2016-08-05
「活断層がずれて地震が起きる」は誤り
引き続き、熱移送説の角田史雄先生の新書「次の震度7はどこか?」から要約して紹介します。前回は、「群発地震は前例がないというのはウソ」という視点をお届けしましたが、今回は「活断層がずれて地震が起きる」は誤りという視点です。
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「14日の熊本地震は日奈久断層帯の北端部の活動、16日の熊本地震は布田川断層帯の活動によるもので、隣接する2つの断層帯が連動することで発生した連動型地震である」というのが地震学者の統一見解のようです。
しかし、「活」という字がついていても活断層は過去に発生した大地や地層の切れ目跡に過ぎず、それらの多くは死んだ断層です。「活断層」と呼ばれているもののほとんどは地下数十メートルくらいで消えてなくなっています。
これに対して地震を発生させる「震源断層」のほとんどは地下数キロメートルより深いのが通常です。地下5~30キロメートルの極浅発地震の震源断層につながっている活断層は、利根川直下や糸魚川~静岡構造線、中央構造線くらいしかないのですが、これらの直下で極浅発地震が起こった例は極めてまれです。
このような事実から「果たして浅い活断層が深い震源断層といっしょになって地震を起こすことができるのだろうか」と疑問に思っています。