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【地震のメカニズム】1.プロローグ

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画像はこちら [1]からお借りしました。
 
3.11東北・北関東大地震から7ヶ月が経ちましたが、Web上でも次の大型地震に関する情報が流れると、多くの人が反応しており、地震の予知やメカニズムに対する関心は、非常に高まっています。
 
地震は人類にとっては大きな自然外圧です。
ゆえに地震のメカニズムを明らかにし、大地震の発生を事前に察知できるようになることは、人類、とりわけ地震国である日本にとって大きな課題のひとつです。
 
また、地震は地球の営みの一環であり、地盤の変動以外にも、地震と関係のある様々な現象が起こっており、それらもメカニズムを知るヒントになると考えられます。
 
そこで、本シリーズでは、既存学説、予知研究、前兆現象などを入口に地震のメカニズムについて考えていきます。
 
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◆地震のメカニズムに関する既存学説
 
地震のメカニズムに関しては、これまでに諸説が提示されています。
しかし、主流とされている学説でも、スッキリとメカニズムを示せていません。
  
既存の諸学説がスッキリしないのは、以下のような要因をはらんでいることが大きいです。
・根拠のない前提条件
・現象を都合よく解釈
・現実と乖離した理論モデルへの拘り
 
これらを放置したまま地震のメカニズム解明に取り組んでも、突破口は見えてきません。
既存の思考フレームを壊して、前提条件や偏った解釈を見直すことで、課題が鮮明になったり、新しい仮説が生まれてくる可能性があります。
 
そこで、まずは下記の既存学説について、提示されているメカニズムの原理と見直すべき点を整理していきます。
 
プレートテクトニクス
  プレートテクトニクス・大陸が移動する(その1) [2]
  プレートテク二クス説のウソ⇒『新・地震のしくみ』その1~プレート説とはどんな説か?~ [3]
 
プルームテクトニクス説
  プルームテクトニクスの概要 [4]
  【地震理論】プルームテクトニクス理論・未だ完成していない? [5]
 
熱移送説
  地震の発生原因⇒プレート説は本当に正しいのか?⇒「熱移送説」も [6]
  地震の発生メカニズム「熱移送説」の紹介(1) [7]
 
マグマ化説
  4/17なんでや劇場(4) 地球内部は巨大な天然原子炉 [8]
  4/17なんでや劇場(5) マントル内部で電子レンジ状態⇒熱の通り道ができる [9]
  4/17なんでや劇場(6) 熱膨張による地殻の破断と岩盤の再溶接 [10]
 
水素核融合説
  【仮説】巨大地震は水素核融合で起きる! [11]
 
乖離水爆発説
  解離水の爆発による地震の発生機構(02,12,22) [12]
 
 
◆地震の予知に関する研究 
 
現在、日本における地震研究では、「短期予知は不可能だから行わず、基礎研究に注力すべきだ」との方向にシフトしています。
これまでの研究で成果が出なかったのは事実でしょうが、必ずしも前兆現象からの予測が不可能なわけではないようです。
 
【参考】
どうする!日本の地震予知-1 [13]
どうする!日本の地震予知-2 [14]
 
電磁気の変化やガス放出などの現象は、地震の発生プロセスと関わりが深いと考えられます。

~前略~
 ところで前兆現象は必ずしも地震を起こす要因でなくてもよい。例えば、地電流異常が地震を起こすとは考えられない。前兆現象は次第に高まるストレスによって、地震前に発生するものであればよい。「地震破壊核の形成」などと地震そのものの発生メカニズムが解明されなくとも、「短期予知」は可能だということだ。これは重要な視点だが、それにはそれで徹底的な基礎研究が必須なのである。では、どんな前兆現象があるだろうか?
 否定しがたい短期前兆はいくつかの宏観異常に加えて、ラドン、二酸化炭素などのガス放出、地下水位変動、電磁気変動など非力学的現象である。地震予知の主流派は「なるほどね」というだけで、さっぱり乗ってこなかったが、神戸薬科大学でのラドンの異常観測は顕著だった(図3)。
 阪神・淡路大震災は電磁気的前兆観測でも画期的成果を残した。地震関連の電磁気的現象の組織的な研究は、地震学者たちの間で地震予知悲観論が支配的だった八〇年代に、世界各地でほぼ同時期にはじまり、現在では「地震電磁気学」とよばれる新しい活発な研究分野となっている。モノが壊れるときに電気が起き、光も出ることはよく知られたことだが、壊れる直前にも似た現象が起きるということである。
~後略~
どうする!日本の地震予知-3 [15]より

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画像はこちら [16]からお借りしました。

非力学的な前兆現象の発生構造も、地震のメカニズム解明の大きなヒントになりそうです!
 
 
◆自然界に見られる前兆現象(宏観異常現象)
 
古くから言われている「ナマズが暴れると地震が起こる」のように、自然界では、地震の前に動植物や気象の異常現象が起こると言い伝えられてきました。
 
これらは迷信と切り捨てられるものではなく、地震時に起こる何らかのエネルギー変化を察知していると考えられます。
 
(自然状態とは異なる環境ではありますが)観察実験によると、何らかの電気的変化を察知している可能性が高いようです。
 
【参考】
=ナマズと地震の関係= 東海大学地震予知研究センター [17]
 
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2画像ともこちら [17]からお借りしました。
地震のメカニズムと、地震の前(後)に発生している現象の繋がりを探っていくことは、地球の営み(≒自然の摂理)に同化していくことのように思います。
 
既存の学説や研究の枠組みを超えて追求していきますので、提案や指摘があればよろしくお願いいたします。
 
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
今後もよろしくお願いします。

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