2009-05-22
地球環境の主役 植物の世界を理解する⑯ 植物進化ベクトルの大転換?!高さ競争への適応から、乾燥地への適応へ
竹は木にも見えるが、茎の構造は草に近く物凄いスピードで成長し、数ヶ月で10メートル近く伸びきる。
前回、「草」の生態について見てききました。草は乾燥地に適応するように進化した植物で、降雨のある短い期間で種子を作りあげ、本体が枯れても乾燥期を種子の状態で生き延びるという形で適応していました。(樹木は超乾燥期を乗り越えられない。)
そして、それは【被子植物】になって初めて可能な戦略であることが分りました。被子植物の前の【裸子植物(銀杏の仲間など)】では受精から種子が成熟するまでに【半年か1年】かかってしまいます。当然、、超乾燥期を種子で乗り越えるということは出来ませんから、裸子植物には「草」という存在はありません。
そう、現在の「草」のほとんどは「木」から進化してきたということになります。
(∵「草」は被子植物であり、かつ、裸子植物には「草」は存在しない。)
(シダ植物の)草⇒木⇒(被子植物の)草、 というのが歴史的な進化の事実なのです。なんと、草は草で、草から進化した、というわけではないのですね。