2010-08-11

環境問題の改革を進めるには、新しい社会統合機構が不可欠!2『日本の政治を動かしているのは政治家ではなく官僚』

環境問題を考える時、「エコ」とか「もったいない」だけを考えて何とかなる時代ではありません。
江戸時代なら、自分の属する村落共同体のレベルで考えても、環境に関しては問題にならなかったでしょう。(その意味で、過去には日本人の潜在思念は自然の摂理に対して真っ当な判断ができていたと言えますね。)
しかし、近代以降はもっと大きく観念で環境も考える必要があります。環境に対して暴力的に巨大になった市場は、国家統合レベル以上で制御する必要があります。
そこで、頼りになるのは国家統合機構であるはずなのですが、そうならず、壁にしかなっていないというのが今回の話です。
yosann.jpg
↑予算委員会です。ここの政治家センセイを動かしているのは官僚という話。
↓よろしければクリックお願いします

(さらに…)

環境問題の改革を進めるには、新しい社会統合機構が不可欠!1~『自集団の権益に固執する官僚制が、環境問題の障壁』~

 100810%E5%9B%BD%E4%BC%9A%E8%AD%B0%E4%BA%8B%E5%A0%82%E3%81%A8%E9%9C%9E%E3%81%8C%E9%96%A2.jpg

エネルギー・資源や環境の問題は、国家規模で政策決定して解決していく必要がある。
しかしながら、『次代を担う、エネルギー・資源』シリーズの“原子力発電のサブガバメントモデル”で紹介したように、その大きな障壁になっているのが、国家の統合階級たる官僚とそこに群がる市場派で構成される集団だ。
この集団が特権的な職業として固定化され、巧妙に大衆の税金を巻き上げ己の権益にし、それを死守するために改革を妨げている。

『次代を担う、エネルギー・資源』トリウム原子力発電7~原子力発電の推進体制を考える1・・・日本の原子力推進体制 
日本の原子力開発推進体制は、官僚機構・電力会社を中心とした、政府からおおむね独立して意思決定を行える集団が、その制度を自ら強化し推進できる、自己増殖体制を確立したからです。アメリカの軍産複合体と酷似した体制的特長をもち、サブガバメントモデルともいわれています。

『次代を担う、エネルギー・資源』トリウム原子力発電13~ サブガバメントモデルを支える電気料金の仕組み1/2 
サブガバメント組織をもう少し具体的に言うと、経済産業省(旧通産省)・文部科学省(旧科学技術庁)・これら官僚機構の所轄団体である、独立行政法人等(核燃料サイクル開発機構等)・経済産業省支配下の10電力会社の利害を共にする連合組織です。
この組織は、政府内小政府とも言うべき性格を持ち合わせていて、政府からほぼ独立して、自らの組織に有利な意思決定を行うことが出来ます。そしてこの組織は、アメリカの軍産複合体と同様の性格を持っています。
このような組織が存在可能な理由の一つは、その組織維持に必要な資金を自らの手で獲得できるからです。その獲得方法に電気料金が使われているのです。

国家に寄生して甘い汁を吸う“官僚と市場が共謀した組織”が、エネルギー・資源や環境問題の改革を進める障壁になっている。

なぜ、そうなるのか?

 

(さらに…)

『次代を担う、エネルギー・資源』バイオプラスチックの可能性7~「バイオマス循環サイクル」の意味~

前回、前々回の投稿で、rinoさんから次のようなコメントをいただきました。

~5へ
「石油を越える高効率なエネルギー源、もしくは資源は無い」ということが事実なんだと思ってます。
なぜなら、石油が何千年何万年という時間のエネルギーの積層態だという認識があるからです。
一部、石油が無機物起源説があるようですが、なかなか考えにくいと思われますので。
現在の石油依存(もしくは原子力依存)の市場原理の中ではどうしても効率(=経済効率)ばかりが先行してしまうので、どんなに優れた新エネでも飲み込まれてしまうのは当然でしょう。だからこそ、
>リグノフェノール実用化、その実現基盤は市場を越えたところにあり、市場原理から脱却して次の社会を考える認識転換が不可欠です。
こういった技術面だけではなく、社会構造論、意識論としての切り口は不可欠です。
リグノフェノールにはかなり期待している部分がありますので期待しています。
~6へ
いきなりこのモデルへと転換するのは現実的には無理だと思うので、現在の「超短期的消費生活」(=石油依存生活)からどのように緩やかに「生産期間=消費期間」というスタイルへと移行していくのかがミソですよね。
国の援助という経済的支援は不可欠なのですが、国主導だけだと大衆はおっついてこないと思うんです。
だとすると、「消費生活→社会閉塞(=活力問題)」という構造の社会的な認知があって、初めて実現に向かうのかなと。
技術面のモデルの中に、こういった活力問題をどう包括できるのか?が鍵になるのではないでしょうか

今回は、ロードマップの前にこの内容を扱おうと思います。
wapa.jpgtake.jpg
↓よろしければ励みになります、お一つ。

(さらに…)

  投稿者 hihi | 2010-08-09 | Posted in E05.バイオプラスチックの可能性No Comments » 

『次代を担う、エネルギー・資源』バイオプラスチックの可能性6 ~「バイオマス循環サイクル」社会の構築~

○石油から木材へ
前稿より
>木材の生産期間と消費期間がバランスする「バイオ循環サイクル」を構築する必要があります。
石油に代えて木材でプラスチックを生産することが、「バイオマス循環サイクル」社会の実現に繋がるかどうかを検証するために、木材の可能性を探って見ました。
木材は
①石油と比較して生産スピードが著しく速く(生産期間:石油は数億年意対して、木材は百年程度)自然の摂理に適合した「生産期間=消費期間」=「バイオマス循環サイクル」社会を実現できる可能性が極めて高いバイオマスです。
②日本には石油は皆無ですが、バイオマスの中でも日本に大量に存在している資源です。
③木造住宅・家具・建設資材等の大量需要が存在しています。
④間伐財、建築用廃材、家具廃材から紙やプラスチック、エネルギーに変換する事が出来、石油依存を軽減できる可能性が秘められています。
更なる効用として
⑤衰退している林業の活性化が図れます。
⑥衰退産業=林業活性化、建設業界等の雇用の受け皿になります。
バイオマス循環社会の実現を阻害する「市場の壁」(前稿参照)を突破できる可能性が見えてきたのではないでしょうか。
%E5%86%99%E7%9C%9F.bmp
続きはポチッのあとで
↓↓↓

(さらに…)

  投稿者 ka-syun | 2010-08-03 | Posted in E05.バイオプラスチックの可能性2 Comments »