2013-02-27

2012年の気候を振り返る~活発化した太陽活動→北極振動→日本を寒波が襲う

●2012年、ユーラシア大陸の気候は?
気候シリーズ、前回の記事では2012年の日本の気候を振り返りました。そして
年間のうち、5ケ月までが偏西風蛇行が天候に影響していることがわかりました。また10月以降、偏西風は通常よりも南に偏っており、これも含めて、ユーラシアの大陸性高気圧が強い力を持っていることがこの1年の気象の背景にはあるのでは、と推定しました。
では2012年のユーラシアの大陸性高気圧の様子はどうだったのか。そしてその背後には何があったのか?を探っていきましょう。
まずは2012年1月頃の状況です。シベリア西部で高気圧が発達し、それによって寒波がヨーロッパを襲いました。
http://www.data.jma.go.jp/gmd/cpd/monitor/extreme_world/monitor/world20120206.pdf
1 月半ば頃に、偏西風の蛇行に伴いシベリア西部で高気圧の勢力が強まり、高気圧の周縁に沿って、シベリア東部の強い寒気がモンゴルからカザフスタン付近に流入した。その後2 月初めにかけて、この高気圧は勢力をさらに強めながら、ロシア北西部からヨーロッパ北部にまで次第に広がり、それに対応して、カザフスタン付近の寒気が高気圧の南縁に沿ってさらにヨーロッパ西部まで流入した(図3)。
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図3 海面気圧と地表付近の気温(2012 年1 月29 日~2 月4 日平均)
黒実線は海面気圧(hPa)、寒色陰影は地上2m の気温(℃)を表す。

(さらに…)

  投稿者 staff | 2013-02-27 | Posted in D02.気候No Comments »