【気候と食】『梅』は気候に合わせて予防から処方まで効く季節の万能薬
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こんにちは 😀
梅雨の時期はジメジメして食欲がなくなったり、食材が腐りやすくなり食中毒が心配な時期でもありますよね。そんな時期に活躍するのが、梅雨の字にも入っている“梅”なんです
恵みの雨がたくさんふる梅雨の時期は梅の実がちょうど熟す時期。
梅干は梅雨明けまで漬け、夏の強い日差しで干すという、まさに気候に合わせて作られる食材です
ですが、作られるだけでなく、食べることもこの時期にはぴったりなんです
今回は梅干について歴史から効用まで幅広く学んで、これからの季節に役立つ情報をお届けしたいと思います
◆◆◆梅の歴史~梅干は高級食材であり薬だった~◆◆◆
梅干といえば日の丸弁当に代表されるように、粗食のイメージがありませんか??
でもかつては高級食材として食されていたみたいなんです 😀
梅干が日本で作られるようになったのは平安時代と言われています。
その当時の天皇が梅干と昆布のお茶で疫病を治した、という言い伝えがあるように梅干はもともと上流階級の人々の薬として食されていたようです。
日本最古の医学書『医心方』(平安中期の医師、丹波康頼著)には「梅干」の効用がとりあげられています。
鎌倉時代に入ると武家の人々の間まで広がり、病を治す薬として食されました。
武家社会のもてなしで「椀飯(おうばん)」と呼ばれる、クラゲ・打ちアワビなどに、梅干や酢・塩が添えられたものがあり、当時のご馳走でした。(ちなみに「椀飯ぶるまい」はここからできた言葉)
兵士の出陣や、凱旋時に縁起がいい食物として用いられていました。
しかし、まだまだ高級な食品であったため、一般庶民の口に入る事はありませんでした。
戦国時代になると、梅干は戦場で解毒剤や栄養剤として重宝されました。 戦に出る武士は必ず腰に梅干をぶらさげ携帯していたようです。
梅干の果肉と米の粉、氷砂糖の粉末を練ったもので激しい戦闘や長い行軍での息切れを調えたり、生水を飲んだ時の殺菌用にとおおいに役立っていました。また、梅干のスッパさを思い、口にたまるツバで喉の渇きを癒していたそうです。
一般庶民が梅干を口にできるようになったのは梅の栽培が盛んに行われるようになった江戸時代になってからの事です。 一般庶民でも簡単に梅を手に入れることができるようになり、各家庭で漬けられるようになりました。
大晦日や節分の夜、梅干に熱いお茶を注いだ「福茶(ふくちゃ)」を飲み、正月には、黒豆と梅干のおせち「喰い積み(くいづみ)」を祝儀物として食べていました。
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これより梅干は、日本の伝統的な食品として現在まで受け継がれています 😀
梅干は歴史的にみて高級食材であり、薬的役割をしていたみたいですね
昔から身体に良い食べ物として食されてきた梅干・・・
実は、現代こそ必要な効能がたくさんあるんです
疲労を回復・動脈硬化を予防・活性酸素を撃退・便秘を解消・二日酔いを解消・食中毒予防etc…
そして、まさに今の季節、そしてこれからやってくる夏にぴったりな効能をご紹介します
◆◆◆ジメジメした梅雨も梅干で食中毒を予防!◆◆◆
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冷蔵・冷凍などの保存技術が発達している今でも、細菌性の食中毒にかかる人は少なくありませんよね。
病原性大腸菌0-157をはじめとした、サルモネラ菌・黄色ブドウ球菌などの食中毒を引き起こす細菌は、味やにおいなどがほとんどなく、なかなか細菌の有無の判断ができません。梅干に含まれているクエン酸は、こうした細菌を抑制する働きがあります。そのため長時間持ち歩くお弁当やおにぎりに入れることによって食中毒菌の増殖を抑える効果があります。梅雨のジメジメした気候は菌が繁殖しやすいので特に注意したいですね。
また健康な胃は殺菌作用がある胃液を分泌しているので、食中毒は起こりにくいのですが、体調を崩して胃酸の働きが弱っている時は、梅干しを食べることによりクエン酸の強い殺菌力で発症を予防できます。
梅干は身体の外でも中でも食中毒を抑える働きがあるんですね!食中毒になりやすいこの時期にぜひとも食べたい食材です。
◆◆◆予防から処方まで、梅があれば夏は万全!◆◆◆
夏はなんと、あらゆる対策が梅一つでできちゃうんです!
●梅の酸味で【食欲不振解消】♪
梅が食欲不振に効果があるのは、梅干しの酸味が食欲を起こさせるもとであるからです。酸味は、消化器官を刺激しますから、消化液の分泌が盛んになります。これにより、食欲がわき、消化吸収も進むことになります。
●アルカリ性の梅は【夏バテ対策】に♪
梅は強力なアルカリ性食品なので、疲労の原因となる体液の酸性化を防ぐ働きもあります。
●塩分も効率的に摂れる梅は【熱中症対策】にぴったり♪
梅干しには、疲れを分解するクエン酸、ブドウ糖、塩分、ミネラルが沢山含まれています。
効果的な成分を単品で摂取しても、成分吸収に効果的な組み合わせを選ばなければ意味がありません。
汗で失われた塩分やミネラルを摂取するには、塩分の吸収を助けるブドウ糖が必要で、その2つが一緒に摂取できる食品こそ梅干しなのです。特に、梅干しと麦茶の組み合わせは、各成分吸収に効果的と言われているので、麦茶と梅干しで暑い夏を乗り切りましょう。
●梅の絆創膏で【あせもも処方】
あせも、おできなどにも、日本人は梅を使って治してきました。手足の指のおでき、ひどいものはひょうそうといいますが、ものすごい激痛を伴うこのできものにも、梅干しの肉をすりつぶして貼りつけておくと、痛みが段々と消えていきうみが出やすくなります。
まさに「健康は一日一粒の梅干しから」といえそうですね
次回は、早速梅の効用を確かめてみたいと思います 😀
実は、梅は体温上昇に良いとの事
体温が上げれば、免疫が上がり、さまざまな病気の予防になるのはもちろん、
この時期の都会の女性の悩みでもある、オフィスの「夏冷え」にも効果がありそうです!
お楽しみに~
<参考>http://www.minabe.net/gaku/rekishi/yurai.html http://www.healthy-mylife.com/shokuhin/archives/2006/12/post_99.html http://minabe.net/gaku/rekishi/yurai.html
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