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人工物質が肉体を破壊してゆく その4 牛乳の害・徹底追求 前編、日本人の獣乳飲用とGHQの牛乳指令

グルタミン酸ナトリウムに続いて、今回は牛乳の害です。 
 
牛乳は、牛さんが分泌してくれる「動物の恵み」。「人工物質」といわれると、とても、気になりますか? 
 
少々長い展開になりそうなので、前編、後編に分けて扱います。 
 
日本人は、獣乳飲用の歴史が浅い 
 
採取・漁労民族、穀物・植物食を主体としてきた日本民族は、獣の乳を常食にはしてこなかった。本格的な獣乳が導入されたのは、明治以降の「ヤギ」の移入であろう。 
 
明治の「脱亜欧入」の一角に、ヤギ飼育とヤギ乳がある。中型草食動物である「ヤギ」は、子ヤギを買うとしても値段が安く、飼育の草もただなので、どの農家も飼育が可能だった。だから、「貧農の乳牛」という言葉があるほどである。 
 
ヤギ乳は、明治・大正・昭和と長い時間をかけて、日本人の食物の一角に取り入れられ、農家の自家消費、一部が都市住民の主に「病人食」として扱われていた。 
 
当然ながら、ヤギ乳飲用の危険な側面、不都合な側面は、経験を介して獲得されて行く。(但し、牛乳に比して、危険な要素は小さいのであるが。) 
 
昭和30年代までは、殆どの農家でヤギが飼われていた。実は、筆者leonnrosaも、小学校高学年当時、ヤギの世話をし、毎朝、乳搾りをしていた。 
 
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ヤギの乳搾り体験してみませんか? [1]からお借りしました。 
 
ヤギの乳の出方は、子ヤギを出産した直後から、乳を分泌し、2、3ヶ月程度で乳が出なくなる。つまり、子ヤギが離乳できる時期を迎えると、親ヤギは乳分泌を終える。(なお、搾乳用に品種改良されたヤギでは、搾乳期間が6ヶ月に延びている。) 
 
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敗戦後、GHQが牛乳飲用指令を発する 
 
日本人が、本格的に粉ミルク・牛乳を飲用するようになったのは、敗戦後、GHQの日本統治の時代からである。 
 
日本統治方針の中で、概ね以下のような理屈が立てられた。
「栄養不足によるやせ細った子供たち、短足胴長・背の低い日本人」の健康な身体づくり(肉体改造)には、優れた食品である「牛乳」の導入が必要である。具体的には、小学校に学校給食を導入し、牛乳(粉ミルク)を必ず飲ませるのが良い。 
 
この方針に従い、厚生省は、牛乳が優れた食品であるとの啓蒙を行い、文部省は「学校給食・牛乳給食」に邁進したのである。 
 
 昭和24年(1949年)、ユニセフ(国連児童基金)から脱脂粉乳が贈られユニセフ給食
 昭和25年(1950年)、アメリカ合衆国から小麦粉が贈られ都市で完全給食
 昭和29年(1954年)、学校給食は教育の一環として学校給食法施行 
 
牛乳が必ず出るのは、学校給食法施行規則により以下のような義務付けをしているからである。

第一条ニ 完全給食、補食給食又はミルク給食の別(以下「学校給食の区分」という。)及び毎週の実施回数<を届けでる> 
 
2 完全給食とは、給食内容がパン又は米飯(これらに準ずる小麦粉食品、米加工食品その他の食品を含む。)、ミルク及びおかずである給食をいう。 
 
3 補食給食とは、完全給食以外の給食で、給食内容がミルク及びおかず等である給食をいう。
4 ミルク給食とは、給食内容がミルクのみである給食をいう。

補食給食は、ご飯を持参するもの。ミルク給食は、ご飯とオカズを持参してきて、ミルクのみを用意するもの。
全てのタイプの給食で、必ずミルク(牛乳)が義務付けられている。 
 
GHQの牛乳指令を受けて、文部省が「学校給食では、牛乳・ミルクを必ず出せ!」と指示し、日本人のミルク・牛乳の飲用普及が、一気に始まった。 
 
その35年後、2001・2年に、牛乳の危険性を訴える声が高まったのである。 
 
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2001年『牛乳神話完全崩壊』(外山利通氏)と2002年『自然にかえる子育て―医者から学ぶ「医者いらず」』(真弓定夫氏:薬投与を最小限にした小児治療を行っている小児科医)が、きっかけとなったのである。 
 
牛乳神話への異議申し立て、危険局面はこんなにもある 
 
厚生省が『優れた食品・牛乳』との主張を継続させ、文部省がかたくなに、『学校給食へのミルク義務付け』を続けてきたため、牛乳神話への異議申し立ては、より断罪色の強いものになっている。 
 
異議申し立て、批判の要素を、牛乳の害(ここにもアメリカとマスコミ支配の影が・・・) [2]からみて見ましょう。一部補足します。 
 
1)牛乳蛋白は、人の胃腸にとって負担が大きい。毒にもなる

牛乳の蛋白は胃腸に非常に負担をかけるうえに、消化管でスムーズに処理されず、いろいろな毒素をだし、血液を汚していく。特に、牛乳の蛋白質カゼインは、粒子が小さいので、腸の機能が弱っている時には、腸壁を素通りして、血液の中に入っていく。→異質の蛋白質を摂り入れたためアレルギー反応が起こる。(日本でアレルギー疾患、小児喘息、慢性湿疹が増えている原因として「除草剤の影響」と「牛乳の摂り過ぎ」が考えられる。)

動物性蛋白質は、人の消化にとって、一般的に負担が大きいといわれています。だから、未消化の牛乳蛋白質が、栄養ではなく毒素を発生させるのは十分あります。 
 
2)牛乳のカルシウムは吸収されにくい

牛乳に含まれるカルシウムは仔牛向けなので、分子が大きく人間には吸収しにくい。

子牛と人では、消化機構が違います。子牛の消化機構で吸収しやすい「構造をもった牛乳カルシウム」が、人でどこまで吸収できるのか、経験的にも実証的にも検証して初めて「優れたカルシウム食品」と主張されるべきですね。 
 
3)牛乳中のリンが悪さをする

牛乳にはリンがたくさん含まれるため、骨のカルシウムは溶け出し、それまで体内にあった同量のカルシウムと結びついて、リン酸カルシウムとなって体外に排泄される→牛乳を飲めば飲むほど体内のカルシウムが減少していく。→アメリカで骨粗鬆症が多いのは牛乳の摂り過ぎからだと考えられる。また牛乳の飲み過ぎによりカルシウムが奪われ虫歯になり易くなる。 
 
骨量測定機器で調べると、牛乳をたくさん飲む人ほど、骨量が少ないことが証明されている。

4)牛の体温と人の体温の関係も重要

牛の体温は約42℃あるので、人間の体温では固まってしまう。母乳を赤ちゃんの体に注射しても死なないが、牛乳だと死んでしまう。人間の母乳を子牛に注射すると子牛は死んでしまう。仔牛にとっては完全食品であってもヒトにとっては異種タンパクで、体内では毒になる。

5)乳幼児期からの牛乳多飲用は、様々な身体異常をもたらす

小さい時より牛乳をたくさん飲み続けていると、ぜんそく、鼻づまり、アトピー性皮膚炎、潰瘍性大腸炎などをおこすアレルギー体質になり易くなる。知恵遅れや言葉の遅れ、意欲の欠如、カルシウム不足による落ち着きが無くなるなどの精神発達面にも害を及ぼすとの説もある。

6)重篤な疾患との関係がある

牛乳の乳脂肪はアテローム硬化を引き起し、心筋梗塞や脳卒中、さらには結腸癌、乳癌、前立腺癌になり易くなる。

親戚に、乳牛を数頭飼育している農家がいる仲間の話だと、祖父やおじが脳卒中や前立腺癌にかかったとのこと。 
 
7)牛乳給食の開始後、アレルギーやアトピーなどが増え始めた

昭和33年、学校給食に牛乳が取り入れられ、それから数年後からアレルギー、アトピー、喘息(ぜんそく)が急に増え始め、10年後から糖尿病、白内障、骨粗そう症、貧血、精神的不安定などの病気が非常に増えている。

学校給食の現場報告で、1/3の児童のアレルギー反応がレポートされており、上記のような危険・害の可能性が高いと思います。
なお、「成長するに従い、アレルギー反応が低下し、中学生位で解消するから問題ではない」というのが、厚生省・文部省の見解であるが。 
 
牛乳指令と小麦粉・パン食推進は、米国農産物の市場拡大が原点 
 
敗戦後のGHQ日本統治の中で、米国農産物の巨大市場に日本を育てあげる意図があった。

なぜ、こんなに害のある牛乳が「身体に良い完全食品」と無批判に受け入れられてきたのでしょうか? 
 
それは、アメリカ人が消費する食品群の第2位を占めるといわれる巨大な牛乳・乳製品業界が、財力にものを言わせて政治的圧力や宣伝攻勢を仕かけてきたからです。上下両院議員の7人に1人がこの業界を支持基盤にしていると言われ、「ミルクロビー」が存在しているのです。アメリカ政府は牛乳の害を知りながら、有名人を使った乳製品業界の大キャンペーンに目をつぶり、実際は事実を隠蔽してきたのではないかと言われています。日本でも同じです。テレビのCMの3割近くが菓子メーカーや牛乳、乳製品メーカーとも言われています。それ故にマスコミも牛乳の危険性は取り上げないという暗黙の了解があるのです。

小麦の市場拡大も同じです。全国に「キッチンカー」を巡回させ、小麦・パンの啓蒙を行ったのである。
当時、「米を食べると馬鹿になる」「米食は早老、短命のもと」「パンを食べないから身体が小さい」、最後には、「パンを食べないから戦争に負けた」などの嘘が横行したのである。慶応大学医学部の教授が「コメは劣る、麦が優れている」との本を出し、時の朝日新聞が、啓蒙キャンペーンを張ったのである。 
 
参考:水田稲作と土壌肥料学 (2) [3] 
 
後編では、より原理的な問題を考えてみます。 
 
なお、「牛乳の害」については、以下のメルマガから幾つかのサイトに引用され広まって行ったようです。 
 
メルマガ『間違いだらけの健康常識 VOL 82』
【牛乳は体に良いの大間違い!体内のカルシウムを出す、恐るべき牛乳の害】(2003年12月5日発行)リンク [4]

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