2008-12-04

『水資源』の危機!!どうする?コラムその4~古代から続く乾燥地の灌漑施設~

mizu12_21b.jpgこれまでのシリーズでも見てきたように、灌漑(各種の施設・機器を用いて耕地に水を供給すること)による農地の生産性向上が果たす役割は非常に大きい一方で、不適切な灌漑や過剰仕様は危機的な状況も生み出します。
灌漑は、古くはエジプトやメソポタミヤで紀元前3500年頃から行なわれています。 因みに何れも川の氾濫を利用した灌漑ですが、エジプトと異なり溜池や水路で農業基盤を整備したメソポタミヤではそれが騒乱 のたびに収奪の対象となり、管理の悪さから塩類集積による生産力低下で衰退を招いています。
今回は水資源の乏しい環境の中で多く用いられ、現在でも一部は3000年以上も前のものが使われている灌漑施設を紹介します。「カナート」という地下水道で、カナート(ギリシャ・ペルシャ・アラビア)、カレーズ(アフガニスタン・パキスタン)、フォガラ(アルジェリア・ナイジェリア)、フォラジ(オマーン)、レッタラ(モロッコ・チュニジア)、坎児井(カンアルチン/中国・中央アジア)など、呼び名は変わりますが、中東を中心に世界各地で取られている取水方法で、日本語では「横井戸式地下水灌漑体系」。日本にも、三重県の鈴鹿山麓に「マンボ」と呼ばれるものがあるそうです。
写真:ミツカン水の文化センターから引用
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  投稿者 basha | 2008-12-04 | Posted in I04.水資源の危機No Comments »