2022-03-11

メラニンは、太陽光から生化学的エネルギーを作り出す機能を持っている

日焼けやシミのもとになるメラニン。どちらかと言えば嫌われ役ですが、実は太陽光から生化学的エネルギーを作り出す機能を持っているといわれていて、海外ではすでに論文もいくつか発表されているそうです。
もしかしたら、人間も植物の光合成と似た方法で、太陽光から生きるためのエネルギーを獲得する仕組みがあるのかもしれません。

〇メラニンは体内で電子と水を生み出すと同時に、活性酸素を取り除いている
夏になるとメラニンが悪役として挙げられ、どのようにすれば日焼けを防ぐことができるのか、ということが話題になります。
メラニンは、紫外線から体内の組織を守るために作られますが、その結果、黒い色素を持つメラニンが日焼けを起こしています。
しかし、実はそのメラニン自体が太陽光=電磁波を有益なエネルギーに変換する機能を持っているという事実は、意外と知られていません。

具体的には、太陽光の波長を受けて体内の水分を電気分解し「水素と電子」を生み出す機能を持っています。
水素は、体内で発生した不対電子(ラジカル)を消去するために利用されるもので、体内の活性酸素を消す酸化還元によって、老化を防いでいます。

もう少しその仕組みに迫ります。
メラニンが持つ光加水分解及び水合成の特性は、網膜電図で観測されていましたが、1960年代初めに、強度な非生理学的光刺激を網膜色素上皮に与えると、全体にわたり電位に変化が現れることが発見されました。
水分子が光子エネルギーを取り込むことで、酸素から水素を分離することが分かっています。ここで驚くべきことはメラニンが逆反応、つまり水素と酸素の結合も可能とすることで、水及び電気が生成されることです。メラニンの光吸収は、最終的に電気をもたらすイオン化の現象を開始します。水分子の分割だけではなく、反応の可逆性、すなわち水素及び酸素の原子の再結合、が生じることでようやく、水素と酸素と電子が循環するシステムが成立するからです。

(参考)
IN YOU journal
メラニン又はその類似物質、前駆体若しくは誘導体を中心電解成分として用いる、水を水素と酸素に分離するための光電気化学的方法

 

〇メラニンが生み出した電子が生化学的エネルギーを生み出す材料になる
メラニンが生み出した電子は「ミトコンドリア」を働かせる為に利用されます。
太陽光を利用することにより、ミトコンドリアが「ATP」を作り出す機能が高まるということになります。
地球のすべての生物、すべての細胞は「ATP」という分子をエネルギーの通貨として使っています。ATPが加水分解するときにに1モルあたり10~14kcalくらいのエネルギーが出ると言われています。

ATPを生み出すATP合成酵素は、モーターのように回転しています。
これは、電気を用いているというより水素イオンの濃度が高いところから低いところに移動しようとする力を利用します。これにより、部位が回転し、この回転でアデノシン三リン酸 (ATP) を、ADPとリン酸から合成します。
ATPは、細胞にとって使いやすいエネルギー源であり、代謝で ADP とリン酸に分解されるときのエネルギーを利用します。これがATP合成酵素で再びATPに戻されるのです。

画像はこちらからお借りしました

要約すると、
1.水素イオンの濃度差でATP合成酵素が回転
2.ADPとリン酸が合成され、ATPが生成
3.ATPが加水分解され、細胞にエネルギーを供給
4.ATPはADPとリン酸に分解される
この1~4のサイクルを回すことで、生物は無限に生命活動に必要なエネルギーを生み出せると考えられます。

(参考)
北海道大学

メラニンが太陽光を受けることで、体内の水素、酸素、電子、不対電子を結合、分離しながらバランスを取っていること。
そして、その中で生まれた電子が、ミトコンドリアがエネルギーを生み出すことに使われていること。
ここの仕組みを深く追求していくことで、人類の光合成の秘密に迫れそうです。

  投稿者 二鳥土入 | 2022-03-11 | Posted in D04.電磁波, 波動と生命エネルギーNo Comments »