2008-09-07
『水資源』の危機!!どうする?-⑤:2.水資源の危機とは 3)水資源(淡水)の減少:保水機能の低下による自然の水循環の破壊
これまでのシリーズで見てきたように、我々は自然の循環再生を上回る淡水を消費し、汚染によって利用可能な水を減少させ、更に状況を逼迫させてきました。
加えて、森林破壊や水資源開発これまで適応してきた自然の水循環を破壊することが、一部の市場活動に寄与する一方、広い範囲の水資源不足を生んでいます。
今回は、自然の水循環の破壊を「保水機能の低下による自然の水循環の破壊」「貯水による自然の水循環の破壊」に分けて見ていきます。
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■自然の水循環の破壊による水資源(淡水)の減少
我々が利用できる淡水は自然の水循環による毎年の陸地への降水が陸上で蒸発、或いは海へ流出するまでの量と、取水可能な帯水層の地下水に限られている。
陸地への降水は取水しやすい河川や湖沼を満たすほか、地中の緩やかな循環によって湿地や地下帯水層を満たし、土の保水力によって植生を育み、各地の水循環系に応じて様々な生物が生命活動を営んでいる。
写真:Osiris Expressから引用
しかし、人為的な淡水の過剰取水、森林破壊による農耕・放牧地の拡大、過剰な水消費を補う為の水資源開発などによって自然の水循環が破壊されてきた。結果として起きている、土地の保水力低下による砂漠化や気候変動、水資源の偏在化の加速が、各地に水資源不足をもたらしている。
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