2022-04-26
地震は夜に多く昼に少ない~電離層と地殻のコンデンサー現象~
◆地震は夜に多く昼に少ない
NASAやSETI(地球外生命の発見を目的とした非営利組織)の研究員であるフリードマン・フロイント(Friedemann Freund)博士が、「世界のあらゆる地域で、地震の発生は夜中に多く、日中は少なくなる傾向がある」という見解を述べています。
~以下、Wave of soundさんの調査内容~
『地震は夜に多く昼に少ない—太陽が地震活動に影響?』
長年にわたる統計でも、最近の群発地震の統計でも、地震活動の日変化は、夜中に地震が多くて昼間に少ない。ただし正午付近に小さなピークがある、という特徴を持っています。
防災科研Hi-netのHPからダウンロードさせていただいた気象庁一元化処理 震源要素で調べてみました。 約4年分(2006年12月~2011年1月)のデータです。真夜中の地震頻度は平均的な値より15%ほど多く、昼間は逆に15%ほど少なくなっています。地震発生頻度に見られるこうした偏りは、統計確率的なゆらぎでは説明ができないほど大きなものです。
日本周辺地域を、東経120度から153度まで、経度幅1度の34本の帯に分けて、約4年の解析期間内に観測された、各帯で発生した地震について地震が一番発生しやすい時間帯(「最頻発生時刻」と呼びます)を調べてみました。最頻発生時刻は、真夜中の0時から午前2時ごろです。 東へ行くほど最頻発生時刻が早くなる傾向が読み取れます。早くなる割合は経度1度につき0.0687時間、つまり、経度15度につき約1時間です。 15度は、ちょうど地球の自転により太陽が1時間に天空で描く角度です。
~終わり~
TOCANAさんの調査によれば、巨大地震においても同様の傾向があります。
『「巨大地震は夜間に起きやすい」最新研究&100年超のデータ分析で判明』
大地震については、深夜0時から徐々に増加し、明け方にピークとなる模様。
阪神淡路大震災の様子はこちらからお借りしました
◆なぜ夜間に地震が増えるのか?
本ブログでは地震は地殻内の放電現象であるということを述べてきました。『地震の前兆現象からみる地震の原因』
これは、宇宙線などの影響で電離層が帯電することで、地殻と電離層に電位差が生まれ、地球内部から地殻に電流が上がってくることで放電し岩石が破壊される現象です。
日中は太陽光の電磁波により電離が生じて電離層の電子量は増えます。夜間に電離層の最下層(D層)がなくなり、AM放送が遠くまで届くようになるのはこのためです。
画像はこちらからお借りしました
ただし、この日中が電離層と地殻内の電子量と釣り合っている状態だとすれば、夜間は電離層の電子量が減り、地殻内の電子量と釣り合っていない状態(電位差がある状態)となります。電位差があると電流が流れるのはコンデンサーと同じ原理ですね。
そこで生まれる誘導電流によって地殻内に電子が溜まって放電しているということが考えられます。夜間に地震が増えるのはこの電位差によるものではないでしょうか。