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赤外線放射吸収には限界がある

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人間由来のCO2温暖化説のきっかけとなったキーリングの二酸化炭素測定方法とはどんなものだったのでしょうか?
ハワイのマウナロア観測所で行われたそれは現在でもよく用いられる
「非分解性赤外線分析」によって、14年に及ぶ一連の二酸化炭素濃度の測定したのです。
 物質を構成している分子は、それぞれ特有の原子間振動を持っており、この振動モードの振動数に応じた波長の光を吸収し、圧力が一定のガス体では濃度に対応した吸収を示すことがわかっています。
この原理に基づいて二酸化炭素の主要な吸収波長帯域である15μm 付近の波長帯域に強い吸収帯を持つため、これらの波長域付近における赤外線吸収を測定することにより、その成分濃度を測定しているのです。これが「非分解性赤外線分析」というやつです。

この二酸化炭素(温暖化ガス)の波長吸収によって地表面に放射されることで温暖化する(いわゆる温室効果)というのが皆さんご存知のCO2温暖化説の原理ですよね。
ところが、
温室効果ガスの放射吸収率(=熱放射率)には飽和状態というものがあり、それ以上熱放射率は上がらず気温も単純に上がらないことを知っていましたか?

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■大気の吸収特性とは
先ほど話した波長吸収についてのグラフによると、地表に到達した太陽放射によって温められた地表は、大気へ向かって赤外線を放射します。これを地球放射といいます。
大気を構成する各分子は、個々の吸収特性に応じて、地球放射の特定の波長帯の赤外線を吸収します。最も地球放射のエネルギーの高い波長帯を含んで、約12μm以上の波長帯では水蒸気(H2O)が大部分の赤外線を吸収する。8~12μmの範囲は、顕著な吸収帯に重なっておらず、地球放射は大気に吸収されずに大気圏外へ放射されます(大気の窓)。

二酸化炭素は15μm付近の赤外線を吸収し、放射するんですね
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参考:(二酸化炭素地球温暖化脅威説批判 近藤邦明 [1]
■飽和するとなんで放射しないのか?
下のグラフを見てください。
Hottelが実験に基づいて作成した二酸化炭素の熱放射率推定図表をもとに、Faragらは放射吸収率が次の関係式で推定できることを示しています。計算式は以下のようなものです。

  εG = z-Σai・exp(-ki・pG・lG)   ・・・ (1)
        ai = b1,i + b2,i τ+ b3,i τ2
        z = c1 + c2τ+ c3τ2
        τ=TG/1000
        εG : ガスの放射吸収率
        TG : ガスの絶対温度(K)
        pG : ガスの分圧(kPa)
        lG : ガス塊の放射有効厚さ(m)
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二酸化炭素吸収率計算エクセルシートを活用し、図4の二酸化炭素濃度と放射吸収率の関係グラフを作成した。現在の二酸化炭素濃度は370ppmである。グラフより、二酸化炭素濃度が増加したときの放射吸収率がわかる。二酸化炭素の濃度が大きくなると吸収率の増加にブレーキがかかる。これは濃度が大きくなると、二酸化炭素による吸収が飽和することを示している。
二酸化炭素濃度(ppm)の増加に伴う大気温度変化の計算(Excelを用いた地球温暖化計算 [2])

上記のグラフから二酸化炭素濃度の吸収率には上限があり、その分大気温度の増分にも上限があることがわかります。
参考:温室効果ガスの温室効果度 [3]
また、Jack Barrett の論文「Greenhouse molecules, their spectra and function in the atmosphere」(2005)によると、水蒸気:288K、湿度45%、7168ppmのとき、
・波長15μmの帯域においても、水蒸気による吸収の方が圧倒的に大きい。
・二酸化炭素濃度が産業革命前の2倍になっても0.5%しか赤外吸収率は増えず飽和状態に近い。
・大気中の二酸化炭素濃度が570ppm に倍増してもほとんど変化しない。
ことがわかっています。
(参考:赤外吸収=温暖化ではない [4]
つまり飽和状態があるということは、二酸化炭素による温室効果にも上限があり、CO2濃度が上昇しつづけてもある一定の吸収率を保ちつづけ、それ以上温度は上がらないということになりますね。
ということは、他に気温上昇の原因(太陽による自然要因、工業化による「熱」そのものの排出など)あるということになるのではないでしょうか。

    
※追記
巷では「CO2の増加温度上昇の原因か結果か?」という点について様々なブログなどで議論されていますが、ちなみに私個人ではどちらの立場でもありません(どちらかといえば懐疑論派よりではありますが)。ただ事実が知りたいのです。
仮にCO2が原因で温度上昇があったとしましょう。
ところが、これまでのCO2削減運動(環境運動)において実現してきたものは一体なんなのでしょうか?環境商品や原子力発電の利用、CO2etc.・・・結果、その政治や市場に乗せられることで、環境負荷を増大させ、本質問題に目が向けられなくなってしまっています。
温暖化問題に限らず環境問題の全てにおいて貫かれる本質問題として、「では原因がCO2にあるならばCO2を少なくすれば良い。」という目先的な思考によるもの、もしくは原因が突き止められていないが、温暖化の可能性のあるものは早期に対応策を打たなければいけないという不安発の思考そのものだと思っています。

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