私達人間を含め、全ての生物は水無しでは生きられない。
その水(淡水)が汚染されるということは、生命の危機に直結する問題となる。
[1]
事実、水質汚染の実態は、『水資源』の危機!!どうする?-③:2.水資源の危機とは 2)水資源(淡水)の汚染 [2]でも述べた通りの、想像以上の深刻な事態を迎えている。
これらの汚染による影響は、日本では、1950~60年代に、メチル水銀汚染による水俣病・新潟水俣病、大正時代~1950年代に多発した、カドミウム汚染によるイタイイタイ病などが有名である。
このように、急激な汚染によるものならば、原因となっているところを正せばよいので、防ぐことが可能性である。
しかし、さらに深刻で、今最も危惧すべき問題は、日々の生活の中で、私達の体内に人工物質が徐々に蓄積していくことにより引き起こされるガンなどの肉体破壊の問題である。
水汚染の問題は、誰の身にも起こりうる問題です。
ぜひ一緒に考えていきましょう!!
中国メディアによると、水質汚染が深刻な中国東部の淮河流域の瀋丘県には「がん村」と呼ばれ、がん患者が異常に多い村が100以上存在する。その1つ黄孟営村は人口2140人だが、1990‐2004年までの死者数の54%ががんだった。また孫営村は403世帯1663人のうち、90年以降、がんになった人は186人。瀋丘県のがん発症率は72年には10万人に1人だったのが、現在10万人に320人と増加
るいネット:中国でガン急増・・・・・環境汚染(人工物質汚染)による急増 [3]より引用
また、これら人工物質の蓄積は、1代限りで終わらない。へその緒を通じで、胎児への蓄積も確認されている。
アメリカのワシントンDCに本部をおく 環境ワーキング・グループ (EWG) は、外部の研究者たちと力をあわせて、04年8~9月に10人の新生児を調べ、平均 200種の工業化学物質や汚染物質をみつけ、7月14日に発表しました。全部あわせて 287種の物質が含まれて含まれていたことがわかりました。赤十字病院で赤ちゃんが生まれて、へその緒を切ったあと、それを集めて調べたところ、農薬や消費者が使う商品に含まれている物質、石炭・ガソリン・ごみが燃えて発生する物質などが発見されました。
へその緒から287種の汚染物質 [4]より引用
[5]
-『グランドセオリーVOL.1』なんでやネットワーク、2007年11月号-より引用
このように、人工物質は、人々の中で世代を超えて蓄積がされ、ガンの急増や精子半減など、目に見えないところで我々の肉体を破壊している。
そして、淡水を通しての人工物質の蓄積は、今や、中国のような汚染が進んでいる地域だけでなく、一見綺麗に見える日本でも、問題となっている。
この肉体破壊は、個々人の生命だけでなく、人類全体の生存危機なのだ!!
参照
■るいネット [6]
■自然の摂理から環境問題を考える [7]
■『グランドセオリーVOL.1』 (なんでやネットワーク,2007年)
■『水戦争-水資源争奪の最終戦争が始まった』柴田明夫 著(角川SSC新書,2007年)
■『「水」戦争の世紀』モード・バーロウ、トニー・クラーク 著(集英社新書0218A)
■『ウォーター・ビジネス』中村靖彦 著(岩波新書878)
■『水の未来』フレッド・ピアス 著(日経BP社、2008年)
■『水の世界地図』ロビン・クラーク 著(丸善株式会社、2006年)