気温変動と太陽活動
二酸化炭素による温暖化、特に二酸化炭素は、我々が石炭や石油などの化石燃料を燃やすことで排出されたもの、つまり人間活動が現況であるとの見方が強くなったいます。
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このような認識は1950年代から大気中の二酸化炭素の測定に関係しています。
1951年に世界気象機構(前身は1873年に創立された国際気象機関)が設立され、1957年を「国際地球観測年」と定めたことなどから、様々な地球観測に公的資金が多く投入されるようになりました。
これを受けて、キーリングが大気中の二酸化炭素が上昇していることを発見します(右図参照)。
’70年代に入り、干ばつなどの環境問題が取り上げられると、多くの気象学者は二酸化炭素濃度の上昇と気温の上昇を関連付けて議論するようになります。
そして、決定的な引き金となったのは
1988年は、アメリカが旱魃と酷暑に襲われ、穀倉地帯の中西部において大きな被害を受けています。凶作が避けられない状況の中でシカゴ穀物商品取引所が大混乱に陥っていました。
トロントサミット後の6月23日に、アメリカの上院エネルギー委員会の公聴会において、NASAのジェームズ・ハンセン博士が「80年代の高温が続く異常気象は99%地球温暖化と関係している」と証言しています。
これがマスコミを通じて大々的に報道されたによって、地球温暖化問題は広く認識されると同時に、その原因が二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスであるという定説が広まっていきます。
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『温室効果ガスってどんなもの?』でも紹介されていますが、確かに二酸化炭素には温室効果があり、太陽から得た熱を宇宙に放出する赤外線を吸収して、地球を温める効果があることは科学的にも証明されています。
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しかし、地球の熱源の殆どが太陽からである以上、太陽活動の変化により地球の平均気温が上下することは十分に考えられます。
実際、’87年に米国海洋大気庁のジョージ・リードは科学雑誌「ネイチャー」に、太陽の黒点の数と北半球の平均気温の変化に相関関係があることを示しています。
同様に気象庁が「異常気象レポート’89年」おいて、太陽の黒点数と海面の平均水温に相関関係があるグラフが紹介されています。
また、地上で観測される宇宙線と雲の発生関係について研究を行ったデンマークの気象研究所の発表では、宇宙線の飛来によって発生する中性子の量と雲の量には相関関係がある(宇宙線の増加に伴い雲も増える)としています。
つまり、宇宙線が増加し雲が増えれば、太陽光を反射しやすくなり地球は暖まりにくくなります。逆に、宇宙線が減少し雲も減少すれば、地球は暖まりやすくなり、温暖化が進行するということです。
そもそも、この宇宙線も太陽活動、太陽風の影響を受けており、太陽風が強ければ(=太陽活動が活発になれば)、宇宙線は弱くなることが知られています。
従って、地球温暖化を考える上では、人為的な二酸化炭素の量だけではなく、もっと大きな視点に立って太陽活動にも目や、ミランコビッチサイクル(参考:『二酸化炭素による温暖化って本当?第4回 ~地球は数万年サイクルで温暖化・寒冷化する~』)にも向ける必要があるように感じます。
しかし、現実は「温暖化の原因=二酸化炭素」ばかりが取り沙汰されており、これには意図的(政治的)な側面を強く感じざる得ません。
※一般的には「温暖化の原因=二酸化炭素」という等式は崩れつつあると感じていますが、この等式を唱えている者たちは真に温暖化を解決する気が無く、単に己の私欲、利益を追求するための手段としてしか使っていないのではないでしょうか?
tutinoriさんも『人為的二酸化炭素による地球温暖化脅威説を追及するにあたって』で述べられている通り、「地球の気象システムとは?」は追求する必要があるように思います。
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naganobu | 2009.11.05 21:44
今までの制度や仕組みが行き詰まった状況が、同時に、次の可能性を示しているというところが、興味深く、注目すべきところですね。
目先の手法にすぐとびつくより、まずは、正確な現状認識が必要なんですね!