2007-07-22
京都議定書に向けた主張3(先進国の場合~その2~)
「京都議定書に向けた主張2」のEU、日本の主張に引き続き、アメリカの主張を見てみたいと思います。
■アメリカの主張
アメリカ、EU、日本という三極の中で最も低い削減案を最も遅く(京都会議の約1月前に)出してきました。その内容は、1990年を基準年にして、2008年から2012年の間に0%削減、つまり、温室効果ガスを1990年レベルに抑えるというものでした。
そして、一貫して主張していたのが二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの排出権取引制度や、先進国と開発途上国での温室効果ガスに対する共同実施などの創設でした。
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京都議定書に向けた主張2(先進国の場合~その1~)
前回は開発途上国の主張を見てきましたが、では、先進国ではどうだったのでしょうか?
■先進国の範疇(後述の「先進国の定義」参照のこと)
「気候変動に関する国際連合枠組条約」における先進国とは、同条約の採択された1992年当時の日本やアメリカなどを含むOECD諸国24カ国と、ロシア・東ヨーロッパなどの市場経済移行諸国11カ国の計35カ国を指しています。(但し、国家だけでなく欧州連合(EU)も含まれます)
また、枠組条約の採択後、ロシアなどでは国家の分裂や連合国家化の動きがあったことから、京都議定書(1997年)においては、39カ国が先進国の扱いとなり、温室効果ガスの削減目標値を設定され、排出削減義務を負っています。
では、主要先進国の主張をみてみたいと思います。
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