2013-06-08

【地震と水】~第2回:水と地震の関係(基礎編1)・地球の中にも水がある!~

   
   zin123.jpg
 (写真は、ここから引用させて頂きました。)
 地震発生と水との関係を追求するシリーズの第2回目です。
 前回、水が原因で地震が引き起こされたと思われる事象を扱いました。意外と沢山あるのに驚かれたと思います。
 今後、『水と地震』の関係を詳しく報告する前に、今回と次回の2回に分けて、『水』と『地震』の基本的な予備知識を押さえておきたいと思います。
 今回は、以下の内容を押さえていきたいと思います。
1.地震の震源(発生箇所)は地中深くだが、地中深くに水は存在するのか?
2.地震はどのような現象なのか?
3.水がどのような要因で地震を引き起こしていると考えられるのか?
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1.地球の中にも水がある!?
地球変動の話』巽好幸氏(河出書房新社)より引用

 地球の中の水といえば、真っ先に思いつくのは「海の水」です。海には1.4エクサトン(エクサは10の18乗)もの水があります。地球表層の水としては、海洋水がほとんどを占めます(下図参照)。
では、地球内部ではどれくらいの水があるのか?驚くべき事に、地球内部には海洋水以上の水が存在するのです。
地球の内部、地殻やマントルでは、水はH20ではなく、水酸化物OHとして鉱物の中に含まれています。このような水を含む鉱物は「含水鉱物」と呼ばれます。地球内部にどれくらいの水が蓄えられているのかという問題は、地球の中にどんな種類の含水鉱物がどれくらい存在するのかを調べればよいことになります。
鉱物は水を含むと膨らみます。高野豆腐を水で戻すと膨らむようなものです。体積が大きくなるのですから、密度は小さくなります。これを利用して、マントルの密度と比較して、含水鉱物の種類と量を決めることが出来ます。
このような方法で大まかに水の量を求めてみると、その結果は、上部マントル(670km不連続面より上部のマントル)には、約4エクサトン、下部マントルにも約1エクサトンもの水が蓄えられていることとなりました。以上より、マントル(上部マントル+下部マントル)には、海洋水約1.4エクサトンの3倍以上もの水が存在しているのです。
海洋の下には、それより大きなもう一つの海が広がっている、とでも表現すればいいのでしょうか?
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  図 水の分布(地球表面、地球全体)
地球変動の話』巽好幸氏(河出書房新社)より引用

2.地震とはどんな現象か?
 
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   この資料は、ここから引用させて頂きました。
(地震は、上図に書かれているように、いくつかに分類されます。ここでは、最も代表的なプレート境界型地震について説明します。)
 地震とは、プレート間(上図の海洋プレートと大陸プレート)の破壊現象です。具体的には、プレート同士に力が加わり、両者はずれようとしますが、両者間の摩擦力により、密着しています。しかし、この摩擦力が限界に達すると、プレート同士がずれて(破壊して)しまいます。これが地震です!
 
 では地震が、どんな原因で引き起こされているのか?この原因に水が大きく関係している!とわれわれは考えているのです。
3.水が地震を引き起こす要因
  では、水がどのようにして地震を引き起こすのでしょうか?
これは、次週以降で詳細に解明していきますが、ここでは、2点だけポイントを示します。
①水により岩石の成分が変化し、地震を引き起こし易くする。⇒化学的要因
②地震により、岩石同士の摩擦力が低減し、地震が引き起こし易くなる。⇒物理的要因
【①の補足】
 地球内部の物質構成は、温度・圧力によって変化します。たとえば、地殻における岩石は堆積岩、火成岩(火山岩・深成岩)などが、温度や圧力の変化によって変成岩となります。また、風化作用によって粘土鉱物(イライト、スメクタイト)の岩石となったりします。
 これらの変成作用には、水(H2O)の存在が大きく関わっています。例えば、粘土鉱物のスメクタイト。この鉱物は、水を吸収しやすく変形しやすい特徴をもっています。 そのため、この鉱物がプレート間に存在すれば、プレートは滑りやすい状態となります。
 一方、この鉱物は、高圧力・高温度の下では化学的変化を引き起こします。脱水することで、水を吸収しにくく変形し難い鉱物(イライト)に変化します。そのため、プレート同士を密着させ、滑りにくい状態(この摩擦が切れると地震となる)となります。
この化学的変化が地震を引き起こす要因となっているのです。
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  上の写真はスメクタイト鉱物を含有したニッケル珪質岩で、ここから引用させて頂きました。
  下の写真はイライト鉱物を含有した岩石です。
【②の補足】
 参考図に示すように、地震の断層面を境に2つの岩盤が接していて、下盤が運動している場合を想定します(参考図では左に動いています)。下盤が動いていても、上盤(参考図では、バネに繋がっている四角の物体)との間がずれない場合は、上盤に歪みが蓄積されます。これをバネで表現します。この歪みが上盤と下盤間の摩擦力を上回ると、ずれが生じます。これが地震です。
摩擦力は、上盤の上にかかる荷重(参考図の黒色の重し)に摩擦係数をかけた値となります。上盤の上にかかる荷重を封圧(岩石や水の圧力)と呼びます。まず、重しが岩石のみからなる場合(上図に該当)、実際に上盤にかかる圧力(有効圧(有効に働く圧力という意味)と呼びます)は封圧に等しく、大きな摩擦力が発生し、上盤と下盤のずれ=破壊は起きません。つまり、上図に示すように、重しを乗せた物体はバネの歪によっても動きません。
しかし、上盤の周囲の隙間に水(間隙水と呼ぶ)が存在すると状況は一変します。間隙水の浮力のために、上盤にかかる有効圧は間隙水圧の分だけ減少します。その結果、摩擦力が低減され、バネの力に耐えきれず物体が移動、即ち破壊が起こり、地震が発生することになります。つまり、間隙水の存在が物質の破壊強度を減少させているのです。
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 参考図 『地震と噴火は必ず起こる』巽好幸氏(新潮選書)より引用
【地震と水】~第2回:水と地震の関係(基礎編1)地球の中にも海がある~は以上です。水と地震の基本的なところを押さえました。どうでしょうか?次回は基礎編2をお送りします。ありがとうございました。

List    投稿者 runryu | 2013-06-08 | Posted in 未分類 | No Comments » 

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