2009-01-02

マルサスの人口論から18世紀のヨーロッパ支配層の意識を探る

地球温暖化問題は、自然科学の問題として取り扱われ、科学的根拠はきわめて不十分なまま、強引な騙し共認が行われている。その向かう先は、先進国(その中でも金貸しを中心とする支配層)が、新たな支配方式を確立していく道具になっている。
彼ら支配層の意識を読み取る一例として、環境思想の主軸価値である、先進国の富と安定を脅かす途上国の人口増加は、先進国の価値観に則り制御抑制されるべきという国連の「環境と開発に関する世界委員会」のバイブルとなっている報告書を紹介した。
「持続可能な開発」とは(1) ~「環境と開発に関する世界委員会」より
http://blog.sizen-kankyo.com/blog/2008/12/000459.html
「持続可能な開発」とは(2) ~「環境と開発に関する世界委員会」より
http://blog.sizen-kankyo.com/blog/2008/12/000460.html
このようなヨーロッパを中心とした、先進国の排他的意識は、今に始まったわけではなく、奴隷制や植民地政策の中にも見られる。
その中で、現代の人口問題に通じ、かつ、当時の支配層が自国民の下層階級=被支配想をどのように見ていたのか?を著者の意図ではないが、赤裸々に表している書籍がある。それは、マルサスの人口論だ。この書籍は18世紀末の市場時代の黎明期のイギリスで出版された。
この時代は、フランス革命の直後のあたり、絶対君主の支配が終わり、新興の資本階級が台頭し始めた頃である。また、イギリスでは産業革命が進行中で、かつての絶対君主制が崩れ社会問題が大きく噴出していた時代でもある。
すでにこの時代から、支配層の安定は絶対で、それを脅かす下層階級は、制御抑制されるべきという意識で、政治や経済の問題が議論されている。ただし、この書籍は、主に経済学の黎明期の話題作として注目されているので、そのような分析では紹介されていない。では、その内容を追ってみよう。
みなさん、これからも「自然の摂理から環境問題を考える」をよろしくお願いします!→ポチッ
 

(さらに…)