2009-05-08

【人口問題】5~共認態サルの増加は、「自然の摂理」を超えた繁殖といえるのだろうか?(3)

 前回の「【人口問題】4~共認態サルの増加は、「自然の摂理」を超えた繁殖といえるのだろうか?(2)」では、共認機能を獲得し、集団を組めるようになった真猿が再拡大(個体数増加)していったことを確認しました。では、「個体数増加の具体要因は何か?」を今回、明らかにしていきたいと思います。まずは、原猿と真猿の身体的特徴の比較を。

■原猿から真猿への進化 ~身体的特徴~
◆6500万年前 原猿類がモグラやヒミズなどの食虫類から分岐・進化
①樹上で果実や昆虫を食べる、②夜行性で小型(2㎏以下)、③他の哺乳類と共通な特徴を数多く保有(ex.長く湿った鼻、大きな可動性のある耳、体には匂いを出す特殊な腺)、④視覚より嗅覚に頼る、⑤単雄複雌婚(雄1:雌3の縄張り)

◆5000万年前 真猿類がアフリカ熱帯雨林で誕生
原猿類と真猿類の違いで重要なのは、
植物食を取り入れる(果実、葉、樹皮)、②昼行性で大型化、③真猿~霊長類に特有の特徴を持つ(正面に二つに並んだ眼窩、表情が豊か、大脳新皮質が進化→これらは共認によって集団を組むために必要)、④嗅覚から視覚へ(果実や若芽を採食するようになる→色彩認知のために色覚必要、枝と枝の距離感を図るためには立体視能力が必要)、⑤首雄集中婚(首雄と雌達の生殖集団の周囲に雄達の闘争集団)

写真出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
※なお、写真は現存の原猿、真猿類のものですので、進化途中の原猿、真猿の参考イメージです。

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