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日本の森を守りたい

世界の森林の様子です。濃い緑色部分が豊かな森林部分です。
アフリカ中部熱帯雨林、ロシアタイガ、東南アジア熱帯雨林、北米針葉樹林帯、南アメリカ熱帯雨林・・
そして日本。
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世界の森林率を見ると、アメリカ24.7%、中国17.5%、ドイツ30.8%。
しかし、日本は66.1%です。ここ30年ほどほとんど変化していません。
先進国で日本より森林率が高いのはフィンランドの72%くらいです。
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江戸初期に次のような言葉が残っています。
熊澤蕃山 陽明学者
「今、山川つき川沢埋もれたるは五行かけ五臓破れたるがごとし」
「山川は天下の源なり」 
渋江政光 秋田藩重臣
「国の宝は山なり、山の衰えは国の衰えなり」
次を見てください。日本の森林面積の変化です。
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これを見ると、江戸期前に森林面積は50%近くまでダウンし、恐らく国中で危機感が高まったのだと思います。そこから、急激に植林が増えています。
残っている言葉は学者や官僚の言葉ですが、山河の荒れる状況を見ていた民衆レベルでもこの感覚はあったのではないでしょうか。
村落共同体による山林の手入れと、支配者側藩の山林保護政策両方があって、国土の7割近い森林が残ったのだと思います。
縄文の時代から森に精霊を感じ、敬い続けた感覚が国土を守ってきたのです。
今、森林比率は確保されていますが、山は荒れています。農業と同じく、市場原理だけに林業を委ねると荒れてしまいます。
元来、日本人が持ってきた森を敬う感覚を大事にしたい。再生してゆきたい。
ヒヒ
図表などは「江戸時代の林業と里山の生活 井上真理子」より

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