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排ガス、炭酸ガスとアレルギーの関係

国立成育医療センター研究所の調査によればダニやスギ花粉でアレルギーを引き起こす割合は、1950~60年代生まれでは4~5割、1970年代生まれは9割。アトピー性皮膚炎でみると厚生労働省調査によれば39万9千人(平成11年10月)で過去数十年間は増加の一途をたどっています。
今回は、心と免疫機能の関係?!その2【心とアレルギー】 [1]に引き続いて、免疫革命(著者:安保徹)で触れられている興味深い記事を紹介したいと思います。
                         
私たちの免疫細胞には、マクロファージや顆粒球などの血球系免疫細胞と、T細胞やB細胞などのリンパ球系免疫細胞に分類されます。アレルギー反応は抗原に対しての免疫反応ですが、主に働いているのはリンパ球系の免疫細胞になります。
安保氏によれば、アレルギー反応を引き起こすリンパ球系の免疫細胞が活性化するのは副交感神経が優位になっているとき。逆に血球系の免疫細胞が活性化するのは交感神経が優位になっているときとあります。この理由については、私もよくわかりませんが(今後調べてみますが)、アレルギー増加の原因にこの副交感神経優位の環境や生活環があると述べられています。そしてこの副交感神経優位の生活となった原因に圧力不足という視点が前回の記事で述べられています。
                          
今日はこの副交感神経優位を招いているもう一つの原因について紹介したいと思います。

近年これだけアレルギーが増えているということは、遺伝的な素因以外になにか大きな要因が、子供たちに影響を与えていると考えられます。それはやはり副交感神経優位でリンパ球が過剰になる生き方に子供たちの体調がなっているということでしょう。
         ~・中略・~
それから意外に思われるかもしれませんが、炭酸飲料をたくさん飲む事も副交感神経を優位にします。炭酸ガスは体をリラックスさせるのです。炭酸飲料もそうだし排気ガスもそうです。酸素がなくて炭酸ガスがある状態では、人間はどんどんリラックスします。たとえば、歓喜の悪い部屋で大人数で仕事するとひどく眠くなるのは、人の息で炭酸ガス濃度があがるからです。歓喜の悪い部屋でストーブを燃やしていると眠くなるのも同じです。それからコーラでもサイダーでもビールなどの炭酸飲料は、一服する時、休む時に飲みたくなるでしょう。
 炭酸ガスというのは、体液にとけたときに、酸素を奪って炭酸になる性質があります。酸素ストレスと呼ぶのですが、酸素を消費することは生体が興奮することなのです。その逆で、生体から酸素が奪われるとリラックスします。だから炭酸ガスがたくさんあるところで暮らせば、生体から酸素が奪われる機会が多くなって、リラックス=副交感神経が優位になります。大都会に行くとあきれるくらいにたくさん自動車が走っています。そういう環境のなかで生活したら、もう炭酸ガスだらけですから、当然副交感神経優位になります。

免疫革命(著者:安保徹)
酸素は代謝活性の為の燃焼物としては、非常に高い性質をもっています。生物がまだ原核単細胞生物だったころ、古細菌のような燃焼系の低い窒素生物から、ミトコンドリアのような酸素を燃焼物として使う酸素生物(好気性細菌)が登場して以来、生物は活動能力を飛躍的に上昇させました。
交感神経系は主に活動期に働く神経系ですから、酸素の消費と交感神経は連関しているのだと思います。逆に酸素不足になると、代謝活性を落とす為に副交感神経系に体がシフトする仕組みになっているのかも知れません。
                          
また酸素を奪う媒介物には、金属も大きな影響を及ぼす一つになっているようです。
金属は錆びる性質をもっていますが、金属が直接人体にふれる機会の多い歯の治療でアレルギーを引き起こす例もよくあるようですね。
                          
リンパ球系の免疫反応が、遺伝や環境因子によって変化してきていることはまず間違いないと思われますが、その一つに炭酸ガス、排ガスが影響しているというのは一理あるように思います。
全体の原因構造がなかなかスッキリいかないのがこのアレルギー問題ですが、現代の社会構造上の問題の上に浮上しているテーマとして今後さらに追求していきたいと思います。

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