2020-08-24
表情を学ぶ機会を失った赤ちゃんたちによる「人の感情を理解しない人々の社会」の誕生
生まれたばかりの赤ん坊を抱っこして、顔を近づけ視線を合わせて口を開いたり閉じたりすると、赤ん坊も同じように口を開いたり閉じたりします。笑顔には笑顔で答えてくれます。
意図することなく赤ん坊が自ずと母親を模倣をして笑顔になる。反応してくれたことに喜んだ母親がまた赤ん坊に向かって笑顔になる。そのやりとりの繰り返しによる充足体験の積み重ねが、お互いに充たしあうことのできる存在だという同一視を育て、そして次第に母親以外の外の世界へに対する対象をげ、意識(対象同一性)を形づくっていくのです。
子供にとって、乳幼児期の母親との親和充足(笑顔の交信やスキンシップによる安心感)が人格形成上決定的に重要になります。
現代、赤ん坊の表情が乏しい、動きが少ない、意欲が見られない、這い這いをしないという事例が多くあるようです。母親との親和欠損がその一つの理由であると言われていますが、さらに輪をかけて親和欠損=無表情が進行しようだというものです。
『マスク社会がもたらす「本当のディストピア化が何か」に気づいた。それは表情を学ぶ機会を失った赤ちゃんたちによる「人の感情を理解しない人々の社会」の誕生』より引用します。