地球内部の構造はどのようにして分かったのか?
地球内部はどのようにして推察されているのか。今回は地球内部について迫っていきます。
https://assets.st-note.com/img/1666400544960-JqAU0Jf7nP.png?width=800からお借りしました。
現在の科学では地球内部には地表にあるよりも密度の高い岩石と金属が充満していると考えられています。
その根拠として重要なキャベンディッシュの実験があります。
しかし、この重要なキャベンディッシュの実験には問題があると指摘されています。
地球の比重を測ったとされるキャベンディッシュの実験
簡単に実験の内容を説明すると、160キロの鉛の玉と700グラムの鉛の玉を近づけ、それぞれの玉が発生するはずの重力によって引き合う様子を、ねじり天秤という非常に敏感な測定装置で観測します。
ねじり天秤は電荷の力を測定したクーロンが考案した測定装置です。
ワイヤーがねじれるときに生じる振動を測ることで、そこに加えられた力を推測できます。
ところがこのキャベンディッシュの実験には大きな間違いがあるようです。
間違いに気がついたのはファラデー(19世紀に活躍したイギリスの大実験家)です。
ファラデーは鉛が反磁性体であることを発見していました。
おそらくキャベンディッシュの実験でねじり天秤が動いたのは、反磁性のせいだと直感したのです。
キャベンディッシュの実験では鉛の質量が発生しているはずの重力を測定しているとされますが、反磁性のほうが重力より10^38倍も強い力です。
電磁気力と重力ではその力の桁が違いすぎます。
キャベンディッシュの実験が示したのは鉛の反磁性であると考えたほうが妥当です。
地震波による構造診断
地球の内部構造を推測できたもう一つの方法は、地震波による診断です。
https://www-old.eps.s.u-tokyo.ac.jp/epphys/solid/earthnow.htmlからお借りしました。
地震波は比重の違う境界で反射されます。硬い領域では速度が速く、柔らかいと遅くなります。
マントルは地震波の速度が上部と下部で変化します。
また、外核と内核では速度が遅くなり、減衰が大きくなります。このため、マントルは固体、外核は液体、内核は固体と推測されているのです。
もうひとつ重要な実験があります。
国際宇宙ステーション内部で微小重力を利用して行われた物体の回転運動の実験では、本や空の容器などいろんなものを回転させてその様子を見ています。
内部に液体を入れると回転が不安定になる、固ゆでの卵と生卵を回転させると生卵は回した直後に回転が不安定になります。
このことから、微小重力下では内部に液体があるとうまく回転できないことがわかります。
つまり、地球内部に溶けた金属があると自転がおかしくなるため、地球の核は液体ではありません。
すると地震波の解析から地震波が減衰しているのは液体ではなく、気体になります。
地球内部には広大な空洞が存在している可能性があります。
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