【バナナの皮からプラスチック!発明したのは!?】科学を身近に☆NewStream
旬の話題から自然の摂理が学べる!科学を身近に☆NewStreamです。
今週の科学ニュースを紹介します。
新エネルギーについて考えるとき、燃料としての石油に代わる何か、という着眼点が一般的です。しかし、石油からは燃料以外にも、プラスチックなどの高分子化合物も抽出、加工しています。そして日常生活のあらゆるところで普及しているのがプラスチックです。
今回、この石油を原料とするプラスチックの代替品として、
なんと 「バナナの皮」 からバイオプラスチックを製造することに成功したそうです。
しかも、これを発明したのは、なんとトルコの 女子高生!
先日も、「電池いらずの懐中電灯」というのを、カナダの女子高生」が発明したのですが、やっぱり、プロよりも素人の方が面白い発想しますね。
以下、AFP BBNews(リンク)より引用
バナナの皮からプラスチック、トルコの女子高生に科学賞
石油を原料とするプラスチックの代替品として、バナナの皮からバイオプラスチックを製造することに成功したトルコ・イスタンブールの女子高校生、エリフ・ビルギン(Elif Bilgin)さん(16)が米専門誌の科学賞を受賞した。
米科学誌「サイエンティフィック・アメリカン(Scientific American)」は27日、「実用科学(Science in Action)」賞にビルギンさんの発明を選出した。ビルギンさんは賞金5万ドル(約490万円)に加え、米カリフォルニア(California)で9月に開かれる10代の若き発明家たちの登竜門コンテスト「グーグル・サイエンスフェア(Google Science Fair)」の出場資格を得た。
ビルギンさんは、本来ならただ廃棄されるだけのバナナの皮から環境に優しいバイオプラスチックを開発する研究に取り組み、成功するまでに2年間を費やした。将来的にはケーブル用の電気絶縁材などに応用できるという。
「科学は私の天職」と話すビルギンさん。マンゴーの皮といった食品廃棄物のでんぷんやセルロースからバイオプラスチックを作ることができるなら、バナナの皮でも同じだとの確信から研究に取り組んだという。
「サイエンティフィック・アメリカン」のウェブサイトに掲載されたインタビューで、ビルギンさんは「石油を原料とするプラスチックが原因となっている大気汚染問題の解決に、私の研究が貢献できるかもしれない」と述べた。
―引用終わり―
バイオプラスチックにも種類がいくつかあります。
1.穀物・デンプン系で作られるもの・・・・・・ポリ乳酸(PLA)
2.繊維・木質系で作られるもの・・・・・・・・・セルロース系(CA)
3.樹脂・木質系で作られるもの・・・・・・・・・リグニン系
4.微生物で作られるもの・・・・・・・・・・・・・・微生物系(PHA)
この中でも最も普及しているのが、ポリ乳酸(PLA)系のバイオプラスチックのようです。
従来、このポリ乳酸(PLA)系の原料はトウモロコシなどの(飼育用だとしても)原料を元にしている為、原料が食料とバッティングするといったデメリットも持っています。
ですが、今回のような「バナナの皮」など、通常廃棄する物であれば、バイオプラスティックとして有効に利用できるのではないでしょうか?
実用化が楽しみです。
<参考>
○やっぱ、プロより素人が面白い物を造るのか~手で握ると点灯する懐中電灯発明
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