2010-06-10

『次代を担う、エネルギー・資源』トリウム原子力発電10~計画通りに進まない“再処理”計画~

☆☆☆難解な問題(バックエンド問題)は先送りにされる
2回にわけて“再処理”について書いていきましたが、まとめると、
①:再処理とは安全に処理することではなく、核廃棄物の中からプルトニウムを取り出すことであり、その他は埋めるしかないということ
②:軽水炉などの濃縮ウランを用いた核廃棄物から再処理する技術は、非常に困難であり、未だ確立された技術ではないということ
③:プルサーマルや高速増殖炉を実現させるには、再処理技術の確立が絶対条件であること
④:それにもかかわらず、再処理技術は確立されている前提で、これら(プルサーマル、高速増殖炉)の研究が先行されていること
⑤:高速増殖炉は(プルサーマルも基本的には同じ)燃料生産のためであり、最終処分の問題は何も解決していないこと
ということが分かりました。
このようにバックエンド問題(最終処分問題)とは、複雑で技術的にも難点が多いため、問題は先送りされていくという状態が続いています。

『次代を担う、エネルギー・資源』トリウム原子力発電9~再処理は実用の域に達しているのか?より引用
前回の記事では、再処理バックエンド問題についてまとめました。今回改めて、「再処理計画の推移」が具体的にどうなっていたのかを追求していきます。

(さらに…)

  投稿者 hirakawa | 2010-06-10 | Posted in F03.原子力発電ってどうなの?No Comments »