太陽エネルギーの可能性を本格的に追求する前に…
太陽のこともっと知っておきたい
ということで、今回は太陽の誕生を追ってみました
そしてその中で見えてきたのは、宇宙で保たれている秩序の仕組み。
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太陽の誕生の話からはじめていきましょう
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【太陽(太陽系)の誕生】 ~引き合う力で集まって、収縮、そして回転~
ご存知のとおり、太陽は、地球ほか7つの惑星の中心に存在する恒星(自ら輝く星)です。この太陽と惑星の集まりを、わたしたちは太陽系と呼んでいますね。太陽系は広い広~い宇宙にたくさんある銀河のうちのひとつ、天の川銀河(銀河系)に所属します。
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この銀河系は直径約10万光年の巨大な棒渦巻銀河で、およそ1000億個もの恒星が集まってできています。(そう、太陽って宇宙から見ると、“ありふれた”星なんです!)その中で太陽系は、銀河系の中心部分から約2万6000光年もはなれたところにあるんです。



太陽(太陽系)の誕生は今から約50億年前に遡ります。
もとは、宇宙にとっても薄く広がっている星間ガス・星間塵でした。(そして、この星間ガスや塵は、寿命を終えた星が死すときの大爆発によって放出した遺物。死んだ星のかけらが、巡り巡って、また星として再構築されていくのです

この星間ガスや塵が、超新星爆発による高速の衝撃波を受けるなどして、密度に変動が起きます。そうして星間ガスや塵が集中するところができると、そこでは物質同士がお互いの引力でさらに引き寄せ合って、次第に星間分子雲と呼ばれるより濃い集まりを形成していきます。

この星間分子雲が星の素と言われています

この星の素は、重力により周囲のガスや塵をまきこんで、ひたすら中心に向かって収縮していきますが、やがて、中心周辺近くのガスや塵が中心部分に大体とりこまれると、中心部分に原始太陽と呼ばれる太陽の種が姿を現します。

その周りでは、中心に集まりきらなかった星間ガスや塵が原始太陽を取り巻くように円盤状に形成され(原始惑星系円盤)、それが太陽系の惑星の素となっていきます。このときの原始太陽の温度は3000K、明るさは今の太陽の600倍以上、半径は100倍もあったとも言われています。
原始太陽は重力による収縮をゆっくりと続け、だんだんと高圧状態になってゆき、温度も徐々に上昇していきました。そうして温度が約1000万Kにまで達したとき、核融合反応がはじまり、現在の太陽の姿となったのです。
ちょっと一息
~原始太陽の周りはどうなる
~
太陽が形成されていく一方で、周囲のガス円盤中には、塵がかたまって微惑星ができていきます。これが惑星の卵。原始太陽の周りをまわっています。微惑星同士は衝突して合体を繰り返し、まわりのガスや塵も重力で引きつけていきます。そうして他より大きくなったものが引っぱる力も強いので、近くにある微惑星をとりこんではさらに大きくなっていく。この微惑星が集積して、原始の惑星(地球など)となっていきました。
【宇宙の秩序のはなし】~引き合う力と公転運動によって秩序が保たれている太陽と地球~
「質量のある物質は引き合う力(引力)を持つ」というのは、【太陽(太陽系)の誕生】で見てきた星の誕生の過程においても、現象として確認できたこと。宇宙(自然界)に一貫して現れている原理です。この力が、星の爆発や合体、衝突など宇宙の変化を起こしています。
引力は質量に比例し、また距離に反比例します。でもそうなると、太陽は地球からするととてつもなく質量の大きい(=引力も大きい)星なので、太陽に地球が引き寄せられてしまいそう…。そうならないのは、どうして
太陽と地球がぶつかり合うことなくバランス保って存在しているのは、引き合う力と同時に、離れようとする力が働いているからです。これが、遠心力。遠心力は、物体が回転運動をするときに、中心から遠ざかろう遠ざかろうと働く力です。
地球が太陽の周りを公転しているというのは周知のとおり。この公転運動があって、地球は太陽との一定の位置関係を保ち続けていられるのです。
このように力のバランスがとれたところで、宇宙の系はつくられています。そして、例えば太陽と地球は、互いだけで完結している関係ではなく、周囲の他のあらゆる物体とも引き合う力でつながっています。こうして、物質の引き合う力は、宇宙の変化だけではなく、同時に宇宙の秩序にも関わっているんですね。



月は地球の周囲をまわり、地球は太陽の周囲をまわり、太陽(太陽系)は天の川銀河の中心をまわっています。そう在ることによって秩序が保たれた状態の中に、今の太陽と地球、わたしたちは存在しており、母なる太陽の恩恵を受け続けることができているのです

さて、その太陽の恩恵、地球がふんだんに受けている太陽のエネルギーは、どのように太陽でつくられているのでしょうか

次回は太陽の構造に迫っていきます

お楽しみに
