2021-12-07

現在は、重力宇宙論から電気的宇宙論への転換期

ハッブル宇宙望遠鏡:画像はこちらよりお借りしました

従来の、重力を統合力とした宇宙論では、宇宙は真空で電気的にも中性であることを前提としている。もし、電磁気力があれば、重力より大きいその力により、重力宇宙論は破綻するからだ。その理論がつくられた時代は、宇宙の観測技術も未熟で、かつ、地球大気というバリアー越しにしか観測できなかったという実態がある。

その時代でも、重力論の矛盾点を解消するため、1950年に電気的宇宙論の走りである『衝突する宇宙』が発表された。これは、世界各国の神話に共通する天変地異は、当時の人々がみた、宇宙に広がる巨大なプラズマ放電であるとし、論理が構成されている。

ここでの主題は、現在の宇宙論が描く機械のように精密な星々の運行は太古から続くものではなく、7000年前くらいには、その運航が大きく乱れ、惑星間に放電があった時期もあるというものだ。これらは当時、余りにも唐突すぎて批判の対象になっていたが、そこからインスピレーションを得て、電気的宇宙論を紡ぎあげた科学者も多数存在する。この一見突飛な論理も、彼らからは『細かな所での間違いは多々あるが、幹部分での誤りは発見できていない』と評価されている。

次に、この理論が注目されるようになった転機は、地球大気というバリアーを超えた宇宙空間から観測できるハッブル宇宙望遠鏡が、1990年に打ち上げられたことにある。それに加え、可視光線だけではなく、様々な波長の電磁波で、その実態がつかめるようになったこともあり、宇宙のフィラメント状のプラズマも含めて、電気を通す宇宙という新しい姿を明らかにした。

これにより、真空管の中の電子が移動しやすい(=電流が真空中を流れる)という地球上での事実と、真空の宇宙空間は電気を通しやすいという観測結果が繋がり、地球上の実験から宇宙を洞察する有効な方法が発見できたのである。

この結果、重力宇宙論の前提の、宇宙は電気的中性であるという内容は根拠を失い、重力よりはるかに大きい電磁気力が宇宙を統合しているのではないか?という可能性が大きく開けたのである。それに加えて、重力も電磁力の一部という可能性すら出てきたのである。

しかし、現在はこのような事実が発見されたにもかかわらず、宇宙の電気的状態がほとんど分かっていない時代に作られた重力宇宙論が学会の主流を占め、新しい理論の創造を妨げている。

(さらに…)

  投稿者 sinsin | 2021-12-07 | Posted in C01.宇 宙, C03.電磁気力No Comments »