ダムは本当に必要か-3
現在ダム建設の正当性を唱える背景には、
緑のダム のような植林だけでは水害が抑えきれない 😈
という根拠がよく出てきますが、そもそも水害を完全に塞ぎ止めるという発想そのものがおかしいのではないだろうか・・ 🙄
雨 が多く、急斜面の山々 が連なる日本では、何時の時代も水害は大きな課題。 🙁
水害をマイナスのものとして捉えると、完全にダムで塞ぎ止めようというような発想になるのかもしれませんが、
水害とともに歩んできた日本の歴史の中には、洪水とも上手く付き合ってきた工夫がある。
ダムは本当に必要か-2に続いて、今回はそんな先人達の工夫を紹介してみたいと思います。
洪水というと水害や土砂災害としてのマイナスイメージ 🙁 が先行してしまいがちですが、洪水によって山から運ばれた泥水には、農耕土壌に適した栄養素が多量に含まれています。洪水による被害は最小限に食い止めながら、同時に山から運ばれてくる栄養素を田圃に取り入れようと考えたのが「2線堤」「輪中堤」「信玄堤」「乗越堤」などです。
そのうちの一つである「信玄堤」を簡単に紹介します。
堤防とは普通水が溢れ出ないように作られていますが、「信玄堤」は堤防をぶつ切りにして隙間をつくり、わざと水を溢れ出させる構造になっています。そして、そのぶつ切りにした堤防は雁列に配置し、洪水の流れの速さを抑制できるようになっています。
堤の周りには水田を配置し堤の隙間からあふれ出た泥水はまず水田に溜まり、水田の向こうにある宅地への被害は最小限に食い止めるようになっています。河川の水量は堤の隙間から溢れることによって抑制され、下流域への被害抑制につながる。その一方で水田が水没しても水が引けば稲は元気 を取り戻し、むしろ栄養素を大量に含んだ水が水田に行き渡るので洪水がおこった年は大豊作 になるというもの。 😛
自給率が少なくなってしまった現代でも十分通用する政策になり得ると思いますが、大切なのはありのままの自然現象を受け入れ、洪水をもプラスに変え共に生きていこうとする先人達の意識なのだと思います。
ダム建設に対する違和感は自然の摂理や生態系への深い同化なしに、安易に目先の私益の為に自然をコントロールしようとしている点なのではないでしょうか。 👿
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