2022-10-22

地球内部の構造はどのようにして分かったのか?

地球内部はどのようにして推察されているのか。今回は地球内部について迫っていきます。

 

https://assets.st-note.com/img/1666400544960-JqAU0Jf7nP.png?width=800からお借りしました。

 現在の科学では地球内部には地表にあるよりも密度の高い岩石と金属が充満していると考えられています。
その根拠として重要なキャベンディッシュの実験があります。
しかし、この重要なキャベンディッシュの実験には問題があると指摘されています。 (さらに…)

  投稿者 kanagawa | 2022-10-22 | Posted in G.市場に絡めとられる環境問題No Comments » 

【地震のメカニズム】地球の内部構造から角田理論、石田理論、野尻理論を統合する

この間、地震について、熱移送説の角田理論爆縮の石田理論、その系統の野尻理論を紹介してきました。

その中で分かってきたのが、地球の内部構造、特に「マントル」の流動性をどう捉えているか、がポイントになる。という事です。
そこで今回は、定説(プレート論)含め、各理論が地球内部の構造をどう捉えているか。を整理することで、3つの理論の統合を試みたいと思います。

⓪定説(プレートテクトニクス)
まずは定説。
理論の概要
・岩盤の「ずれ」=地震。地球内部では、プレートとプレートの境界で岩盤に力がかかっており、それに耐えられなくなったときに地震が起こる(岩 盤がずれる)。

内部構造をどう捉えているか
・地殻:50~60km
・モホ面(=地殻とマントルの境界線)
・上部マントル=リソスフェア=剛体
アセノスフェア=流動性あり※
・下部マントル=メソスフェア=剛体

ここでポイントになるのが、「アセノスフェア」。プレート理論は、流動性のあるアセノスフェアの上を地殻が移動する
という理論ですが、この流動性のあるアセノスフェアが固体なのか、溶融しているのか。が議論になっていました。
古くは流動性があるのに「固体」という、正直理解するのが難しい事が定説になっていたようですが、現在では部分的に溶融している説も有力視されているようです。(2019年)

それでは、つづいて各理論を見ていきましょう。

石田理論

石田理論は「巨大地震は「解離水」の爆縮で起きる!(2013年)」という著書で提起されていますが、その肝は「マントルは溶融している」という点です。定説で溶融論が支持され始めたのが2019年と比較的最近なので、石田理論の根幹をなす部分が間違っていなかった事になると思います。

◇理論の概要
・マグマの熱で水が水素と酸素に分離される「解離水」が出来、それが再結合するときの水素爆発(爆縮)が巨大地震を生み出す。
◇内部構造をどう捉えているか。
・地殻=モホ面+リソスフェアまで(モホ面+地震波を早く伝達させる橄欖岩の層)
・マントル
アセノスフェア:溶融マントル
※地震の波形及び走時表(始地震波の走行距離と時間の関係を調べたもの)から、
「アセノスフェアは固体ではなく溶融している」と仮定。

野尻理論

野尻理論は、石田理論をより工学的、かつディテールまで分析した理論、という印象です。
地震予知不能の真因が2021年の出版なので、最新の研究も反映された上での論。という事になっていると思われます。
マントルについては明記していませんが、随所に出てくる記載内容から推測すると、岩石とマグマが混ざったもの=マントル(なので基本的にマントルは溶融している)と捉えていると思われます。

◇理論の概要
・石田理論と同様、地下からの溶融マグマによって生じた「解離水」の水素爆発(爆縮)で地殻の「岩盤が崩落」し、巨大地震を生み出す。
◇内部構造をどう捉えているか。
・厚さ60km当たりを「マントル」と表記。
・また、10km付近で、マグマと岩石のバランスが取れる。と記載がある事から、マントル=マグマと岩石が混ざった溶融状態という認識
・深さ400km~700kmはどろどろのマントル(溶融マントル)という記載あり(≒角田理論で言うところの「地震のツボ」)

角田理論
最後は熱移送説の角田理論。地震の癖を発表したのが2009年と3理論の中では一番古い。2022年に出版した「メガ地震がやってくる」でも熱移送説を説明してくれています。それによると、
マントル=マグマと岩石が混ざった状態で、その比率の違いで名前が変わっている。という捉え方です。
注目点は、地震のツボと呼ばれるマントルの一部が溶融マントルとしている点です。

◇理論の概要
・2,900km以深にある熱エネルギー流が遷移相の深発地震を生み出し、それがアセノスフェアに蓄積され、地表にメガ地震が発生する。
◇内部構造をどう捉えているか。
・地殻:厚さ約40kmで固体
・上部マントル
リソスフェア:40~100km。粒あんの粒だらけの状態
アセノスフェア:100~400km。リソスフェアと遷移相の間の状態
遷移相:410~660km。粒あん状態。マグマと岩石が混在する柔らかい状態。=地震のツボ。溶融マントル
・下部マントル:厚さ約660~2900km どろどろのマグマと岩石がまじった状態。

以上見てきた様に、3理論はもちろん、定説も最近は「溶融マントル」なるものが地球内部に存在することを認めている様に、マントルのうち、アセノスフェアと呼ばれるエリアが岩石とマグマが混在した「溶融マントル」である事は間違いなさそうです。

だとすると、本来の目的である地震理論についても、やはり定説のプレート論ではなく、他の3論の方が説得力を持っています。

特に観測データの検証からも、角田理論「マグマエネルギーが地震を起こす」が、大きくは正しそうです。
そのマグマエネルギーを得て、地震がどう発生しているか。は石田理論や野尻理論がより詳細に記載されている、と言った所でしょうか。

まとめると

地球内部のマグマエネルギーから出来た「溶融マグマ」によって生じた「解離水」が水素爆発=爆縮を引き起こし、そのエネルギーで岩盤が崩落=大地震

という事で言えるのではないでしょうか。

  投稿者 ko-yugo | 2022-10-22 | Posted in G.市場に絡めとられる環境問題No Comments »