前々回の投稿(リンク [1])で沖縄の平均寿命の異変の実体を、前回の投稿で(リンク) [2]でその原因と思われる食生活の変化について投稿しました。続いて今度はアメリカ化されれる前の沖縄の食生活について書いたサイトかあったので紹介します。 🙂 リンク [3]
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沖縄が長寿世界一である理由は色々あるが、食生活面から長寿を考えてみる。まず、良質なたんぱく質の摂取量が多いこと。本土では仏教の影響で明治時代の文明開化まで肉食は禁じられていましたが、沖縄では琉球王朝のころから豚肉を食べていた。沖縄の豚肉の調理方法は、脂身を出来るだけ除いて長時間煮て鍋のうえに浮いた油を除いて食べる習慣がある。そうすると豚肉はまさに蛋白質の塊となる。(基本的に、豚肉を料理する際はよく煮込んでいる為余分な脂肪が抜け出て健康的な料理になる。)
更に豚肉の利点は、動物性蛋白質が非常に多く含まれていると同時にビタミンB1が多いことで、これは炭水化物の消化にも良いのである。動物性蛋白質を多くとると免疫を強くして感染症に罹りにくくなる。豚肉はまた脳卒中を防ぐ働きもある。。また、周囲が海で魚や貝も豊富なうえ、昔から豆腐もよく食べる。沖縄料理を代表するチャンプルーには必ずといってよいほど豆腐が入るし、ゆし豆腐と呼ぶ、ゆらゆらとした柔らかな豆腐もある。
次はミネラル、ビタミンの補給源として欠かせない野菜、特に緑黄色野菜や芋、海草をふんだんに食べること。市場に並んでいる野菜を見ればわかるが、ヨモギやニガナ、ウイキョウなど漢方薬の素材となるものが沢山ある。また、田畑が少ないこともあって、長い間さつま芋を主食にしてきた習慣で、芋もよく食べる。沖縄は、山がないから水が少ない、だから田んぼが少ないのだが、生き残ったものがサツマイモであったということで、サツマイモが主食の座を得たと考えられる。海草はモズク、アーサなど、海辺で手近にとれる。それから昆布。琉球王朝時代、中国へ送られる昆布の中継地であったため、今でも昆布の消費量は沖縄が全国一。ついでに豆腐も全国一である。
昆布にはアルギ酸という、物質が含まれていてあのネバネバはコレステロールを取り除く働きがあるという。そして緑黄色野菜や芋、海草は食物繊維が豊富で余分な塩分を腸内で取り込んで排出してくれるので、その結果脳卒中や大腸がん予防にもなっている。特に海草のぬめり成分であるアルギン酸が有効だといわれている。 このように、沖縄の長寿料理の特徴に、地豚を多用する(動物蛋白・アミノ酸)、豆腐が良く使われている(植物性蛋白)、昆布類を良く摂る(繊維・ミネラル)が挙げられる。
といった具合に沖縄の食生活は、決して油ギトギトではなく、バランスが取れたものだったのが、戦後アメリカ文化の流入によって、短絡的に美味しさ、手軽さを求める傾向が強くなりバランスを欠いたものになってしまったように思われます。その結果、戦後世代の死亡率の上昇をひき起こしている。 🙁
もちろん、食事ばかりが原因ではありません。 🙄
、、、、、また、沖縄の高齢者は生涯現役意識が強く、高齢になっても仕事をもっている者が多い・老人会の活動・ボランティア活動・地域の伝統行事への参加率が高く、社会的活動性が高い・運動(スポ-ツ)・散歩の習慣を持つ者が多い。 そして、きれいな海水、豊かな自然は生活の場として極めて恵まれていると言える。
大宜味村では高齢者の多くが独居または老人夫婦のみであるが、寂しく静かな生活ではなく、友人同士の交流や別居の子や孫達との交流も盛んであり、特に「頼りにし、心やすらぐ相手」としての友人との日常的な交流は老人達の生活適応性を高めている。ものにあまりこだわらないおおらかな心を持ち、あくせくせず、自然と共に歩み、生活するようなのんびりした余裕のある心のリズムをもち、情緒豊かで、人情味のある性格や人的にも精神的にも近隣所と垣根のない、深い交流のある生活をしていて、共同体意識が極めて強い。
沖縄の持つ癒しの力の本態はまさにここにあり、ユイマール(相互扶助)。また兄弟のように分け隔てなく付き合う「イチャリバーチョーデー」(1度会えば兄弟)の精神や他者とも分け隔てなく付き合う県民性が培われ、心身をうまくコントロールし、豊かな人間性が培われ、健康にも良い影響を及ぼしているものと思われる。また大宜味や佐敷での睡眠健康に関する調査では両地域の老人達は睡眠時間が短いにも関わらず睡眠負債が少ない。沖縄では、昼寝の習慣を持つ者が多い・夜の睡眠の質が良い。
ユイマール(相互扶助)が有る社会、そして、高齢になっても仕事をして期待・応合の中で生活する。それがこれまで沖縄が長寿であり続けた理由だと思います。 😀
つきつめれば、前段の食生活の変化も、共同体の崩壊も、戦後沖縄でアメリカ化=市場社会化が急激に進行したことが原因となっていると言えそうです。 😥