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基礎からの原子力原発 ~第5回 原子力発電所で働く人々の実情~

前回の投稿で、原子力発電から出る放射能の人体に与える影響がどれほど危険か?ということがわかったと思います。
とはいえ、「危険・危険!」と言いつつも、
危険だからこそ、きちんと管理してるから大丈夫でしょ?大事故さえ起こらなければ大丈夫だよね?」と思う方もいるかもしれません。実際、私も原子力を調べるまでは、そんな気持ちでいました。
だけど、事故が起こらなくても、原発による放射能の影響を受けている人たちがいるのです。
その周りに住む人々ももちろんそうですが、それよりもっと危険にさらされている人。
それは、原子力発電で働く人々です。  
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これだけ文明が進んだ現代でも、すべてを機械で行うことはできません。
発電する際のコントロールなどはコンピュータで行えるとはいえ、その機械だって異常がないか点検しないといけないわけです。これは、世間ではよく”定期点検”と言われていますが、そういった細かい作業は、機械では行えず人間が行うことになるのです。
その実態を詳しく記したホームページがありました。
以下引用部分は『よくわかる原子力 [1]』からです。
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原子力発電所は放射能汚染区域(管理区域)と非汚染区域(非管理区域)に分かれています。非汚染区域での仕事は被ばくの危険性はほとんどないのですが、狭いところでの熱と金属のホコリとに苦しめられながらの作業、取水口での吐き気を催すような悪臭の中でのヘドロのかきだし作業、タービンのさび取り等々劣悪な作業環境下でおこなわれます。
放射能汚染区域は汚染の程度により低汚染区域、高汚染区域等に分けられています。高汚染区域では、放射能を吸い込まないように全面マスクをつけ、体に放射能がつかないように手袋や靴下は3枚も重ね、全身を覆う防護服を着、長靴を履きます。

マスクを付けると大変息苦しく、その上作業場は暑くて汗が滝のように流れ、マスクはすぐに曇ってしまいます。「暑くて苦しくてよー、マスクなんかしてられないよ」と息苦しさと作業能率のために危険を知りながらもマスクをとってしまう人もいます。首には一定量の放射線を浴びると警報ブザーが鳴るアラームメーターをかけ、被ばく線量を測るポケット線量計を身につけます。

汚染区域に入るためにはこのように厳重な装備を付けます。高汚染区域ではすぐにアラームメーターがなるために長い時間作業することはできません。被曝線量が多いため数分刻みで交代し、1日に1000人以上の下請け労働者による人海戦術で作業を行います。これが意味することは、被ばくをおおくの労働者に分散させるということです。作業現場によってはアラームが鳴ってすぐに交代したのでは効率が悪いため、これを無視して作業を続ける場合もあります。或いはポケット線量計をどこか他の所において仕事をする人も出てきます。ですから、報告された被ばく線量と実際に受けた線量は違う場合もしばしばです。

完全防護服を着ていても汚染することはあります。放射線管理区域を出るときには服をすべて脱いだ後、モニターで汚染検査をします(図5)。汚染が発見されると、シャワーで落ちるまで洗い流します。トイレに行きたくてもこの検査が通るまでは管理区域の外に出ることが されません。洗ってもこすっても汚染が落ちない場合には不安にさいなまれ、苦しい思いをします。

さらに、そんな劣悪な環境化で働いているにもかかわらず、賃金や労働条件も劣悪です。

原発で働く労働者は下請け、孫請け・・・と8代も下の会社に雇われている場合も少なくありません。そのため劣悪な労働条件下、安い賃金で働かされます。例えば電力会社から労働者一人当たり1日15,000 円支払われたとしても、中間にいる親方がピンハネするために、実際に労働者が受け取る賃金はそれよりずっと少なくなってしまいます。さらに、被ばくしたり、ケガをした場合は下請け業者が、上の業者や電力会社に気兼ねして握りつぶしてしまい、表に出さないことが通常です。被ばく労働の実態が社会に知られていない原因がここにあります。

原子力発電を推進するということは、原子力発電所を増やす結果に当然なります。
それはつまり、こういう労働者の数がどんどん増えるてしまうということと、イコールなのです
これはもう、「地球温暖化であるCO2を出さないから、原子力発電はいい!」なんて次元の話ではないはずです。
しかも、そこまでして推し進めた原子力発電は、はたして本当に「CO2を出さないのでクリーン!」と言い切れるのか?ということにも疑問が残ります。
先ほどの定期点検の話でいくと、定期点検は放射能まみれの場所で行うわけですから、その際使用した服もマスクも…そして使用した工具いたるまで、すべて放射能まみれになるわけだから、全部使い捨てになります。これが本当に、環境にいいでんでしょうか?
事実を知らずに、テレビのCM等の情報だけで「原発いいじゃん!」と思うのはあまりにも危険だということを知ってほしいと思います。

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