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市場が国家に掛けた罠=リサイクル事業

以下は日本の廃棄物リサイクル率の一覧です。
●品目別リサイクル率
品 目  リサイクル率
スチール缶   88.7     (平成17年)
アルミ缶   91.7     (平成17年)
ガラスびん   91.3       (平成17年)    
ペットボトル  62.3     (平成16年度)
古紙   60.4     (平成17年度)
紙パック    35.5     (平成16年度)
これらの数字は世界の中で見れば優等生。
リサイクル事業を成立させるためには ①消費者の分別→②自治体の収集、保管→③リサイクル業界の成立 が必要。
この内、自治体の負担はどうなっているのか?
気になる方はポチっとお願い。


容器包装リサイクル法の改正を求めるごみ研究会さんhttp://www.citizens-i.org/reuse/index.html [1]より
>メーカーが協会と契約する金額は、PETボトル1本当りで、中身メーカーが1.4円、容器メーカーで0.3円、ガラスビンでは、中身メーカーが0.4円、容器メーカーが0.03円と、極わずかな金額です。しかしリサイクルで一番費用がかかるのは収集運搬、分別、保管です。例えば名古屋市のリサイクル分別収集コストは、500mlガラスびん1本当たりで計算すると20.8円です。この金額と、メーカーの負担額との差は実に52倍にもなります。あまりにも自治体の負担が重く、メーカーの負担が軽いことがわかります。メーカーは、こんな僅かな金額でリサイクル義務を果したとされるのですから、負担の大きいメーカーの自主回収や、リターナブル容器を選択するインセンティブとなっていません。500mlの小型PETボトルの爆発的な増加が、その代表的な事例といえます。
日本だけではありません。
HOTWIRED JAPAN さんhttp://hotwired.goo.ne.jp/ [2]より
>ニューヨーク発この30年、米国のリサイクル運動は順調に拡大してきた。今では紙やプラスチック、ガラスを分別して資源ゴミ回収に出すのが当たり前だと言えるほどに浸透している。
 しかし、全米最大の都市としてゴミ排出量も最大級のニューヨーク市では、マイケル・ブルームバーグ市長が、テロの影響で50億ドル近くに膨らむと見込まれる来年度の赤字縮小のため、大半のリサイクル事業の一時凍結を打ち出した。凍結案は、今年2月に発表された来年度(今年7月から来年6月)予算に盛り込まれた。
市場が国家に寄生する様がそのまま出ています。
自治体の負担は結局、税金として市民に返ってきます。
今のゴミを見ると、生ゴミ以外はほとんど包装材と容器
メーカーが安いコストで供給し、消費者が利便性を選択しています。
買い物籠を使おうとか、マイカップを持とうとか、いろいろありますが、なんか必然性を感じられない。
観念で思い込まないとその気になれない。
本来は容器や包装にリサイクルコストを乗せて、受益者が負担する仕組みを作らないと、必要か否かが見えてこないのではないでしょうか。

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