2012-05-28
【地震のメカニズム】16.東北太平洋沖地震の前兆~上空の電子数の変化
今回は、東北地方太平洋沖地震の際に察知された前兆と思しき現象について紹介します。近年の観測で、地震との関連性が注目されている、 『上空の電子数の変化』 を取り上げていきます(今回は、主に、Newton別冊 地震列島と原発 を参照させていただきました)。この前兆を通じて、今後、各地震理論の妥当性を検証したり、今後の地震予知の参考にしたいと考えています。
(第191回地震予知連絡会資料より)
(解説)赤い所が3月11日に電離層の電子の数が増えたところ(=電波が遅く伝わるところ)。時刻は05:45とあるけど、日本時間は14:45。つまり東北地方太平洋沖地震の
発生直前には電離層の電子の数がなぜか増加。電離層のこの異常は地震の1時間前には見られなかった。
地上からおよそ300kmの上空では、太陽からの紫外線が大気の分子にぶつかることで放出された電子が多く存在しています。この層を『電離層』と呼びます。電離層の電子の数は、太陽の活動が活発化すると増加するなど、常に変化しています。
一方、GPSの衛星は、地上の受信機と電波をやり取りしており、電波は電離層を通過する際、電子の数が多いほど速度が落ちる性質があるため、逆にこの電波の遅れを測定すれば、電離層の電子の数(密度)の変化をとらえることができます。 では上空の電子の数と地下で発生する地震に、何の関係があるのだろうか・・・?
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