2007-09-19

プレートテクトニクス(その2)石油の起源

今回は、石油起源説(有機起源説と無機起源説)の両論についてです。

石油有機起源説の基本ストーリーは以下の通りです。

①現在発見されている巨大油田の地質年代は、ジュラ紀、白亜紀、第三紀前期に集中している。
②ジュラ紀から超大陸のパンゲア大陸が分離をはじめ、大陸の隙間に浅い海が形成される。
③当時の地球気温は高く、陸上、海中で生物が大繁殖した。
③生物の死骸が浅い海に堆積していくが、海中の微生物による分解が完全には行なわれず、生物起源の物質が大量に堆積して行く。
④生物起源物質の上に、流出してきた泥が堆積し、生物起源物質の上に、泥岩層が積み重なっていく。
⑤地中深くへ移動した生物起源物質は、地圧と地殻温度の上昇により分解が起こり、石油の主成分である炭化水素へ変成する。
⑥変成して軽く、流動性をもった炭化水素が、特殊な地層の溜まりやすい所(トラップ)に移動し、現在の油田となった。
まず、現在発見されている油田の地質年代を見てみます。
最も古い地質は、約6億年前のカンブリア紀ですが、圧倒的に多くなるのが、2億1200万年前~6500万年前のジュラ紀、白亜紀です。

下図は、「石油はどうしてできたか」(田口一雄著、青木書店、1993年出版)からの転載です。

図 地質時代別にみた巨大油田の埋蔵量oil002.jpg

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  投稿者 leonrosa | 2007-09-19 | Posted in D01.地球史1 Comment »