2010-08-16

環境問題の改革を進めるには、新しい社会統合機構が不可欠!7 『官僚は骨の髄まで金貸しの手先』

これまで官僚制の欠陥とその問題構造を扱ってきました。シリーズ7回目の今回は、背後から彼らを操っている「金貸し」との関係にスポットを当てて行きます。
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官僚は本シリーズの3回目で明らかにされたように、古代武力支配国家の登場と共に、その武力支配を支える基盤である強大な軍隊を維持する必要から、各地方の税金を徴収する徴税官として登場しました。国家の統合を担う役割として生まれた官僚。その官僚が、近代市場の中で金貸しの手先となり、国家の存亡を危うくするまでに至ったのは何故なのでしょうか?
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環境問題の改革を進めるには、新しい社会統合機構が不可欠!6『官僚の暴走と無能化』

このシリーズも6まで来ました。
今回は、益々酷くなる『官僚の暴走と無能化』
について考えて行きます。
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環境問題の改革を進めるには、新しい社会統合機構が不可欠!5『特権階級の自家中毒』

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☆官僚機構・電力会社を中心とした、強固な意思決定集団の自己増殖
日本の原子力開発推進体制は、官僚機構・電力会社を中心とした、政府からおおむね独立して意思決定を行える集団が、その制度を自ら強化し推進できる、自己増殖体制を確立したからです。アメリカの軍産複合体と酷似した体制的特長をもち、サブガバメントモデルともいわれています。官僚の暴走という現代的問題に重なります。
具体的には、官僚機構・電力会社の自己増殖集団は、社会的に要請される理由を超えたところで、原子力開発そのものに価値があるという共認と、世論の圧力をうけず強力に事業推進できる体制を持ち合わせてる、ということです。
(中略)
このように、国家規模で政策決定していく必要のある事業の推進体制は、エネルギー開発に限らず、官僚を中心とする利益集団の権益実現に収束してしまうという大きな問題を孕みます。ここを組み替えない限り、まっとうなエネルギー開発は実現できないといっても過言ではありません。『次代を担う、エネルギー・資源』トリウム原子力発電7~原子力発電の推進体制を考える1・・・日本の原子力推進体制

シリーズ5回目では、特権階級が暴走してしまう原因構造を追求します。
その前に、環境問題における、官僚の暴走事例をいくつか見ていきたいと思います。環境問題といえば、資源の枯渇問題や新エネルギー開発技術の問題に目がいきがちです。しかし、原子力発電ひとつとっても、その官僚による運営体制が孕む問題性が『次代を担う、エネルギー・資源』トリウム原子力発電シリーズでも明らかにされてきました。
原子力発電推進事業の財源は私達が支払う電気料金に組み込まれた電源開発促進税であり、これが特別会計に組み込まれて官僚や天下り組織の資金源となっています。まず、この「特別会計」の問題性を見ていきたいと思います。
いつもありがとうございます。

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環境問題の改革を進めるには、新しい社会統合機構が不可欠!4~『国益よりも省益、省益よりも私益』~ 

官僚集団は、『国益よりは省益』といわれます。つまり、国家全体の利益よりは、各々の省庁の利益を優先するのです。具体的には、その省庁の予算をどれだけ確保するかに血道をあげます。
さらには、官僚個人の利益が優先され、政策は二の次です。 
 
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  NEDOの入居するミューザ川崎セントラルタワー 
 
今回は、新エネルギー関係の政策で存在感のあるNEDOを例に取り上げて、官僚集団の構造をみてみます。 
 
国益よりは省益、省益よりは私益(特別会計による省益の拡大)
無駄事業の量産(公共事業と天下り構造・官僚個人の私益の追求)
特定の専門家集団の暴走(官僚機構の際限のない肥大化) 
 
国益ではなく、省益を実体化させるのが、特別会計という二つ目の予算です。
そして、特別会計を軸にして、際限もなく外郭団体(天下り先)が作られていきます。 
 
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環境問題の改革を進めるには、新しい社会統合機構が不可欠!3『官僚制の起源~官僚制の弊害』

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事業仕分風景
こちらよりお借りしました

’09年は脱官僚、政権交替、事業仕分けと大衆の特権階級への疑念が顕在化してきた1年でもあったが、他方で、既得権益を死守せんとする、特権階級の暴走、そしてその無能ぶりが明らかになった年でもあった。

’09年は、まさに既得権益を死守しようとする特権階級である官僚の問題が浮き彫りになってきた年でもありました。それは、前投稿にもあったように「国家を牛耳っているのは政治家ではなく官僚である」ことを示しましていました。

国家とは税を集め、その巨大集団を統合するためにお金を使う存在です。
昔は王とそれに仕える臣たちがその執行を決め、今は民衆に選ばれた政治家が決める・・・はずですが、日本ではそうなっていない。
昔も今も官僚達が実質国家を牛耳っている。
民主党の「仕分け」だって、お膳立ては財務省。あれば財務省と他省の対決だったのです。

彼らが本当に国家の事を考える無私の優秀な存在ならばそれでも良いのですが、どうもそうでは無い。
結局、狭い自集団の利益のことしか考えることが出来ない存在なのです。
官僚とはいったい何者なのか?明日の記事で明らかにしてゆきます。

では、その特権階級の一翼である官僚・官僚制はどのように誕生してきたのでしょうか?

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環境問題の改革を進めるには、新しい社会統合機構が不可欠!2『日本の政治を動かしているのは政治家ではなく官僚』

環境問題を考える時、「エコ」とか「もったいない」だけを考えて何とかなる時代ではありません。
江戸時代なら、自分の属する村落共同体のレベルで考えても、環境に関しては問題にならなかったでしょう。(その意味で、過去には日本人の潜在思念は自然の摂理に対して真っ当な判断ができていたと言えますね。)
しかし、近代以降はもっと大きく観念で環境も考える必要があります。環境に対して暴力的に巨大になった市場は、国家統合レベル以上で制御する必要があります。
そこで、頼りになるのは国家統合機構であるはずなのですが、そうならず、壁にしかなっていないというのが今回の話です。
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↑予算委員会です。ここの政治家センセイを動かしているのは官僚という話。
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環境問題の改革を進めるには、新しい社会統合機構が不可欠!1~『自集団の権益に固執する官僚制が、環境問題の障壁』~

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エネルギー・資源や環境の問題は、国家規模で政策決定して解決していく必要がある。
しかしながら、『次代を担う、エネルギー・資源』シリーズの“原子力発電のサブガバメントモデル”で紹介したように、その大きな障壁になっているのが、国家の統合階級たる官僚とそこに群がる市場派で構成される集団だ。
この集団が特権的な職業として固定化され、巧妙に大衆の税金を巻き上げ己の権益にし、それを死守するために改革を妨げている。

『次代を担う、エネルギー・資源』トリウム原子力発電7~原子力発電の推進体制を考える1・・・日本の原子力推進体制 
日本の原子力開発推進体制は、官僚機構・電力会社を中心とした、政府からおおむね独立して意思決定を行える集団が、その制度を自ら強化し推進できる、自己増殖体制を確立したからです。アメリカの軍産複合体と酷似した体制的特長をもち、サブガバメントモデルともいわれています。

『次代を担う、エネルギー・資源』トリウム原子力発電13~ サブガバメントモデルを支える電気料金の仕組み1/2 
サブガバメント組織をもう少し具体的に言うと、経済産業省(旧通産省)・文部科学省(旧科学技術庁)・これら官僚機構の所轄団体である、独立行政法人等(核燃料サイクル開発機構等)・経済産業省支配下の10電力会社の利害を共にする連合組織です。
この組織は、政府内小政府とも言うべき性格を持ち合わせていて、政府からほぼ独立して、自らの組織に有利な意思決定を行うことが出来ます。そしてこの組織は、アメリカの軍産複合体と同様の性格を持っています。
このような組織が存在可能な理由の一つは、その組織維持に必要な資金を自らの手で獲得できるからです。その獲得方法に電気料金が使われているのです。

国家に寄生して甘い汁を吸う“官僚と市場が共謀した組織”が、エネルギー・資源や環境問題の改革を進める障壁になっている。

なぜ、そうなるのか?

 

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『次代を担う、エネルギー・資源』バイオプラスチックの可能性7~「バイオマス循環サイクル」の意味~

前回、前々回の投稿で、rinoさんから次のようなコメントをいただきました。

~5へ
「石油を越える高効率なエネルギー源、もしくは資源は無い」ということが事実なんだと思ってます。
なぜなら、石油が何千年何万年という時間のエネルギーの積層態だという認識があるからです。
一部、石油が無機物起源説があるようですが、なかなか考えにくいと思われますので。
現在の石油依存(もしくは原子力依存)の市場原理の中ではどうしても効率(=経済効率)ばかりが先行してしまうので、どんなに優れた新エネでも飲み込まれてしまうのは当然でしょう。だからこそ、
>リグノフェノール実用化、その実現基盤は市場を越えたところにあり、市場原理から脱却して次の社会を考える認識転換が不可欠です。
こういった技術面だけではなく、社会構造論、意識論としての切り口は不可欠です。
リグノフェノールにはかなり期待している部分がありますので期待しています。
~6へ
いきなりこのモデルへと転換するのは現実的には無理だと思うので、現在の「超短期的消費生活」(=石油依存生活)からどのように緩やかに「生産期間=消費期間」というスタイルへと移行していくのかがミソですよね。
国の援助という経済的支援は不可欠なのですが、国主導だけだと大衆はおっついてこないと思うんです。
だとすると、「消費生活→社会閉塞(=活力問題)」という構造の社会的な認知があって、初めて実現に向かうのかなと。
技術面のモデルの中に、こういった活力問題をどう包括できるのか?が鍵になるのではないでしょうか

今回は、ロードマップの前にこの内容を扱おうと思います。
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  投稿者 hihi | 2010-08-09 | Posted in E05.バイオプラスチックの可能性No Comments » 

『次代を担う、エネルギー・資源』バイオプラスチックの可能性6 ~「バイオマス循環サイクル」社会の構築~

○石油から木材へ
前稿より
>木材の生産期間と消費期間がバランスする「バイオ循環サイクル」を構築する必要があります。
石油に代えて木材でプラスチックを生産することが、「バイオマス循環サイクル」社会の実現に繋がるかどうかを検証するために、木材の可能性を探って見ました。
木材は
①石油と比較して生産スピードが著しく速く(生産期間:石油は数億年意対して、木材は百年程度)自然の摂理に適合した「生産期間=消費期間」=「バイオマス循環サイクル」社会を実現できる可能性が極めて高いバイオマスです。
②日本には石油は皆無ですが、バイオマスの中でも日本に大量に存在している資源です。
③木造住宅・家具・建設資材等の大量需要が存在しています。
④間伐財、建築用廃材、家具廃材から紙やプラスチック、エネルギーに変換する事が出来、石油依存を軽減できる可能性が秘められています。
更なる効用として
⑤衰退している林業の活性化が図れます。
⑥衰退産業=林業活性化、建設業界等の雇用の受け皿になります。
バイオマス循環社会の実現を阻害する「市場の壁」(前稿参照)を突破できる可能性が見えてきたのではないでしょうか。
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  投稿者 ka-syun | 2010-08-03 | Posted in E05.バイオプラスチックの可能性2 Comments » 

『次代を担う、エネルギー・資源』 トリウム原子力発電14~サブガバメントモデルを支える電気料金の仕組み2/2

『次代を担う、エネルギー・資源』トリウム原子力発電13~ サブガバメントモデルを支える電気料金の仕組み1/2より

サブガバメント組織をもう少し具体的に言うと、経済産業省(旧通産省)・文部科学省(旧科学技術庁)・これら官僚機構の所轄団体である、独立行政法人等(核燃料サイクル開発機構等)・経済産業省支配下の10電力会社の利害を共にする連合組織です。この組織は、政府内小政府とも言うべき性格を持ち合わせていて、政府からほぼ独立して、自らの組織に有利な意思決定を行うことが出来ます。そしてこの組織は、アメリカの軍産複合体と同様の性格を持っています。
このような組織が存在可能な理由の一つは、その組織維持に必要な資金を自らの手で獲得できるからです。その獲得方法に電気料金が使われているのです。

前回の記事では、電気料金のしくみをおさえました。電力会社は決して赤字が出ないよう様々なシステムで守られており、そのシステムを構築しているのは旧通産省(現経済産業省)を主とした官僚機構です。そして必ず利益があがるということを前提として電力会社が国(経済産業省)へ電源開発促進税を納税し、それが特別会計に組み込まれているのです。
今回はさらにその電気料金システムをくわしく見ていきたいと思います。
いつも応援ありがとうございます。

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  投稿者 hirakawa | 2010-07-29 | Posted in E03.トリウム原子力発電No Comments »