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【原発関連情報】参院選:山本太郎が突きつける原発再稼動問題

 今回の参議院選で、脱原発を主張して当選した『山本太郎』。一方で、「原子力ムラ」代表である『浜野喜史』も当選を果たしました。
 浜野喜史氏は、民主党大敗の中、比例区党内2位の得票数で当選しました。22万人の規模を誇る電力会社の労組組織「電力総連」の組織内候補です。いかに、「原子力ムラ」の結束が固いのかがわかります。
  
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  画像はこちらから [1]お借りしました。
 一方、「反原発」を主張し当選した無所属の山本太郎氏は、大激戦の東京選挙区の4位で初当選を果たしました。山本太郎氏の主張といえば、反原発ですが、これは、単に原発反対と唱えているだけではなく、原発再稼動問題の”核心”たる「日米原子力協定」を突きつけていたのです。彼の演説を読んで見ると、政治家の話より、結構、頷ける話が多いのです!!ここでは、山本太郎氏の演説を引用させて頂きます。
では、続きを読む前に、いつものポチをお願いします。


 暗黒夜考~崩壊しつつある日本を考える~ [2]のブログから引用させてもらいます。

今回以下に取り上げたのは、ブログ「 Sekilala&Zowie」にて、参院選に出馬した山本太郎による演説内容を書き起こしたものである。(途中略)
 今回、個人的に山本太郎を推す最大の理由は、以下の書き起こし文にもあるように、山本太郎が「原発再稼動問題」の核心部分である「日米原子力協定」についてハッキリと触れているからである。
早い話、「日米原子力協定」とは”安全保障”の観点より、日本国内の原発にて発生する大量の使用済み核燃料を「MOX燃料」や「核燃料サイクル」にて”エネルギー”として再利用しなければならないという代物である。
即ち、日本が”核の抑止力”として放射性廃棄物を軍事利用することを許さず、未曾有の大事故が起きようが何だろうが、原発の運転を維持し、「核燃料サイクル」の実現を強制する取り決めが存在するということである。
そして、何より重要なのが「米国原子力法」がこの協定の上位に位置づけられている点である。
宗主国アメリカ様の意向に逆らう行為はご法度であるがために「日米原子力協定」については、与野党共に国会等にてこれを深く掘り下げて議論することなどほとんどなく、実質的に”タブー”とされているのである。
それ故、いつまで経っても国政の場において、日本独自の原子力政策について踏み込んだ議論がなされないのである。
この構図は、”宗主国”アメリカ様の顔色を窺い、腫れ物に触るがごとき点で、米軍基地問題の背景にある「日米地位協定」と同様の構図である。

(途中略)
~前略~
 2011年、原発震災。ここから僕の人生、大きく変わったんですよね。国がどういったことを僕たちに説明するのか。そして、それをメディアはどのように伝えるのか。それでこの国の姿が分かるんだと思いました。
そして、国が発表したことは、『直ちに健康に影響はない』と。
なるほど、今すぐは影響ないかもしれないけれども、あとあと分かんないよということを公式の場で発表してしまうんですよね。そりゃそうなんです。放射性物質、放射能の影響というのは、よほどの高線量でなければ、その場で影響は出ない。すぐに影響が出ない。
だいたいのものは、その後、晩発性として身体に影響が出てくる。そのことなんですよね。『直ちに影響がない』といったことはそのことなんです。今すぐに影響が出ないけど、あとあと分かんないよって言われた時に、もう自分自身、凍りついてしまったんです。
そして、メディアはどういうことを僕たちに教えてくれるのかと思ったら、大本営発表。垂れ流しだったんです。これはもう自分たちで情報を得て、そして生き延びるんだという強い気持ちを持たないとまずいなと思ったんです。 
生き残れないなと思ったんです。
原発問題を入り口に、この二年間、仕事はもうほとんどないです。干されてしまいました。それもそのはず。芸能界っていうのはスポンサーによって支えられているんです。テレビをつければ、15秒毎のコマーシャルが流れる。当然ですよね。15秒毎に企業からお金が入るシステムなんです。
企業にとって、本当の都合の悪いことは、その核心の部分というのは、決して流れない。大人の世界だったら当然ですよね。取引先の企業の悪口、言えるわけないんですよ。

新聞を見てみてもそうですよね。新聞を開けば広告がたくさん載っている。新聞を支えているのは、広告なんですよね。6割から7割が広告だ。だとするなら、テレビ、新聞から、本当のことが知れるはずがない。

みなさんは、テレビに対して、新聞に対して、大きなお金を支払っていますか?メディアはたいへん大きなお金を広告宣伝費として、テレビ、新聞、大手メディアに支払っているんですよね。
例えば、東京電力、一年間で260億円。260億円のお金を広告宣伝費で、一年間に大手メディアに流している。260億円くれる人の悪口なかなか言いづらい。電力10社では1000億円。1000億円くれる人たちの悪口、言いづらいな。原発産業、原子力産業で考えた時に、この1000億円以上の、いろんな企業が参加してますよね。
東芝、三菱、日立、メガバンク、巨大建設会社、保険会社、鉄鋼、ありとあらゆる会社が参入している。そのすべての年間の広告宣伝費をどのぐらいの数になるんでしょうか?
言えるわけない。知れるわけない。一番大きなスポンサーは企業であって、みなさんではないんです。民放にはみなさん一円も払わないですよね。みなさんのいのちにとって大切な情報、流せるわけないんですよ。
それが企業にとって不都合な情報であれば。芸能界にいた僕が、原発のこと、被曝のこと、TPPのこと、そんなこと話していれば、その場にいられないことはもう確実なんです。スポンサーにとって、大事な大事なスポンサー様にとって、不利益になるような発言は絶対にしてはならない。それは子役でも分かっていることなんです。
でも、言わなきゃいけないんです。どうしてか?いのちに関わることなんですよ。それまで社会的な問題にはほぼ目を閉じてきた。なぜなら、そういう世界に生きてるから。スポンサーにがんじがらめのしがらみの世界で生きてるから。
まず最初に声を上げようとした時に、マネージャーに言われました。『太郎君、あなたジャーナリストでもなんでもないでしょ。あなたのお仕事わかってる?』それは、お前、黙れってことじゃないんです。あなたにも生活があるだろ?あなたはお母さんを食べさせなきゃいけないでしょ?そんなことしてたら仕事なくなるよって言われたんですけど、我慢できなかったんです。
このことに対して口を閉ざすということは、そのリスクを無視して、そしてそのリスクに晒された人たちを切り捨ててでも、原発を続ける。活断層の上に原発が作られていても、それを動かそうとする。100万年の核の発電によって、100万年もゴミができたとしても、その処理方法がなかったとしても、それを続けようとする。
その人たちに、その企業たちに、自分も賛同したと同じことなんです。黙ってしまうことは、黙認していることと同じだ。自分のなかでもう我慢できなくなった。ただ、それだけなんです。
おいおい、売名行為か?勘弁して下さい。収入が減る売名なんて、聞いたことないですよ。
ひとりの人間として、ひとつの生き物として、声を上げなきゃもうならないところに来ているということに気づいたんです。ただ、それだけ。
考えてください。いまスーパーとか肉屋とかで、お買い物するときに、なんとなく産地表示、見たりとかしませんか?
口には出さないけれど、あまり考えないようにはしてるけれども、なるべく安全であるものを食べたいなという無意識がみなさんのなかにないですか?
今、国が与えている安全基準。食品の安全基準を考えてみてください。一キロあたり100ベクレル。そんなこと言われたってよく分からない。なんだ、ベクレルって?そりゃそうですよ。ここ2年で出てきた言葉です。広く知られた言葉です。
でも、事故前の基準と照らし合わせると、その数字が持つ不条理さがよく分かります。一キロあたり100ベクレルは、東電原発事故前、放射性廃棄物と同等でした。原子力発電所、その敷地内から出てくる低レベル放射性廃棄物。黄色いドラム缶のなかに入れて、厳重に管理されなければならなかったもの。それと同じものを僕たちに安全基準として、国は与えているんです。
『大丈夫ですよー。食べても安全です、放射性廃棄物でしたけど』
許せますか?許せないんです。どうして安全基準を上げたのか?答えは簡単。厳しい管理をしてしまうと、流通できないものがでてきてしまう。流通できないものが出てきたとすると、生産者に対して、保障、賠償をしなくちゃいけなくなる。

 誰が起こした事故でしょうか?農家のみなさんが爆発させた原発でしょうか?福島の人々が、東日本の皆さんが爆発させましたか?違います。安全性は無視をして、危険なことに目をつぶって、事業者が無理やりに推し進めた。そして、それを後押ししたのが国だった。それだけのことなんです。

ならば、その被害者である生産者、そしてそれを食べて被曝して応援しろという国。どうして、そういうスタンスを取るのか?保障、賠償が行われるべきだとみなさん、思いませんか?
話を完全にすり替えられているんです。僕たちが事故前に食べていたもの。それは、0.1ベクレルぐらいだったらしいです。0.1ベクレル。0.059、それぐらいのお米の基準だったり、2010年に調べられた文部科学省が福島県に要請を調べさせたお米。0.059。その程度の数値だったんです。
だとすると、いま僕たちが食べている安全基準1キロあたり100ベクレル。いったい何倍ですか?1000倍ですか?10,000万倍ですか?そんなものを許す国なんて、国って呼んでいいんでしょうか?
こんな国、国と認めて税金払うの馬鹿らしいって話なんです。何のために税金を払っているのか。いま本当に困っている人たちに税金が使われているのか?復興に使われているお金。本当に困っている人たちのところに届いているんでしょうか?
環境省と国が繰り広げたキャンペーン。『きずな』キャンペーン。なにが『きずな』だ!ひとりも救われてませんよ。原発で誰も死んでない?何を言ってるんだ?原発さえなければ、その言葉を残して、自分自身でいのちを絶たれた方もいる。
そして、何十万人という人たちが、もうふるさとを失った。それでも平気な顔をして、原発を続ける。この地震の活動期のこの国で。そして、外国にも売ろうって。そして、日本でも原発を続けようって。
原発反対、再稼働反対。もちろんですよ。でもね、たくさんの人が集まって、その声を上げることはすごく大切なことなんです。けれど、原発反対、再稼働反対。その言葉だけ言っててもどうしようもないんです。ただの呪文なんです。
日本の原子力には、やめられない理由があるんです。野田さんって人が総理だった時代に、原発ゼロを閣議決定しようとしました。けれど、それができなかった。それはなぜか?日米原子力協定という取り決めがあるからです。
日米原子力協定。日本の原子力は、すべてアメリカの管理の下に行われているんです。日本が原発がやめられない理由は、この協定が理由なんです。
日本にはたくさんのプルトニウムがある。売るほどある。そのプルトニウムをずっと保有することは、『おまえたち、それ。軍事利用してるんじゃないか』っていう、いちゃもんをつけられることになるんです。
その原子力協定があるために、この日本では、このプルトニウムを減らさなきゃいけない。じゃあ、どうやって減らすんだ?プルトニウムを使った発電を行わなきゃいけないんです。原子力協定があるばかりに、プルトニウムをMOX燃料として、原子力発電所で使わなきゃいけない。それを減らさなきゃいけないんです。

その圧力をかけられているんです。すっとぼけて、再稼働反対だ。原発をなくすだの言ってる政党のみなさん!核心に迫ってくださいよ。怖いんですか?
いのちを守るために政治家になったんでしょ?いま何を守ろうとしてるんですか?あなたの政治生命ですか?あなたの政党ですか?僕たちには一銭の得にもならない。言いにくいことを言う。僕たちのいのちを守るために代表に選ばれたんでしょ?でも今なにをしてるんですか?
さきほどお話した食品の安全基準、一キロあたり100ベクレル。事故前は放射性廃棄物だったってこと、それを国会の中で大きな議論になりましたか?テレビ、新聞でも取り上げざるをえないぐらい大きな扱いになりましたか?
僕たちはこのままだと、この国に殺されてしまうんですよ。僕たちがこの国を愛するほど、この国はみなさんのこと愛してない。それが、この現実なんです。
切り捨てようとしてるんです。だから、こんな僕みたいな人間が、じゃあ僕が大きな声を出して言いたいと、前に進まなきゃいけないときが来てるんです。それだけなんです。
政治家になりたい?そんな夢なんてない。でも、このままじゃ駄目なんだって。僕も生きてたいし、みんなにも生きてて欲しいんです。ちから貸してもらえませんか?

 山本太郎氏の発言には、非常に納得出来る部分も多いと思いませんか。そのために、逆に今回の選挙で多くの誹謗中傷、罠を仕掛けられたようです。それくらい事実を語ったということだと思われます。
(参考:『参議院選挙に関わるネット上のつぶやき』と、『脱・反原発派などに仕掛けられた罠 [3]』)
 普通に考えると、安全性の問題、環境問題等を考えると、原発にこだわる理由がわかりません。エネルギー問題に関して原発以外の方法が無いわけでもなようですし・・・(例えば、『自然再生エネルギーの1つ磁力発電の可能性 [4]』 )。
 さらに、国内だけでなく、日本政府は、トルコやインドなど海外への原発輸出を促進しています。
 何の目的なのか?自民党が勝利し、原発問題にも動きが見られそうです。今後の動きに注目が必要です。

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