2011-06-08
原発事故で、放射能はどのように拡散するのか? 3.放射能物質の拡散は、地形・風向・降雨による
前2回では、原発事故後の福島県、関東・首都圏への放射能物質の拡散状況をみてみました。
今回は、その拡散状況が、どのような要因で生じたのかを分析します。
現在も、小規模な放射能物質の放出が続いていますので、拡散を決める要因は重要なことです。
図は、グーグル・アースによる福島第一原発とその周辺の俯瞰図です。
第一原発のある地域は、福島県の「浜通り」と呼ばれ、海岸線に沿って平坦な地形が南北に広がっています。そして、その西側には標高数百mから千mの阿武隈山地が存在します。
この地形を念頭に入れて、風向を確認しました。12日~15日の爆発による放射能物質は、風にのって、北西方向に飛来していきました。
さらに、降雨(降雪)があると、空中の放射能物質が、雨と共に地上に降りてきます。降雨も関係してきます。
1.北西方向に風が吹き、阿武隈山地を越えて、高濃度の放射性物質が拡散
2.高い奥羽山脈に阻まれ、東向きの風に押し戻されて、中通りを南下
3.20日以降の南向きの風、絞られた地形、降雨が合わさり、首都圏のホットスポットが生じた
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