2011-02-04
環境問題のパラダイム転換3 ~『二酸化炭素による地球温暖化仮説』に基づく政策をどう評価するのか? 国際編~
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画像はWBB最新情報さんよりお借りしました。
前回の「環境問題のパラダイム転換2 ~『二酸化炭素による地球温暖化仮説』から導き出された政策をどう評価するのか?」では、先進国としての日本の事例を紹介し、
行き詰った工業生産に拘り続ける「経済対策」は、人々の期待からずれたものであり、社会活力の衰弱が進行していくことになります。
と結んでいます。では、この政策の元になっている京都議定書の概要を押えておきましょう。
①先進国の温室効果ガス排出量について、法的拘束力のある数値目標を各国毎に設定した。
②国際的に協調して、目標を達成するための仕組みを導入した。(排出量取引、クリーン開発メカニズム、共同実施など)
③途上国に対しては、数値目標などの新たな義務は導入しない。
④先進国の削減数値目標
対象ガス : 二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素、HFC、PFC、SF6
吸 収 源 : 森林等の吸収源による温室効果ガス吸収量を算入
基 準 年 : 1990年 (HFC、PFC、SF6 は、1995年としてもよい)
目標期間 : 2008年から2012年
目 標 : 各国毎の目標→日本6%、米国7%、EU8%等
先進国全体で少なくとも5%削減を目指す。
世界的に見れば、人口・国家数ともに途上国に含まれる国が多いので、先進国だけでは「地球温暖化対策」の目的を達成できないという理由から、排出量の多い先進国に削減義務を定めるだけではなく、削減義務を負わない途上国もこの議定書を締結しています。②の取り決めにより、途上国は「持続可能な開発」という概念に基づいて上記のクリーン開発メカニズムや共同実施といわれる仕組みに関わっています。
今回は、先進国と途上国がおこなうクリーン開発メカニズムが途上国にどのように関与しているのかを探っていきたいと思います。
応援よろしくお願いいたします。