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人工化学物質はなぜ体に悪いのか

1990年頃よりシックハウスが社会問題となり、2003年には国交省より「シックハウス対策法」が出され、沈静化したかに見えたが、シックハウス症候群の相談件数は2014年以降増加傾向にあることが分かった。その要因として、「規制→代替物質→新たなシックハウス」という負のスパイラルにはまってしまっていることにある。

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IG STYLE HOUSE [2]より画像を引用

また、医学的には脳の微少な機能発達障害とされてきた学習障害(LD)、注意欠陥多動性障害(ADHD)、高機能自閉症児が、2003年文科省調査で全学童の6.3%にのぼるなど、ここ50~60年の間に米国や日本で子どもたちの様々な行動の異常が増えつつある。

他にも、アレルギー性皮膚炎やがん患者の増加など、様々な社会問題が起こっている。
これらは明らかに外的要因があり、経済活動の活発化による人工化学物質の過剰摂取が要因である可能性は高い。

では、人工化学物質はなぜ体に悪いか、考察してみる。
現代の薬品・農薬・塗料・洗剤・化粧品など、人工化学物質の多くは、石油を原料として製造されている。
中でも、薬を例にとると分かりやすいが、その局部的な反応性の高さが上げられる。

化学技術発達以前の薬は、漢方薬のような薬草を中心としたもので、ある物質だけ純度高く精製したものではなかった。これらは、製造に手間がかかったり、不純物が多く反応が緩やかだったりと、効率性は悪い。

しかし、不純物も含めて、これらの物質は、生物のバランスのとれた体内連鎖反応サイクルにあっており、それを吸収する人間側の、体内連鎖反応サイクルを壊すことはない。つまり緩やかに、全体的に効くのである。

それに対して、反応性が高い物質を精製純化して利用した製品は、便利だが生物の全体的な体内反応サイクルに一部のみを強化して、急速に反応する。その為、体内連鎖反応サイクルを乱していく。

つまり、目先的な目的に合った、極めて局部的な反応だけを強化し、生体全体のバランスを崩していくのである。これらは明らかに自然の摂理や生命原理に反する。

便利さや有効性のみを、これらを製造販売する巨大資本が、マスコミ・学者・医者を通じて流し続けてきたため、知らず知らずのうちに汚染が世界中に広がってきた。
ここを転換するには、生物の進化の歴史から読み取った生命原理や、自然の摂理に照らして判断し、私たちの生き方や社会を変えていくほどの大きな認識転換が必要になる。

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