカでホウレン草による食中毒が発生し、全米の20州以上で約150名がO-157に感染し、発症しています。

 

なぜここまで流行ったのでしょうか?そもそもO-157とは大腸菌の1つであり、O抗原が157番なのでこう呼ばれています。一般には、腸管出血性大腸菌O157:H7(Escherichia coli O157:H7)と言います。ベロ毒素と呼ばれる強い毒素をつくる病原性大腸菌で、100個程度の少量の菌で発症し、感染症・食中毒を起こします。(Wikipedia 病原性大腸菌O157とは参照)

ほかにもカナダ・ドイツ・イギリス・オーストラリアなどでも発生したそうです。なぜ、このような先進国でしか発生しなかったのでしょうか?その原因を日本の事例から追究してみましょう。

 

以下、今さら聞けない勉強室ねもはも版より抜粋、引用(一部中略)します。

 

■なぜ学校給食で

1996年の食中毒事故で大規模なものはいずれも学校給食が原因でした。学校給食の調理が不衛生であったり、原因菌の多い食材を使っているわけではありませんが、学校給食のしくみそのものが食中毒を大規模化させました。岡山県邑久町の場合、学校給食センターで一括してつくっていたこと、大阪府堺市の場合、各学校に調理場がありましたが、献立や食材購入は市全体で行っていました。これらはコストを下げるために行われていることです。

食中毒事故は大規模化すると、地域の医療体制が追いつかず、被害を拡大させたり、死者を出すことにつながります。

この病原性大腸菌O-157による食中毒事故を受けて、文部省(当時)は、学校給食食品衛生マニュアルを作成します。それに対応するため、生野菜に過剰な次亜塩素酸ナトリウム消毒を行ったり、生野菜を出さず、また、ジャムを煮返したり、中心温度を高くするため加熱しすぎの料理を出すなど混乱を招きました。しかし、本質的な問題である大規模、低コスト体制には手を付けられず、潜在的なリスクは高いままです。

そして、現在でも、多くの学校給食現場では過剰な殺菌や生野菜を出さないなどの現場対応で食中毒を防ぐことを最優先にした給食づくりが行われています。

(中略)

■腸内細菌と無菌思想

病原性大腸菌と一般の大腸菌に大きなふるまいの差はありません。人間の腸の中ではさまざまな腸内細菌が細菌群となっており腸内細菌叢と呼ばれます。便(うんち)の固形分半分から3分の1がこの腸内細菌やその生成物です。菌には酸素が好きな好気性菌と酸素が嫌いな嫌気性菌があり、腸内での主流は嫌気性菌です。大腸菌は好気性菌です。

腸内細菌叢は、300種類ともいわれる多様な菌で構成され、腸内でバランスをとっています。

腸内細菌叢のバランスがよければ、病原性大腸菌が入っても、ただちにその菌ばかりが繁殖することは難しいようです。

ところが、たとえば抗生物質などの抗菌剤を飲むと、一時的に腸内細菌叢が壊れてしまいます。一時的であれ腸内を「除菌」してしまうからです。そんなところに感染力の強い、繁殖力の高い菌が入ったらどうなるでしょう。一気に増殖し、発症するかもしれません。

病原性大腸菌O-157をきっかけに「常識」となった過剰な除菌・無菌思想は、腸内細菌叢や身体の表面にいる皮膚常在細菌などと共生して健康を保っている人間の生命のあり方そのものと矛盾しているのです。

 

■食のあり方から考える

1996年の病原性大腸菌O-157の流行原因は分かっていません。しかし、おおもとが家畜である牛由来であることはわかっています。合成抗菌剤などを多用し、過密に育て、餌も本来の粗飼料(牧草など)だけでなく、穀物や動物性のものを与える育て方の中に問題があるのではないでしょうか。

家畜の餌のほとんどは輸入です。また、日本人の食料の過半数が輸入品です。堺市の原因食材として最初に上げられ、その後、違うとされたカイワレ大根も、その種子がアメリカ産だったために疑われました。世界各地からの輸入食料に頼ることもひとつの問題です。そこにきて過剰な除菌・無菌思想が加わり、1996年の流行を引き起こしたのではないか、そんな風に思えてなりません。

もちろん、原因は明らかにならないままです。

しかし、その後、家庭では生野菜が食べられており、レバ刺や、魚の刺身も元のさやに戻りました。あのパニックはなんだったのでしょう。その後に起こった様々な食品事件のたびに、ひとつひとつ食材が一時的に食べられなくなり、いずれまた元に戻っています。ただ、そのたびごとに、除菌・無菌思想だけが強力になっています。

%BB%D2%B6%A1%A4%CE%BC%EA%A4%CB%A5%B9%A5%D7%A5%EC%A1%BC(写真はこちらからお借りしました。)

いかがでしたでしょうか。

先進国の過度な除菌や清潔志向が、食中毒やアレルギー体質の発生を招いてしまっているのだと思います。しかし、衛生管理の行き届いた先進国では、バイ菌は悪いもので抗菌処理しなければ商品を買ってもらえない、という事態になってしまっています。全ての菌を処理することで身を守るよう思い込んでしまわずに、まずは食物繊維の豊富な食物で腸内環境を整えてみてはいかが?

※参考投稿

病原性大腸菌O157とは

ヘルスメディアネット

  投稿者 tutinori-g | 2014-07-08 | Posted in W.科学NewStream, W01.科学NewStream1 Comment » 

ガンの真因と栄養学の嘘6 明治時代の食養学者石塚左玄が唱えた「食養学」

食医石塚左玄

(画像はコチラからお借りしました)

前回、現代栄養学の嘘という記事(リンク)を紹介しました。

今や、コンビニや飲食店でもカロリー表示は当たり前になっており、
いつも間にか『低カロリーはいいことだ』という感覚がまかり通るようになっています。
しかし、カロリー計算の根拠を調べてみると、
人体での消化を物質の燃焼を同じものと(=燃焼機関)して仮定し、
食べ物を燃焼させたときの熱量を計算しているという驚きの内容でした。

なぜ、これほどまで現実とかけ離れた『栄養学』なるものが浸透してしまったのか?
そして、本来のどう有るべきなのでしょうか?

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循環型社会のグランドデザイン 1.経済のサイクルを回し続けるもの

532102_les_priroda_trava_derevya_vetki_5616x3744_(www_GdeFon_ru)根源回帰の潮流を基盤とする、「業態革命を遂げる企業群が形成する生産・生活基盤」、「自律性の高い共同体(企業・地域)のネットワークとしての自治=自主管理」、「自然の摂理への回帰」、これらの合流する先に未来の【自給型・循環型のグランドデザイン】が像を結んでくるのではないだろうか。リンク

 

循環型社会を考えていく上で必要なのは生産基盤=技術基盤だけではなく、それを活用するネットワーク・経済基盤=生活基盤が必要となる。

以下に紹介する2人の経営者のインタビューからは、現実の中で葛藤し、創意工夫を重ね事業を実現していく強い意志が読み取れる。

堆肥プラントの社長は、「この作物をいくらいくらで売ってくださいよって頭を下げにくるような生産をする。そうして利益を上げて、ちゃんと税金が払えるようになる。そんな風になってください。」と農業生産者に期待をかけ、

林業の経営者は、「買っていただいている」という気持ちより「売ってやっている」という驕りの方が強かったのではないかと我々(われわれ)林材業に関る者、全て素直に反省しなければならないと思います、 とこれまでの経営方式の総括を行っている。

一見相反する2人の言葉だが、そこには経済のサイクルが回らなければ失敗するという共通構造がある。

 

●ひとつめの企業紹介は、堆肥化プラントの優秀さと県下随一の守備範囲が誇りの株式会社県南衛生工業。 

はざかプラント

同社の最大の特徴は、独自の堆肥化プラントによる廃棄物処理の方法にある。現在このプラントの優秀さが行政を始めとする各方面から注目を浴び、同社では見学や問い合わせ等への対応に追われている。

 

以下リンク

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プラント社長

◆大切なのは処理の技術ではない 循環のよい関係を作ることです

宮城蔵王にほど近い村田町という町のはずれ、山の上に変わった場所がある。省庁に全国各地の行政、団体、そして企業に勤める人々が、はるばる毎日のように訪ねてくるのである。「日本のゴミ問題の解決の方法がここにある!」と人々は騒ぎ立てる。しかしその“解決の方法”を開発した本人は淡々とこう語る。大事なところを見落としていませんかと。

 

(前略)
そんな折、ここ村田町の栗団地組合と相談して、汚泥を受け入れてもらえることになった。
ところがある日突然、保健所が「栗林へ汚泥を入れることを禁止する」と言ってきた。「雨に流された汚泥が海を汚染する恐れがある」というんです。「汚染する」ではなく、「汚染する恐れがある」というのが理由だという。
1年後には親子そろって首をくくらないといけない。私はもう廃業を覚悟して、翌日から昔田畑を借りた農家に挨拶をして回りました。

しかしそうして歩いている時、ある農家の堆肥舎で、積み上げた堆肥から雑草が生き生きと伸びているのを見たんです。それで、汚泥もこれくらい醗酵させれば畑に入れても障害が出ないんじやないか、本当の意味での農地還元ができるんじゃないかと思いました。汚泥などの廃棄物を100%堆肥にできれば、仕事が続けられるはずだと気づいたんです。

堆肥づくり

それからというもの、農家のお年寄りに会うたびに、昔の堆肥の作り方を聞いて回りました。農家のみなさんが教えてくれた堆肥づくりの方法は、積み上げる高さから切り返しの回数まで、みんな見事に一致していました。

堆肥作りは微生物の活躍によるものでした。だから、私かそれまで浄化槽でやってきたのと同じように、微生物が働きやすい環境を作ってやればいい。ハザカプラントは、そんな風に考えて設計したものなのです。そして、以前買ってあったこの村田町の山の上に、プラントを建設することにしました。

(中略)

◆経済のサイクルが回らねば 環境のサイクルも回らない

ただ、プラントでできた堆肥を使ってくれるひとがなかなか現われないという問題がありました。「なにが入っているかわからない」、「毒が入っているかもしれない」と言って、なかなか農家の理解が得られなくて苦労したんです。そしてそれ以前に、”環境や”循環”ということを考えている農家が、いまはあまりにも少ないということに驚かされました。

”廃棄物”というものを出さないために本当の鍵を握っているのは、プラントではない。あくまでも農業です。だから大切なことは、廃棄物の出るところと、プラントと、プラントから出る堆肥を使うところの3者のいい関係を作ることです。私は最初からそう思ってこのプラントを作りました。けれども、その肝心の農家がなかなか関心を持ってくれない。

でも、やる気のある農家というのは、自分の圃場に必要なものを真剣に考えていて、そしてその必要なものをどこからかちゃんと探してくるものなんですね。それで最近になってやっとちょこちょこ使ってもらえるようになってきました。

堆肥は農家には無料で分けています。そういう農家は、「私が使ってみよう」という勇気を持ってきてくれた人たちです。そういう人だちからお金をとるようなことは、なにか自分のめざしていることに反しているような気がするんです。行政やゴルフ場、都市緑化にはうんと高く買ってもらおうと思っていますがね。

だいたいの農家は私のところへ来て、まず「この堆肥を売ってくれ」と言います。
私にしてみれば、これを売るのは簡単です。でも、堆肥を売って金儲けをする必要はありません。土を売って金儲けができた歴史なんかないんですから。それよりも、お金を出して買った堆肥で作った作物をどうするつもりなのか。ほとんどの農家は、農協の言い値で肥料を買う。それでできた作物を売るときも、農協が 「売ってやるよ」というのに乗って、自分で値段も決められない。昨日までそんな農業をやってきた人に、この堆肥に値段なんかつけられますか。

だから私は、一生懸命やるならこの堆肥はあげますと言うんです。そして、自分で自分の作物をどこに買ってもらおうかときょろきょろするんじゃなくて、東京あたりのバイヤーが圃場まで出向いてきて、「この作物をいくらいくらで売ってくださいよって頭を下げにくるような生産をする。そうして利益を上げて、ちゃんと税金が払えるようになる。そんな風になってください。なろうとするなら、この堆肥はあげます。そうでなければ意味がないですから、やめましょうって、そうお話しているんです。

つながる1いいものが作れるようになりたい、その夢は夢でいいんです。けれど、かなう夢をみるべきではないですか。最近はこのプラントをよそでも作ってくれないかという引き合いもくるんですが、その場合も同じことです。

環境のサイクルに乗っても、経済のサイクルが回らなければ失敗するということに、どうもみんな目をつぶってしまっている。

 

●ふたつめは、 江戸時代から17代も続く林業家へのインタビュー。

林業社長1日本の林業再生のためになにが必要なのか?業界の当事者だからこそ生々しく苦悩が語られている。過去の栄華と既得権意識の転換が必要という認識にはリアリティーがある。

 

 

●森林・林業再生のために

リンク

日本の林業が衰退していった原因は何だったのか-。まず明治維新後、日本でも遅ればせながら産業革命が起こり、幕藩体制時代に各藩で保護され大切に扱われていた森林が工業化推進のため建築材や薪炭(しんたん)材等で乱伐されました。その結果、森林は瞬く間に裸山になり、戦前戦中も軍用材や燃料等で強制伐採の面積が広がり、森林の荒廃は日本全土に広がりました。

戦後この荒廃した森林を蘇(よみがえ)らせるため政府の音頭取りで「全国植樹祭」が始まり、国土緑化運動が盛んになり、全国各地に広がりました。国も木材需要を見越して国有林野に拡大造林を推し進め、雑木林や広葉樹林帯までも伐採し、木材生産可能な林種転換をさらに進めていきました。国有林野の膨大な赤字が社会問題化されるまで、この植林ブームは続いていくのです。

戦後の復興住宅は大量の木材が必要ですが、前段で書いたように吉野や一部古い林業地帯を除いては大半が戦後植林された若い林で、とても木材としては利用できません。そういう事情で木材供給は吉野や一部林業地帯に頼らざるを得なかったのです。こうして吉野は空前の木材景気に沸き、原木市場には原木丸太が溢(あふ)れ、瞬く間に消えていくという状態でした。

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周辺には数百軒の製材所が立ち並び「出せば儲(もう)かり、挽(ひ)けば儲かる」といった感じで、「風が吹けば桶(おけ)屋が儲かる」の例えのように、周辺の旅館や飲食店等あらゆる業種が潤いました。証券会社も吉野に支店を開業し、金融機関も数行、店をオープンさせ、揚げ句の果てには外車のディーラーまでオープン。まさしく「アベノミクス」ならぬ「ヨシノミクス」でした。
このころ一世を風靡(ふうび)したのが「吉野ダラー」という造語でした。好景気に潤った資金は、やがて日本の株式市場を左右する所まで行き、相場師の顔を持つ人も現れ、この木材景気は昭和50年代半ばまで続いていきました。好景気不景気関係なく個々の栄枯盛衰は日常茶飯事のように起こり、必ずしも好景気が幸福度のバロメーターとはいえないようです。

豪華絢爛 住宅ブームは、この後も続いていくのですが、徐々に人々の価値観の変化が起こり始め、バブル崩壊の平成の世になってからは、その傾向がはっきり出始めました。これまでのようにムク材(木そのもの)から集成材に主役が移り、建築工法も、これまでの柱を見せての真壁工法から柱を隠してしまう大壁工法が主流となりました。密植造林や枝打ち等、手間暇かけた吉野の杉檜(スギヒノキ)が不要になり、原木価格が急激に下落、林家や製材業者の生産意欲を失わせました。

景気低迷が木材離れの原因であるなら、また景気が戻ればと期待感があるのですが、価値観の変化での木材離れは致命的です。これまでは無節の柱材、無節の板材を作るためコストを掛けて造林育林してきた吉野林業にとっては、根本的に考え方を変えなければ衰退の道を歩んでしまいます。

林業社長2 人々は住宅に対して何を一番欲しているのか、木の良さは皆認めているはずです。吉野材というネームバリュー。古来より優良材を輩出してきた誇りと驕(おご)り。「買っていただいている」という気持ちより「売ってやっている」という驕りの方が強かったのではないかと我々(われわれ)林材業に関る者、全て素直に反省しなければならないと思います。

以前旧松下電器の故松下幸之助氏が伊勢神宮に寄贈された茶室の床柱の値段を聞かれて「こういう産業がまだ日本にあるのだね。これを続けて行くなら決して国内外で勝ち抜ける業種では無い」と明言されたという逸話が残っています。

この言葉の意味が何を言わんとしているのか、我々は真剣になって林業再生をスタートさせなければなりません。
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経済のサイクルを回し続けるために必要なものはなにか?

かつて内田樹氏はHPでこんなことをいっている。

目の前に生きた労働主体が存在するなら、彼の労働をわざわざ商品化して、それを市場で買うことはない。
「ねえ、これやってくれる。僕が君の代わりにこれやるから」で話が済むなら、その方がはるかに合理的である。
経済学的にはこれは「欲望の二重の一致」といって「ありえないこと」とされている。  リンク

はじめに紹介した堆肥化プラントの経営者は、「健全でおいしい農作物をつくってくれる?・・、ぼくはそのための堆肥をつくるから・・」といっているし、林業家は「気持ちよく住める木造の家に末永く住んでくれる?・・、ぼくはそのために材木をつくるから・・」といっている。要約すれば「欲望の二重の一致」そのものである。

内田樹氏はHPはなお続く

経済学的にはこれは「欲望の二重の一致」といって「ありえないこと」とされている。
だからこそ貨幣が生まれたとのだ、と説明される。
だが、ある程度のサイズの「顔の見える共同体」に帰属していると、実際にはかなりの頻度で「欲望の二重の一致」が生じることがある。これはやればわかる。

(中略)

共同体に「いろいろな財貨やサービスや情報や技能」をたっぷり持っていて、「誰か『これ』要らないかなあ」と思っている人が出入りして いると、「あ、オレが欲しかったのは、『これ』なんだ」というかたちで欲望が発動すると「欲望の二重の一致」はたちまち成就してしまう 。

(中略)

ここでは、情報や技術や品物が必要なひとはその旨を告知しておけば、そのうち誰かがそれを贈与してくれるからである。
この贈与に対する反対給付は「いつか」「どこかで」「誰かに」パスすることで相殺される。
いま贈与してくれた人も、かつて、どこかで誰かに「贈与されたもの」をここで次の受け取り手に「パス」することによって反対給付を果た しているのである。
貨幣が介在しないことで、ここでは貨幣で買えるものも、貨幣では買えないものも、ともに行き交っている。
これはもうある種の「物々交換」と言ってもよいだろう。
そして、すでに日本の各地では、さまざまなサイズ、さまざまなタイプのネットワークを通じて、このような「直接交換」が始まっている。
貨幣を媒介させるのは、「その方が話が速い」からであった。だが、今は貨幣を媒介させた方が「話が遅い」という事態が出来している。

自分の創出した労働価値を貨幣に変えて、それで他の労働者の労働価値から形成された商品を買うというプロセスでは、労働価値が賃金に変 換される過程で収奪があり、商品を売り買いする過程で中間マージンが抜かれ、商品価格にも資本家の収益分や税金分が乗せられている。
それなら、はじめから労働者同士で「はい、これ」「あ、ありがとう」で済ませた方がずっと話が速いし、無駄がない。

これからさき、ポスト・グローバリズムの社会では、「貨幣を集めて、商品を買う」という単一のしかたでしか経済活動ができない人々と、 「贈与と反対給付のネットワークの中で生きてゆく」という経済活動の「本道」を歩む人々にゆっくりと二極化が進むものと私は見通してい る。
むろん、貨幣はこのネットワークが円滑に形成され、ひろがってゆくためにはきわめて効果的なアイテムであり、「本道」の人々も要るだけ の貨幣をやりとりする。
だが、貨幣はもう経済活動の目標ではなく、ネットワークに奉仕する道具にすぎない。

 

「はい、これ」「あ、ありがとう」、「それやって、ぼくはこれやるから」というシンプルなやりとりが経済のサイクルを回し続けるための 原動力であり、このように絶え間なくモノ・ヒトが動きながら贈与と反対給付(期待することとそれに応えることと置き換えてもいい)がバランスしている状態が循環型社会のひとつのモデルと考えられる。

 

 

 

  投稿者 kankyo-east | 2014-05-29 | Posted in G.市場に絡めとられる環境問題No Comments » 

【干上がりつつあるアメリカ】科学を身近に☆NewStream

旬の話題から自然の摂理が学べる!科学を身近に☆NewStreamです。
今週の科学ニュースを紹介します。

アメリカ西部で100年に一度と言われる干ばつが進行しているそうです。しかし、それも今年のことだけでなく、10年にわたって続いていると言う話です。

 ガラパイアよりhttp://wired.jp/2014/05/21/drought-maps/

地図が教えてくれる、米国を悩ませる「干ばつ」の10年

米国は数年前から干ばつの状況が悪化しており、現在は全土のほぼ半分が、異常な乾燥と干ばつに見舞われている。10年間の状況がわかるグラフィカルな地図を紹介。

米国では、カリフォルニア州で深刻な被害をもたらしている干ばつがニュースになっているが、これは同州だけの問題ではない。干ばつはカリフォルニア州を超えて拡大しており、現在は米国のほぼ半分が、異常な乾燥と干ばつに見舞われている。

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  投稿者 karada | 2014-05-28 | Posted in G.市場に絡めとられる環境問題No Comments » 

ガンの真因と栄養学の嘘5 ~カロリー表示に隠された秘密とは!?~

前回までは、ガンと食の関係性について調査、分析してきました。

今回からは、栄養学からのアプローチで病気の原因を調べていきます。

 

今、人々が最も関心を寄せているものは『食』についてだと思います。

 

誰もがからだの健康に気を使い、カロリーをとりすぎず、肉や野菜、米などをバランスよく食べる。

現代の栄養学(健康法)の教えに従い、誰もがそれを疑いもせずに守ろうとしています。

 

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しかし、それは本当に正しいのでしょうか?

現代の栄養学とは一体何を元に生み出されてきたのでしょうか?

 

「栄養学は欧米食を正当化するための観念であり、日本人の健康を守るものでは無い」(リンク)や、「近代栄養学に根拠なし!肉食推奨のプロパガンダに過ぎなかった」(リンク)のように栄養学には様々な嘘が隠されています。

 

以下の記事では、カロリー表示に隠された秘密が語られています。

(画像はコチラからお借りしました。)

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